Straphangers’ Room2022

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名古屋場所が終わり

2023-07-26 22:26:36 | ノンジャンル
既に番付編成会議の決定(新十両と新大関)が出てしまっていますが、名古屋場所の寸評です。

3関脇の大関取りという話題が先行しましたが、3関脇ともずば抜けて強い、という存在感を示せずに終わりましたね。しかも若元春と大栄翔は10番勝てずに事実上出直しになってしまいました。豊昇龍は優勝して大関を射止めましたが、照ノ富士と貴景勝が休場で、霧島も途中休場かつ負け越しですから、それで12番の優勝は物足りな過ぎます。だいたい平幕が優勝争いで先行した影響で3関脇が総当たりしてないわけで、その状態で豊昇龍も小結琴ノ若と平幕の錦木、北勝富士に土ですから、かなり低い評価となります。

残る2関脇は14日目の相撲が総てでしょう。変化大失敗の若元春に、変化で星を稼いだ大栄翔。33勝はあくまで目安で相撲内容が問われる、とNHKはじめ各社局の解説者が指摘したように、無様な相撲で大関とはいきません。ここのところ大関に上がってもさらに上を狙うどころかさえない状態、いや、陥落も相次ぐという状態ですから、大関昇進も数合わせ、星勘定だけでは粗製乱造、持続不可能、と厳しくなるのは必然です。

照ノ富士は深刻な状態ですが、出場最後となった翔猿戦の翔猿の「ゆるふん」が悪さをしたことは間違いないでしょう。引き付けられないけど力を入れるしかなく、それが空足を踏むようなイメージで腰に来る。不浄負けにしてしまうわけにもいかないから振り回せない、という解説がありましたが、全国中継があろうと何だろうと、「ゆるふん」最大のリスクとして不浄負けという「黒星」に恥辱付き、ということを思い知らせる必要があるでしょう。あきらかな「ゆるふん」は行司か勝負審判が締め直しを命じるくらいでないと。

霧島は新大関いきなりのカド番ですが、5分の星から終盤3連敗というのは惜しかったです。ただ大関らしい相撲ともいえないわけで、出場した責任感はともかく、秋場所がどうなるかが心配です。同じ途中休場組でも(霧島は初日割りが組まれてからの休場)朝乃山は勝ち越しており、これは立派です。「7敗」同士の霧島戦を制し、千秋楽に若元春を撃破、というのは元大関の格でしょうが、ただ平幕上位でそれ相応の相撲になってしまっているのでは再昇進まで持ち込めれるかかなり心配です。

今場所の話題は落合改め伯桜鵬ですが、総髪で快進撃、優勝争いというと豊山(内田、のちの時津風理事長)が有名ですが、それ以来の快進撃で、大正年間の両国以来の新入幕優勝か(ただし当時は15日制ではない)、という勢いでした。ただ終わってみれば11番と、優勝が12番で優勝同点に次ぐ成績とはいえ、11番となると平凡の誹りを免れないでしょう。横綱琴櫻の故郷でもあり実は相撲どころの倉吉出身とあって地元もかなり盛り上がっていたようですが、一方で痛々しいまでのテーピングも気になるところで、無理をして結局大成できていない遠藤のようなコースにならないことを祈りたいです。

3関脇と小結琴ノ若が勝ち越しという結果はそれなりに立派ですが、この段階で「どんぐり」では困ります。北勝富士もこれから伸びる、という年でもないし、錦木ともども三十路ですからね。正代はここが限界っぽいし、御嶽海も故障でたった3番ですから。強いて言うと豪ノ山と湘南乃海でしょうか。来場所も一定の成績が残せるかですね。来場所の三役は琴ノ若の関脇昇進で3関脇の継続、錦木と翔猿が小結でしょうね。

十両との入れ替えは2人でしょうか。十両は東西の筆頭と平幕からは全休の若隆景に大負けの武将山。熱海富士は1場所での復帰を十両優勝で決めた格好になるのでこれも期待の1人でしょう。十両昇進は既に5人と出ているので、陥落も5人でしょうが、西10枚目で5番の志摩ノ海が残るんでしょうか。





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1 コメント

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Unknown (リリカルゆかりん)
2023-07-27 00:15:08
十両と幕下の入れ替えは千秋楽に向中野と志摩ノ海を対戦させておりこれが完全な入れ替え戦といえましたが、西7枚目で6勝の塚原が昇進できず結果として志摩ノ海がセーフというのは意外です。塚原は西3枚目で4勝の向中野よりは確実に上の筈で初場所も5枚目の5勝で涙を飲んでおり(この際は伯櫻鵬との比較でどうかと言われました)審判部に嫌われているのかと勘繰りたくなります。

その伯櫻鵬は千秋楽まで優勝を争ったというのは立派の一言であり10勝に届いて敢闘賞を受賞した豪ノ山、湘南乃海ともども前頭中位までいき研究される来場所勝ち越せるかが今後を占う材料ででしょう。

三関脇は明暗を分けましたが豊昇龍は優勝なら文句なし、足腰の良さは角界一でありあとは取り口が安定すれば横綱になる素質があります。若元春と大栄翔の14日目はどうしても白星がほしいという気持ち故の変化だったでしょうがやはり内容面でマイナスなのは事実。とはいえ関脇の地位を維持し続ているのは大きく今後も琴の若を加えた3人での次期大関レースが期待できますし、朝乃山も万全の状態で臨めば上位力士には脅威であることは間違いありません。

一方照ノ富士は皆勤できるのはあと1~2場所のように思え、貴景勝も来場所の勝ち越しは相当微妙、逆に霧島は(途中出場はしなかった場合またも横綱大関不在の場所でしたから意見が分かれますが)普通にやれば10勝できる実力があり、再び急激な世代交代が起こるかもしれません。
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