忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

幅広い民意の選択肢を

2016-07-02 | 共に

 昔、本格やくざで入れ墨入りと噂のあった男性で、当時衆院選が始まると保守系乱立の中、親分のためにと必死だった知人がいた。あのころ、政党所属の立候補者も国の税金からの政党助成金などなく、企業賄賂の分配など田舎議員は当てにすることもできず、同じ政党内で票数を競い落選すれば破産も覚悟。
 その分、地元民や支援者に自らの政治信条の違いをはっきり口に出し、日ごろから選挙区内をくまなく歩き気遣っていた。落選すれば次を目当てになおさらだった。
 保守系親分の子分を自他ともに認める知人が、市議選となると自称?革新系応援に精出していた。「わしは〇〇党の◇◇党やけんの」と平気で言った。義理・人情と異なり、政治的関心などゼロ、だが、その人間味が好きだった。
 知人が亡くなり、家族とも親しくしていたので、通夜や葬儀にも出席した。保守系親分配下の配慮も感じた。その後何年も家族は小さな家に暮らしていたが、一体をまとめ買いした革新系を利用する人物?は、親父さんのいない無用の家族とばかりに立ち退きを迫る。
 怒った息子は思い出の詰まった家一軒、全て跡形なく見事叩き潰して出て行った。跡地は何にも使われず、雑草が生い茂るまま。事情は知らないが、あのまま住まわせてやれなかったかと時々思う。
 数か月前、あの家族が引っ越したアパートに行った。彼1人が暮らす部屋の仏壇には両親の写真が飾られ懐かしく、つい長話になる。
 やはり、選挙法改正以前のように投票する候補者の選択肢が多いほど、有権者の1票が正しく活かされると痛感する。日本国憲法を破り、国民に自由や幸せや喜びを与えず、権力者と財界や金持ちが米国にへつらう日本を目指すのか。
 民意で国政が動かせぬよう、できれば1党独裁(事実上自民派閥と化した公明ほか)でやりたい放題するのが本音。1人区が多数を占め、連立を組む政権は自民・公明で議席の割り振り。強弱の間柄、片方はきれいなことを言っても逆らえば下り坂の1本道だと結局は付いて行くだけ。議員だけでなく支援者や組織も世襲制で、親子何代政治屋家業に、議会制民主主義も葬りとても先進国とも言えない有様。せめて戦争法を廃案にできる議会の力を取り戻そう。
 安倍晋三首相が企てる自らの政権下で自民党憲法草案を勝ち取らせることの大日本帝国憲法に匹敵する恐ろしさと危険さを、あらためて日本国憲法と2つを読み比べれば、奪われる平和と幸せな暮らしの大切さと重大さはあなたも分かるだろう。