Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

何を今更...

2014-12-04 20:29:00 | ノンジャンル
32回目の優勝を飾った白鵬に対して「品格」の問題が振って湧いてきました。

協会にしろ横審にしろメディアにしろ「好角家」にしろ、そもそも白鵬の振る舞いに品格など無いことを十分承知しているくせに、何を今更、ということです。朝青龍を追い落とすための対抗馬として持ち上げただけであり、負かされた相手を小突くような論外の振る舞いに目を瞑ってきたのはいったい誰か。懸賞金の取り方にしても、昔と違い数が多く、鷲掴みにするか両手で拝み取りにするしかない状態ですが、朝青龍の鷲掴みをネチネチと批判しておいて、白鵬のドヤ顔で懸賞の束を持ち上げる行為に今までだんまりだった連中です。

さらに言えば取り口だってせこいわけで、今回ようやく張り差しを批判しましたが、朝青龍の張り手をネチネチ批判していたのは誰でしょう。そもそも汗を拭かずにヌルヌル状態で相手を滑らすセコさや、張り差しどころでない「とったり」も横綱の品格を問うに十分です。双葉山の「後の先」に言及するのなら、必ず相手を受けて取った堂々たる取り口と、張り差しにとったりでは天と地ほどの差があると知るべきです。

その程度で双葉山を意識し、さらに今回大鵬に並ぶことで大鵬を引き合いに出すような挙に出るのも、朝青龍追い落としのために作り上げた「大横綱」の虚像の化けの皮がはがれたに過ぎません。


遅くなりましたが九州場所から

2014-12-04 20:28:00 | ノンジャンル
遅くなりましたが九州場所の総括です。
多忙極まる状況であまり見ていないのが実情ですが、大鵬に並ぶ32回目の優勝を白鵬が達成、という予定調和で一年が終わるという様式美のような世界です。

次点は鶴竜ですが、白鵬、日馬富士、稀勢の里に負けての12番はある意味順等というか安定ですね。高安に負けた白鵬よりも「取りこぼし」という意味ではマシな結果です。
もう1人の横綱日馬富士ですが、眼笂熾ヌ骨折が完全に癒えぬ状態で出場して11番です。場所が場所だけに、これは評価しないといけません。

大関陣は稀勢の里が11番の他は負け越しという惨状。その稀勢の里も、碧山と逸ノ城に星を落としているわけで、負け越し大関が両方ともこの2人に星を落としていないだけに、「大関の意地」という意味では不満です。
琴奨菊の6番、豪栄道に至っては5番というか、二桁の黒星というのは散々ですね。豪栄道はいよいよ大関昇進の妥当性を問うべき状況です。

そして今場所注目の逸ノ城は新関脇で勝ち越したわけで、これは立派、と言いたいところですが、何番か見せた注文相撲は、勝ってナンボとはいえ、新進気鋭の相撲とはいえません。まあ相撲留学で日本の高校に入ったくらいですから、相撲界という意味ではかなりスレているのでしょうね。

逆に勢は6番に終わりましたが、自分より下位にはあまり負けなくなってきており、地力はかなり付いてきた印象です。あとは上位に通じるようになれば三役定着も遠くないでしょう。現状全く通じないに等しいのが厳しいです。

遠藤は後半に下位相手に帳尻を合わせての10番では褒められません。上位相手に星を残した高安のほうが立派です。
馬群に沈んだ感のある妙義龍も含めて、今後が期待、という印象や輝きが見られないのも淋しいです。逸ノ城も前述の通り取り口が取り口ですし。

千秋楽のラジオの解説は元琴錦の中村親方でしたが、「三役の実力が無いのに番付運で上がっているのでは...」と辛辣なコメントには笑いました。確かに空いているから押し込もう、というような三役もいるわけで、一定の条件を充たさない場合は空位にする、というのも手でしょう。(その場合は平幕の定数を増やして幕内の総数は守る)

さて、今場所気になったのは嘉風と大砂嵐の休場と途中出場です。どちらも初日が出ない段階で4日目に不戦敗で休場では、西の4枚目と5枚目だと来場所一気に十両も、という状況でしたから、嘉風は中日、大砂嵐は10日目から途中出場してどちらも4番、7点の負け越しにとどめています。

それくらいで再出場できる程度の怪我、という評価も可能ですが、公傷制度が無いから無理をしている、というのが本音でしょう。
無理して出場、というとフィギュアの羽生ですが、あの出場に総じてスメ[ツメディアや専門家は批判を浴びせたのを見ると、大相撲の公傷制度廃止の弊害はどうなんでしょうね。番付降格の心配は無いですが、休むと進退が問われる横綱でも、休場回避のために手術をしなかった、という選択が本当に正しいのか。頭で当たるのが商売の相撲取りが厄介な場所を骨折しているわけです。状況によっては古傷をいためたり、視力に重篤な影響を及ぼすことも十分に考えられます。

無理を強いて力士生命を縮めるリスクに晒すことをもう少し考えるべきでしょう。