まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

登る弓道人

2018-05-16 | 山歩き

山からいただくパワーってあると思う。山から下りると自然のシャワーを浴びたようで気持ちがいい。

山中の大会で約束した富士写ケ岳に登る日が来た。金沢の弓道協会の方々、20代から70代まで8名。

わたしは、我谷の登山口に先に着いた。8時半に到着して橋のあたりをまだかまだかと、うろうろしていた。木がうっそうと橋にかぶっている。

2台の車に分乗してきた仲間が、降りてきて開口一番「はよーらと、物好きな人が歩いとる思たら、マコちゃんやった・・」

初めて会う人もいて、お互いを知らないとは県弓連のもぐりだと言い合ってすぐ打ち解ける。もうシャクナゲもおしまいだろうけれど、わずかに残っていれば、みんなに喜んでもらえるのだが。

リーダーの〇坂さんは、雷鳥の研究家で本も出していて、山の文化館へ講演にも行かれたとのこと。自然観察員でもあって、木や花について登りながら説明をしてくれた。「へー。」「はあー」「なるほど」と、うなづきながら「下りたら半分くらい忘れたりして」と、言ったが、頂上に着いたら殆ど忘れていた。8人とも山の経験も豊かなようだが、年齢的なこともあって、「休憩しよー」「八節で言うと今どの辺?」と、言う。

「まだ、足踏みでーす」「そうかー。もう打起しかと思った・・・」という。後で思ったが、足踏みどころか、本座にも行きついていないくらいの進度状況だった。振り向くと足取り重く、まるで脱北者のようではないか。富士写ケ岳は初めて登ると、「久々に山行き」の人にはきついかもしれない。

それでも声かけあって和気あいあいと登り、8合目あたりでシャクナゲを見つけた。

 良かった、良かった。写真を写しながら花に間に合ってよかったと思う。今年は裏年で蕾は少なかったが、それだけに咲いているのは貴重で美しい。さらに登ると蕾を見つけて、またまた写真撮影。Mちゃんは「わーきれい。きれい。」と、手放しで喜んでくれた。

今にも降りそうな空模様だ。昨日の雨で地面は滑った後がたくさんある。これは、下山の時難儀だろうと思う。

 いつもよりゆっくり登って、頂上は9人で賑やかにランチタイム。山頂は少し寒かった。Yさんのきゅうりの漬物をばりばり食べ、Sさんの筍煮を頂いた。山男は、料理が上手だ。みんなたくさん担いで 登ったんだね。わたしは、MちゃんとOちゃんにテルモスで熱い紅茶を入れてあげた。1本で3人分。

あっという間に時間が過ぎて、1時に下山し始める。上から見るシャクナゲもまた良かった。しかし、粘土質の地面は怖い。ロープにつかまったり、道の端へ寄ったりして、滑らないように気をつけるが、心配していた通り転ぶ人続出。わたしも滑るのをよけて、登山道の右端へ寄った。Sさんが木の葉のフカフカしたところを選んで下りているので、良さそうだとついて行ったら、Sさんの足が止まらなくなって滑った。おっーと、思っているうちに、わたしの左足も、木の葉もろとも滑って止まらない。結局、右膝を地面につけて止めた。また裂き状態だ。右足はドロドロになった。ワーワー言いながら、Yさんの奥さんが転び、Mちゃんが片足を滑らせ、Oさんがすってんと尻もちをつき、先へ行ったリーダーの〇坂さんもついに滑った。急な坂で粘土のような地面に、みんな悪戦苦闘だった。橋を渡り切って振り向くと、約1名向こうに粒になってる。

無事下りたところで、お互いに悪戦苦闘ぶりを見せあいドロドロのズボンを笑い合う。ケガがなくてよかった。なんとか雨に遭わず下りることができた。

それでは皆様、ありがとうございました。また、どこかの道場でお会いしましょう。