まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

チブリ尾根

2017-10-10 | 山歩き

チブリ尾根は長いぞー。と、職場の先輩は言う。実際長いのである。

チブリ尾根避難小屋から、市ノ瀬まで6.6km。南竜ケ馬場から別山に登り市ノ瀬までは13kmとなる。山の13km!?

チブリ尾根避難小屋に12時過ぎに着いて、12時40分に出発した。予定では3時間ほどで市ノ瀬へ下りるのだが、途中の風で前へ進めなくなったので、ロープをつないで13時20分くらいに歩き始めた。ここから3時間はかかるだろうと思う。

そうすると、順調にいっても16時20分くらいになる。下りるのは得意だとばかり、小走り状態でついていった。尾根の水平の道は足を前へ出してさえいれば進む。しかし、山で小走り状態が続くわけがない。落葉のフカフカ道も気持ちいいが、段差を短い脚で下りるたびに疲労が出てくるのが分かる。しんどいと思ったが、ここは踏ん張らないと置いて行かれるとばかり進む。時間はどんどん過ぎていく。

雨に濡れて美しい。しかし、わたしのザックはカバーが飛ばされたので、ずぶ濡れだ。風は木の枝がゆさゆさ揺れることで、まだ吹いているのだと分かる。木に守られて、何とか風に合わずに行けるようになった。

だいぶ下ってきたと思った。ようやく標識があったと思ったら、市ノ瀬まで後4.7kmとあった。別山から4.7km下りてきて、まだ半分下りなくてはならない。ガーーン。まだ半分・・みんなの足が速くなるのが分かるだけに気持ちが焦る。

雨足はひどくないが、寒くなってきた。足が止まった。心拍数がひどく上がってきたので、息を整えたとき、友達がザックを持ってくれたが、寒いのでフリースを出してもらおうと思ったが、すでに荷造りをしながら、先に歩くように言われたので、歩けば温かくなるだろうと安易に考えて歩き出した。しかし、ザックを降ろした背中は寒い。歩いても歩いても身体は寒くなるばかり。ついに、息が上がるのと、寒くて身体がしびれてきたので、完全にやばいと思った。もうすぐ車道が見えてくるというところで、足取りはフラフラだった。

休憩して、フリースを着て、熱いお茶とカロリーメイトを無理矢理ほおばった。お茶を飲むたびに身体に力が湧いてくる気がした。すっかり温まり、再度歩き出す。

ついに、工事用の車道に出た。そこを横断して再度林道に入るのだ。ここまでくれば安心。大幅に時間オーバーして、市ノ瀬の駐車場に着いたときには、16時50分だった。

この後、展望の湯に浸って、ようやく生きた気がした。それでも、頭は興奮状態でぼっーーとしていた。もともとボッーとしてはいるが、地面に足がついていないような感じだった。

仲間に無事に下ろしてもらったことに感謝。感謝。