Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

常識外の全線見合わせ

2018-10-21 15:10:00 | 交通
19日の金曜夕刻に発生した新幹線姫路駅での人身事故で、週末の東海道・山陽新幹線は本来の終発時刻付近まで運転を見合わせ、終日ダイヤが混乱しました。出張帰りに単身者を中心とした帰宅ラッシュが重なる金曜夕刻ですから影響は大きく、一番あってはならない時間帯の事故といえます。

しかしこの事故、対応はどうでしょうか。自殺者とみられる人身事故だからJRの責任じゃない、と予防線を張る人も少なくないようですが、例によってその後の対応が混乱を拡大したわけで、その意味ではJRの対応がここまでの「事故」にしたとしか言えません。

常識的発想として、姫路の事故と聞いて、新大阪から東京に帰る、あるいはその逆の人にとって、新幹線が21時過ぎまで止まるとは夢にも思わないわけです。「勝手運休」だって山陽と東海道の運休時期は連動しておらず、山陽が止まったから東海道も全線ということに納得するお人よしはいません。

人の手配ガー、車両の手配ガー、と頼まれもしないのに理由をつける人もいますが、山陽から上がってこないかわりに山陽に行けない編成がいますよね。乗務員は新大阪でそもそも交替してますよね。そして500系などカスタム編成の東海道乗り入れを否定する際に金科玉条のように唱えていた、16両編成1323名の定員を厳守することで異常時に折り返しなどの対応を容易にしていたんじゃないんですか。
東海道区間では300㎞運転の必要もなく、加減速の問題があるとはいえノーマル700系でもそこまで遅れませんよ。指定券対応ガー?どうせ全額払い戻しでしょ。一定の時刻から区間運休扱いの正常ダイヤにできるでしょ。あるいは死文化した遅れ承知での対応でしょ。特に遅れ承知を使わないのは半額でも収入を確保しない会社に対する損害行為でしょうに。

数年前にあった正月の有楽町での火災での対応もそうでしたが、事故発生時の対応が全く準備されていないんでしょう。異常時対応ガー、と言われる数々の仕組みが全く生きていない。仏作って魂入れずの典型ですが、そこは社会派諸氏は華麗にスルーしていますね。

駅で駅員に罵声を浴びせる人がいたことに対しては、口を極めて批判する社会派、事業者無謬の面々ですが、プロが全く異常時対応をできていない、しかも一番リカバリーを迅速に打たなければならない金曜夕刻に漫然と全線運休を続けるという、プロとしてあるまじき、素人目に見てもおかしい事態に直面したら、「何をやってんだ」と怒鳴るのはともかく、嫌みの一つでも言わないと、という気になるのは人間として当然の感情でしょう。

きっかけは人身事故という責任外の出来事であっても、その後の推移、経緯は事業者のボーンヘッドに過ぎません。それで貴重な時間を空費する、秋の行楽シーズンですから、家に帰って土曜日は家族でお出かけとか、運動会などのイベントに参加、という人も少なくないでしょうに、その計画がめちゃくちゃにされた。感情論で言えば、「怒鳴られて当然」の不細工な対応をしていたという自覚がないんでしょうね。いや、当事者はそれでもプロですから下手打ったという自覚と矜持があるでしょうが、ネットで事業者無謬の言動を繰り返す人は、恐ろしいまでの無神経というか鈍感と言わざるを得ません。




配慮はあっても強制はない

2018-10-21 14:24:00 | ノンジャンル
サウジの体制批判をしてきた記者がトルコのイスタンブールのサウジ領事館内で殺害された事件、イスラムに対する誤解がまた広まりそうな凄惨な状況も伝わっています。

イスラムというと日本人がまず思い浮かべるのが「豚を食べない」でしょうか。
実は豚に限らずさまざまな規制があり、その禁忌を守るのがハラルで、禁忌対象となる食品がハラムです。イスラム教国やイスラムが大半の国に行くと、外国人でも簡便的にハラルを要求されたり、そもそもハラムがなかったりするのですが、さすがに相手の国に行ってハラムを要求するような無神経はないはずです。

ところが我が国においてハラルを用意する、ということが議論になっているのを見るとめまいがします。
別に日本人にハラルを要求するわけでもないのに、イスラム教徒にハラルフードを用意することがケシカラン、というのはどうしたことか。日本人は宗教オンチ、とよく言われますが、戒律や宗教上の禁忌というものが事実上無い日本人の宗教観のなせる業というか、ハラルを「なまぐさ」レベルと勘違いしているとしか言いようがないわけで、敬虔な人だと「精神的な死」に匹敵することという理解がないようです。

傑作というか無理解の極みなのが、ハラルフードありますと明記すると、「これはわからないから」と理由をつけてハラムを食うことができなくなるからイスラム教徒の支持を失う、と批判している人でしょうか。
確かに「外国ではアラーの神は見ていない」という「宗派」が確実に存在し、海外では酒は飲むし豚も食う、というイスラム教徒は少なくないのですが、じゃあ多数派の敬虔なイスラム教徒にハラルか否かを教えないほうがいいのか。破戒者に寄り添う対応などあり得ません。

まあなかにはイスラム教徒と同席しても豚を食う、と遠慮することを否定する人もいますが、いろいろな理由で食べられない人がいて、その食材を美味しそうに自分だけ食う、というのは宗教云々ではなく、人としての根本が問われる話、すなわち無神経に過ぎない話でしょう。
外国人の飲酒が禁止されていないイスラムが主流の国で、食事を同席したイスラム教徒に「ビールは飲まないの?」と聞かれたことはありますが、普通は遠慮するもんでしょう。日系企業がナショナルスタッフと一緒に食事に出かけて、イスラム教徒のナショナルスタッフを前に酒を飲むシーンはありがちですが、これも日本からの出張者がいるときであり、普段は彼らの前では飲まないのです。


(イスラムが主流の国での食事。ドリンクは水やお茶、ジュース類)

日本においても、テーブルを同じくする人の中にイスラム教徒がいる場合にどうするのか。おおむねそういうケースではイスラム教徒は社内であっても「お客」の立場になるわけで、気を使わないことはあり得ないのですが、イスラムに関してはそう考えない人がいるようなのは残念ですね。

ちなみに宗教そのものに対する理解も欠けていてはいけないわけで、現地で厳しく言われたのが、仕事熱心なのはいいが、「金曜礼拝」(週に1度金曜昼は、会社にある礼拝施設ではない本式の施設に行きお祈りをすること。昼休みが2時間程度になる)の邪魔をしてはいけない。彼らは上司が絶対だから仕事をするが、後々尾を引く。ということ。

「郷に入れば」の典型ですが、アウェイの日本人に礼拝を強制していないわけで、「無神経な人たち」がいう「郷に入れば」がアウェイで強制するのとは違います。





ファミリー向けの中に刺さる一言

2018-10-21 13:59:00 | 交通
今月中旬まで山陽電車を走っていたコラボ列車。



深夜アニメではなく天下のNHKということもあり、車内でも「大きなおともだち」ではなくファミリー層が子供に見せている、というシーンを目にしました。まあ仕事の行き来で出会うと微妙でしたが。



で、山陽電車ということで、隅っこに明石焼きとか、自己主張も・・・



しかし、車内で何気に刺さったのがこれ。



管理畑だと「コンプライアンス」と来られるととギクッとくるんですよ(苦笑)