何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

一勝九敗

2009-04-16 22:50:01 | Book Reviews
「一勝九敗」 柳井正・著、新潮文庫、2006年4月1日

p.99 大企業は組織で仕事をする。組織の各階層では、それぞれの部下は上司の指示に従う。最初は「手足」として働き、そのうち徐々に「頭脳」に昇進していくという構図。そういう仕事のやり方が普通だとしてやってきた従来の考えから抜けきれない人たちには理解しがたいかもしれないが、どんな組織でも「手足」だけの人間は不要だと思う。

p.124 クリエイティブな仕事をする人は、もっと自由に、いろんな発想をしながら仕事をしなければいけない、という臨機応変のスタイルを彼は学生に教えたかったのだと思う。

p.131 本当に良い企業というのは、ある意味では社会運動に近いものではないかと思う。常に積極的に、外向きで顧客の要望に応えるという原点を忘れなければ、必然的に社会に対する企業としての使命感が醸成されてくると思う。

p.139 本部は店舗より偉いのではなく、店舗を支えるものなのだ

p.150 マニュアルは原則を書いたもので、本来、仕事の最低標準ラインの底上げのためにある。何度でも言うが、自分で考えて、自分で商売することが大事なのだ。

p.197 仕事を自分がやるよりも、部下や他人にやらせることが管理職の仕事だと錯覚しているのではないだろうか。
 お客様の方をしっかり向いて、全員で仕事をしなければならないのに、管理職が部下の仕事ばかりチェックしているようになると、お客様のことは二の次になり、やがて忘れてしまう。

p.234 常に環境に適応し生き続けるためには、変化し続けなければならず、自分で自分の運命を決めることができない限り、「自分を変える」ことはできないと思う。

p.234 (企業経営者で)自分がルールだ、常に優先順位第一位だと主張している人もダメである。単なる金儲け主義に偏った人に経営を任せていては、自主独立の経営はできない。

p.237 上司には部下を一人前にしなければならない義務がある。

p.240 お年寄りに評価されていたとしても、若い人たちに評価されないと将来性はない。単にトレンドを追うのではなく、若い人に本質的な点で評価されるにはどうしたらよいのかを考えなくてはならない。商品としての本質、あるいは会社として追及する本質を感受性の鋭い若い人に評価されることが必要だと思う。

p.252 われわれが提供しているサービスでは、他社と本質的な差別化は難しい。われわれが「できる」ことは、競合先も「できる」と思わなくてはいけない。売る側に立つと他社と大きな差があるような気がしているが、買う側からすれば、大した違いはないのだ。
 では、何で差が生じるかというと「企業姿勢」である。

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