5日の朝日朝刊に、ホンダが輸出比率を半減するが、国内生産は維持、という社長へのインタビュー記事を掲載していました。
ホンダといえば主戦場は海外であり、海外でその収益の大半を上げている印象があるのですが、今回の社長の発言はその裏に非常に重大な事態になったことを示しています。
ホンダの輸出比率は34%と、自動車業界全体では5割を超える中で比較的低いのですが、その分現地生産が進んでいると言えます。
そのホンダが輸出比率を10~20%にするということです。ザックリの計算で、国内:輸出が66:34の現状で、輸出比率が20%になるということは、66:16程度になると言うことです。
ホンダは国内では軽乗用車を強化して国内生産台数は維持すると言いますが、生産台数が不変だと国内:輸出は80:20ということになり、国内販売台数を21%増加させないと勘定が合いません。
このご時勢、その前提はあまりにも無茶であり、他メーカーがそこまでシェアを食われることも想像できないので、実際には総生産台数の減少、つまり、上記のように全体で82になる、18%減少ということでしょう。よしんばホンダは奇跡的に販売台数を伸ばしたとしても、国内マーケットが2割弱も増えませんから、自動車産業全体ではホンダの18%分の減少となります。
海外販売分は海外生産というのは一番合理的です。しかし、国内生産が減少することは、それだけ国内の収益が減少します。さらに輸出の減少ですから、外貨獲得がその分減ると言うことで、あらゆる資源を輸入に頼る我が国においては非常に危険な傾向になります。
原発よりもクリーンで安全なコンバインド天然ガス発電を、と謳ってますが、発電に使う天然ガスは現状ほぼ全量を輸入に依存しています。
輸入、つまり、外国との決済においては、ハードカレンシーで無いと受け付けてもらえません。
国内だけで通用する通貨では、外国では紙切れ同然だからです。貿易その他で外貨を稼げる体制であってはじめて自国通貨はハードカレンシーとして国際決済に使えるのですが、それが縮小していくと通貨の信頼性低下にもつながります。
裾野の広い自動車産業で生産台数が減少するとどうなるか。当然部品などの二次メーカー、下請に、それらに納入する素材メーカー、加工機械を供給する産業機械メーカー、そしてそれに関連する総合商社に専門商社と、多くの関連産業の商売もまた減少します。
空洞化の恐浮ニはまさにそこであり、国内での「ものづくり」を維持することがいかに重要かということですが、今回のホンダ社長の発言は、遂に来るべきものが来てしまったということを現しています。
ホンダといえば主戦場は海外であり、海外でその収益の大半を上げている印象があるのですが、今回の社長の発言はその裏に非常に重大な事態になったことを示しています。
ホンダの輸出比率は34%と、自動車業界全体では5割を超える中で比較的低いのですが、その分現地生産が進んでいると言えます。
そのホンダが輸出比率を10~20%にするということです。ザックリの計算で、国内:輸出が66:34の現状で、輸出比率が20%になるということは、66:16程度になると言うことです。
ホンダは国内では軽乗用車を強化して国内生産台数は維持すると言いますが、生産台数が不変だと国内:輸出は80:20ということになり、国内販売台数を21%増加させないと勘定が合いません。
このご時勢、その前提はあまりにも無茶であり、他メーカーがそこまでシェアを食われることも想像できないので、実際には総生産台数の減少、つまり、上記のように全体で82になる、18%減少ということでしょう。よしんばホンダは奇跡的に販売台数を伸ばしたとしても、国内マーケットが2割弱も増えませんから、自動車産業全体ではホンダの18%分の減少となります。
海外販売分は海外生産というのは一番合理的です。しかし、国内生産が減少することは、それだけ国内の収益が減少します。さらに輸出の減少ですから、外貨獲得がその分減ると言うことで、あらゆる資源を輸入に頼る我が国においては非常に危険な傾向になります。
原発よりもクリーンで安全なコンバインド天然ガス発電を、と謳ってますが、発電に使う天然ガスは現状ほぼ全量を輸入に依存しています。
輸入、つまり、外国との決済においては、ハードカレンシーで無いと受け付けてもらえません。
国内だけで通用する通貨では、外国では紙切れ同然だからです。貿易その他で外貨を稼げる体制であってはじめて自国通貨はハードカレンシーとして国際決済に使えるのですが、それが縮小していくと通貨の信頼性低下にもつながります。
裾野の広い自動車産業で生産台数が減少するとどうなるか。当然部品などの二次メーカー、下請に、それらに納入する素材メーカー、加工機械を供給する産業機械メーカー、そしてそれに関連する総合商社に専門商社と、多くの関連産業の商売もまた減少します。
空洞化の恐浮ニはまさにそこであり、国内での「ものづくり」を維持することがいかに重要かということですが、今回のホンダ社長の発言は、遂に来るべきものが来てしまったということを現しています。