彩香ちゃんの冥福を祈る

　隣の家にカップ麺を持っていって、「お湯を下さい」ということがあったという。子どもの痛ましい報道が多く、それは氷山の一角だろう。この狭い日本で、そういうことはなくさないと。もちろん、世界のどこでも、そういうことがあってはいけない。
　子どもが幸せな世界は大人も幸せなのだ。
　大人は子どもの幸せのためにもっと心血を注いでいい。
　大人がくずれていくのは仕方ない場合もある。しかし、子どもは守らなければならない。生まれた限りは、精一杯生きる環境を与えるのが大人の仕事だ。国が動かないと。国の動きが見えない。エレベーター事件にはコメントしやすいのだろうが、子どもへのサポートは人と時間と金が要る。だから動かないのか。命をかけるほどの価値がこの国にあるのだろうか。
　隣の家にカップ麺を持っていって、「お湯を下さい」と言った綾香ちゃんの日常をあれこれ想像するほどに、ぼくが大人であること、大人でありながら何もできていないことを考え、世界も自分も見失ってしまいそうだ。
　構造改革。ならば、誰を校長にするかというその辺も公開して欲しい。どうも胡散臭いのだ。何故、アイツが校長にというケースは多い。校長になるということは権限を持つことで、その権限を行使したがるバカは結構いる。東京都が職員会議での多数決を禁じたが、そういう校長を選んでいないから、そういうことなのだ。とにかく現場を無視して、自分の保身だけの管理職がいかに多いか。オンブズマンはそこを突くべきだ。
　でも、ここは彩香ちゃんの冥福を祈りたい。生を受けながら、その生を生き抜くことができなかった彩香ちゃん、安らかに、安らかに。