忘却への扉

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天国からの電話

2016-10-05 | Weblog

 【 手の込んだ「おれおれ詐欺」 】 西条市 男性( 72・無職 )

 ◇前期高齢者になってから、手の込んだ詐欺まがいの電話がかかってくるようになった。先日、久しぶりに古い手口の「おれおれ詐欺」の電話があった。11年前に亡くなった息子を名を語る電話である。「会社の金を使い込んだので100万円振り込んでもらいたい」と涙声で演技する。が、ピンときた。家族の構成、愛犬の名を問い「天国にAТМができたのか?」と言うと、一方的に電話が切れた。
 ◇それから数か月後、似たような手口の電話があった。「付き合っている女性を妊娠させた。50万円必要」と、今回も息子の名前で依頼があった。電話に出た妻が血液型、妹の名前など問うと、その瞬間、電話が切れた。
 ◇そばで聞いていた私は不思議に思い「電話番号や息子の名前はどんな方法で調べるのだろう」と言うと、妻が「大学の卒業名簿よ」と言うので納得した。不審電話や訪問販売、商品の一方的な送り付けは警察、消費者ホットラインで確認するつもりだ。古希を過ぎたが、まだぼける年ではない。]
                                    《 こだま 読者の広場 》 地方紙「投稿欄」より

 ( 忘却への扉 ) 定年近くまで声のせいとは分かっていたが、「お父さんと代わってください」とか「お母さんはいらっしゃいますか?」と電話がかかることが時々あった。
 妻の知人、友たちからも「お母さんを…」との間違われることもあったが、物品の勧誘目的はこれはとすぐ判る。そんな場合には「父・母はなくなりました」と返事すれば、大抵は「失礼しました」とかで相手の電話は切れた。
 訪問販売や勧誘の電話はあるが、おれおれ詐欺の被害を受けたことがまだ1度もないのは寂しくもある。天国からの電話でよいから、ぜひとも声を聞きたい近い身内もいるが、心の中に、いい思い出だけを残して生きている。


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