ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

ニッポンの穴紀行

2011-12-01 20:58:38 | 
今日は終日、大阪へ。

道中に読んだ本がこれ、「ニッポンの穴紀行」西牟田靖著である。

最初、廃墟マニアが好みそうな場所を訪れただけの紀行本かと思ったが、
実はそうではなかった。軍艦島のような場所も訪れてはいるが、九州の
日韓トンネルが掘られている場所や黒部ダム、マイナーなところでは、
滋賀県にある滋賀会館(かつて賑った商業文化施設跡)や日本のウラン鉱山
跡の人形峠(放射能濃度が異様に高い場所)などタイトル通り「穴」に
まつわる様々な場所を取り上げ、その背景を詳細にレポートしている。

中でも面白かったのが国会図書館である。

20台後半に暇な旅友と度々、訪れてはいたのだが知らないことばかりだった。
まず、国会図書館は地下8階という、まれな構造になっている。国会図書館の
役割としては、国内で出版される本や雑誌といったおおよそすべての出版物
を収集して保管することにあるそうで、毎日、2000冊もの出版物が送られて
くるのだとか。また、その購入には我々の税金が充てられているそうだ。

毎日2000冊である。これを振り分けるだけでも相当な労働力である。

地下8階という巨大なスペースは、これに対応するものだという。しかし、い
つかは一杯になってしまうはずだ。そんな質問にここで働く職員は、「これは
国家の事業なので、一杯になったら増築してでも保管するでしょう…」との
ことであった。

もっとも、その前に、印刷物の大半が電子化されてしまい、そんな心配は
なくなってしまう気もしなくはない。

また、「日韓トンネル」についても意外であった。実際、試掘されていたの
である。場所は福岡県で、韓国側到達点は釜山よりずっと西ということで
計画されていた。そしてこのプロジェクトには、あの統一教会が絡んでいた。
もっとも、現在は資金難からか統一教会はこのプロジェクトから外れており、
日韓トンネル協会などという、国でもなく公の団体ではない、良く分からない
団体が推進しようとしているらしい…。当然、工事は止まったままである。

まぁ、期待せずに読んだ本の割には、随分、楽しめた本であった。






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