羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

手にふるる野花はそれを摘み

2011年06月12日 | Weblog
「手にふるる野花はそれを摘み
 花とみづからをささへつつ歩みを運べ
 問ひはそのままに答へであり
 堪える痛みもすでにひとつの睡眠(ねむり)だ」

   (伊東静雄)


さらさらとこぼれ落ちていってしまう言葉がある。
立ち止まって読むとあらためてその詩句の的確さに驚く。
一方で、さらさらとこぼしてしまった手のひらになお残り、
「ほら見てごらん」と愚かなわたしに寄り添ってくれる詩も幾つかある。

手のひらに残った詩にすがって詩人を探し詩集をひらく。
ふとしたときにいつでもよみがえる、ここに残った詩の幾つか。
ここに残り棲みついて、すみれの土壌になってくれた言葉たち。


「花とみづからをささへる」とは何か。
頼りなきわれを支える野花の可憐、その存在を得たから歩いていける。
そういうふうに思っていた。
思いながらかれこれ何十年も経っていた。


伊東静雄の故郷、長崎の諫早。
昔この詩に誘われて行ったような、、時間がなくて行けなかったような、、、。

長崎に行こうと思う。今月末、ひとりで。


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2 コメント

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長崎 (すみれこ)
2011-06-14 21:59:59
ひとり旅を実行するのは実に何十年ぶり・・?
という周囲もビックリの事態です。

長崎は四度目(若いとき二度、家族と一度)で、
とても好きなところです。

八戸、松島の応援旅行・・・!
いいですね。
お互い東京に戻ったら旅の話をしましょう。
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一人旅 (shizucats)
2011-06-14 11:05:16
いいですねー。

私も一人旅大好きです。
ですが、今回30日から2泊3日で八戸、松島を応援旅行をしてきます。
 
JRの4日間乗り放題を利用して。

長崎は行ったことがないので、今度行ってみたいです。
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