Straphangers’ Room2022

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アスリートを蝕む大会

2024-08-11 18:12:40 | ノンジャンル
パリ五輪は「誤審」が話題になっていますが、一部には以前どこかで話題になった「奈良判定」ならぬ「パリ判定」という声も上がっています。

それはさておき、選手村の状況が悪いという評価が定着しています。
結局エコだなんだという理念先行型の五輪のマイナス面が顕在化したのが選手村ということでしょう。それでもみんなが我慢すれば、というレベルではなく、世界一流のアスリートによる競技会という本質をも歪めているという重大事が顕在化しています。

美食の都パリというのに選手村の食事が不味い、という評価が定着していますが、肉や卵料理がすぐなくなるといった批判の蔭で、潤沢に提供されている料理があるわけです。

地元産の新鮮な野菜料理はまだわかります。身体にもいいし。しかし同様に潤沢に提供されているのがヴィーガン食というのはどうなのか。「菜食主義」ではなく肉類由来の原材料も排除している反面、当然たんぱく質など必要なものの摂取が必要だし、食事の楽しみも、ということで、大豆ミートなどの「代用品」を使うのがヴィーガン食の特徴です。

これ、ヴィーガン主義の選手ならいいんですが、他の選手にとってはどうなのか。アレルギー、宗教的禁忌や国民的食品(だけどマイナー食材)を考慮することはありますが、総ての選手にそれを強要することは過去あり得ませんでした。
どのアスリートも栄養管理をしているわけです。下手をしたらドーピングのリスクもありますから、調味料などの吟味も必須です。どのような素材から、どのようにカロリーなどを摂るのか、ということも気にかけているなかで、大量に提供されるヴィーガン食。肉類など本来人間の「身体を作る」素材は出し渋って、「加工食品」を摂るように仕向けているとしか見えません。

これ、食事という基本的な体調維持管理を破壊する行動ですよね。得体のしれない物を食べるか絶食するか、という状態で世界最高の舞台で最高のパフォーマンスを出せるのか。主催者側の理念先行は五輪の本質を大いに歪めています。宿舎のインチキ冷房もそう。選手に対して苦痛とコンディションの破壊を強いた、として訴えられてもおかしくありません。大腸菌など感染症源たっぷりのセーヌ川での競技で体調を崩したアスリートがいましたが、「加工食品」の摂取の場合はどのような影響があるのかもまだ証明されていませんから、もっとヤバい結果もあり得ます。冷房なんかはこれまでもあった「嫌がらせ」の延長線上と言えますが、セーヌ川の件や食事の件は、選手生命を縮めたり、人生に影響を与えかねない重大問題になりかねません。

この部分は決して有耶無耶にしてはいけないでしょう。睡眠と食事という部分での劣悪な環境と得体のしれない食材の提供は、「パリ判定」よりも重大な問題です。
絶対に先例としてはいけない大会と言えます。



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1 コメント

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Unknown (もと千葉県民)
2024-08-12 20:52:29
学校の理科の授業で習った、生き物の食事(餌)を思い出すと、例えば蚕は桑の葉しか食べない単食動物。それに対して、多食動物や雑食動物がいます。
摂取する食物の種類が少ない動物は、不足する栄養素を自らの体内で生成できますが、この点で最も劣っているのが我々人間で、全ての栄養素を食事で摂取するしかないと言われています。
宗教的禁忌はまだ仕方ない面があり代用品もありますが、「ヴィーガン」は上記の人間の特性を考えると無理があり、実際栄養バランスが片寄っているせいか異常にイライラした人も結構な確率で見られました。
(旧Twitterが誰でも見られる状態の頃、調べものをする過程でそのような人間をよく見かけました)
問題あるとはいえ本人が好きでやっている人はともかく、そのような考え方がないのに強要されるのは、たまったもんじゃないですね!
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