パレルモの夜、ファブリチオの御自宅に招かれ食事をした。
イタリアでは知人を自宅に招くという事は、とても身近ではないとあり得ない事。ご同行のお客様にも大変喜んで頂けた。感謝
マンションのワンフロアをぶち抜いたファブリチオ邸では、奥様のジュリアがさまざまな料理を振舞ってくれた。そしてデザートには、アグリジェントの往復で目にした『サボテンの実』を出してくれた。
ファブリチオのはからいである。
その実は赤く甘い。中には硬い小さな種が結構入っているのだが、それは呑みこめとの話。云われるままに呑みこんだ。
その後、9.11のイベントとしてパレルモ郊外のモンレアレのドゥオモにて開催されたコンサートへ。パレルモに住む社交界の重鎮達が集まる中、最前列に用意してくれた席にて、モーツァルトのレクイエムを鑑賞した。そして、そのまま立食のパーティに参加。覚え切れない人々と握手した。
モンレアレのドゥオモ最高位のPRIESTの計らいで、深夜、ドゥオモの地下に護られ続ける財宝を見せていただいた。
なかなかこんな経験は出来そうにない。感謝
パレルモは、かつてはイタリア南部の中心地であった事もあり、そしてアラブやノルマンの侵攻を受けてきた事もあり、街の雰囲気が他のイタリア都市とはあきらかに異なる。
その街には、ガイドブックにも記載されていないが、とてつもなく素晴らしい教会などが存在し、その中、『St.カタリアーナ教会』が一番、印象に残った。
その教会は、修道女のためのものであり、修道女はそこに足を踏み入れると一生外に出る事が出来ないばかりか、そこに住む修道女以外の全ての人々と顔を合わせることを許されなかったのである。しかもその習わしはこの30年ほど前まで継続していたらしい。
考えれば驚くべき風習である。
また、パレルモを訪ねる度に必ず行く海岸沿いのモンデーロにて、シーフードをたらふく食べてきた。タコが本当に美味かった。
シチリアは治安が悪いというイメージが先行し、観光客の脚を遠のかせているというのが現実なのだが、全然決してそんな街ではないのである。
心からお勧めの地なのである。
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