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「世界長者番付」であまり目立たない日本の幸せ③

2012-04-23 00:00:44 | 日本

(前回からの続き)

 前回、以下の2つの社会を比較し、わが国の社会は「仮想社会B」に近いと書きました。

・仮想社会A:1世帯だけ1兆円もの資産を持ち、残りの99,999世帯は資産ゼロ円のような社会(超絶格差社会)
・仮想社会B:資産1千万円の世帯が10万世帯ある社会(格差ゼロ社会)
(トータルの資産額はどちらも10万世帯合計で1兆円になります)

 よく、日本経済の輸出依存度は高い、といわれることがありますが、実は意外なことに(?)わが国のGDPに占める輸出依存度は15~17%程度で先進国ではアメリカなどに次いで低いほう。わが国は、輸出に過度に依存しなくてもやっていけるくらいの、一定レベルの所得・資産を持った分厚い市民層に支えられた豊かな内需を有していることをこの数字は示していると思います。もっともいまは需要不足でデフレ気味。震災復興など需要を創出する政策等が必要と考えていますが・・・。

 これに対し、中国のGDPに占める輸出依存度は約30%です。あれほどの人口を抱えているのにこれだけ輸出に依存した経済ということは、逆に言えば内需がまだまだ弱い、つまりほとんどの市民の購買力が低いレベルに留まっているということなのでしょう。先日、中国の上位1%層の資産独占ぶりを示しましたが、中国社会は「平等」の理念からはほど遠い、一握りの特権階級や資本家が圧倒的な資産を独り占めするような、まさに「仮想社会A」にかなり近い社会となってしまったようです。

 こうしたたとえで見たように、格差との関係で捉えると、世界長者番付に多数の人々がランクインするような国々の社会は、もしかしたら富裕層以外の一般市民にとっては望ましい社会ではないかもしれません。

 その一方、図抜けた金持ちはそれほど多くはないけれど、まあまあ豊かな世帯が多数を占めるわが国のような社会のほうが、最大多数の最大幸福により近い、ありがたい社会なのかもしれないな、と感じています。

(「「世界長者番付」であまり目立たない日本の幸せ」おわり)


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