Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

前近代的対応で決まるのか

2014-12-10 01:18:00 | 交通
SKYの経営再建問題は、結局ANAの「おでまし」を願う事態になりました。
独立系の航空会社を見捨てて、しかもANAご指名でメリットを与えるという事態が、政府の手で行われたという前代未聞の差配です。監督官庁というのはいったい何か。規制緩和だ何だという前のガチガチの規制時代の監督官庁のほうがまだ清潔で志が高かったです。
JALによる救済(というレベルでもない提携)を頑なに拒み、ANAに任せようとする姿勢は異常とも言うべき贔屓ですが、この背景にJALの公的資金での救済があるといわれています。

公的資金で救済された余裕で資本参加するのはおかしい、というのは確かに筋が通っており、資本参加を仰がないと企業の継続が厳しい、しかしそれを表立って言えないから無理筋の指導を繰り返している、というのかもしれませんが、だったらもっと水面下で進めるべき話であり、公表状態で信用危機と背中合わせの綱渡りのような対応をしているとしたら、SKYはもちろん、政府もアホの極みです。

要はやはりANA贔屓でしょう。俗耳に入りやすい話として聞こえてくるのが、JALの再建が民主党政権時代の取り組みであり、V字回復という目覚しい結果になったことに対する現政権与党のジェラシーがJALに対する理不尽に近い対応になっているという物です。
いやしくも政権与党がそんな下世話な話というか志の低い行動を取るか、と疑問視したいのですが、現在の政権与党を見ると、あながち冗談とも言えない「実績」もあるだけに、暗澹たる思いにとらわれます。

もしその見立てが真実であれば、ライバルに付いたら徹底的に干すぞ、という前近代的というか反社会的な行動を政府自らが実践していることに他ならないわけで、規制緩和だ岩盤規制だというより前に、その利益(不利益)をぶら下げて従わせる姿勢こそが我が国への評価をダメにすると考えるべきでしょう。

そして政権与党の対応もさることながらこれもわかりやすいのが、今朝の各紙でこのニュースを報じたのが日経と朝日ということでしょう。
経済紙がキャッチするのは当然として、朝日は経済面が強いから、というのではありません。
いまは有価証券報告書の大株主情報には載っていませんが(信託拠出で伏せているかもしれませんが)、少し前まではそこに載るくらいの大株主だったわけで、そういう関係が何かとつけてANAに甘いといわれる報道姿勢に繁栄されているのかもしれません。
そしてそう考えると、国の後押しで別動隊をゲットできるという情報を「いち早く」報じたのかも知れません。


2個目の毒饅頭

2014-12-10 01:16:00 | ノンジャンル
2020年東京五輪から野球、ソフト復活か、というニュースが流れていますが、その影で毒饅頭が据えられています。
競技ではなく種目単位で考えるように変更するので、種目の上限範囲内であれば、これまで競技の上限に引っ鰍ゥっていた野球などが復活でき、さらに空手などの新規採用も可能、という規約改正と同時に、競技(種目?)の一部を他国で実施できる、という内容も盛り込まれているのです。

おりしも2018年冬季五輪の開催地である韓国平昌では、施設建設がトラぶっており、一部競技を日本で開催するという観測が流れて、現地関係者が躍起になって否定していただけに、既に出来上がっているストーリーに乗っかった話のようでもあります。

まあ二進も三進も行かなくなった状態を見かねて、隣国として救いの手を差し伸べることについては吝かではないですが、プライドの塊のような隣国、しかもそれが日本とあっては競技が開催不能になっても選択しないであろうことは火を見るより明らかであり、まずありえない話と言えますが、それが真顔で出てきたのはなぜか。

日本での開催案が出た直後に出てきた規約改正の話。単なる偶然ではないでしょう。
そして規約改正のニュースが出ると、不思議なことに韓国内でも日本での一部開催案に前向きな声が聞こえてきたのです。

しかしこれは自分たちが限界を悟ったというわけではないのです。驚いたことに平昌と東京のバーター案が出てきているのです。
冗談にもほどがあるというか、一部開催案で平昌を救済するのは日本です。その見返りに日本が何かを得るのが当然というか常識的対応でしょう。それが東京五輪の一部韓国開催ってなんですか。救済を受けて、夏季五輪も一部ゲットと丸儲けじゃないですか。

分かりやすいというか、韓国に甘いメディアは今回の規約改正を報じる際に、野球などの復活とともに、他国での一部開催を報じるまではいいのですが、それが平昌の救済ではなく、東京とのバーターを念頭に置いた内容になっているのです。
海老で鯛を釣るじゃないですが、明らかに韓国にメリットが出てきそうな今回の流れをみるに、2002年W杯が「共催」になった苦い経験が蘇ります。当時もそうでしたが、外交オンチで、政治とスメ[ツを分ける純粋な日本らしいナイーブな対応が、2020年の五輪開催に致命的なミソをつけるのではないでしょうか。

今の流れは既に外堀が埋められた状態のようにも見えるクリティカルな状況でしょう。