ネトウヨ政党がいわゆる「南京事件」に対する政府の見解を問いましたが、政府は殺害や略奪の存在自体は否定しない従来通りの主張を下敷きにした答弁書を出しました。
まあ政府は模範解答というか想定問答でいなした格好ですが、ネトウヨ政党側は「南京事件」の否定を引き出したいわけで、その手は桑名の、というところでしょう。
この問題が我が国言論界をにぎわすようになってもう半世紀以上の歴史を誇る?わけですが、一方で「虚構」の証拠が出てくると期待していたら、不祥事の事実を示す証拠が出るわ出るわという有様です。もちろん中国側が主張する犠牲者30万人といった「大虐殺」もまた証拠がないレベルの誇大宣伝ですが、当時の南京で日本軍による問題行為が少なからず発生したことは疑うことのできない事実でしょう。
まず何よりも昭和天皇を筆頭に直宮など皇族から南京での問題が語られているわけです。まだ当時従軍していた人が普通にいた時代に編纂された戦史やその他資料にも記載がありますし、いわゆる陣中日誌にも多数出てきます。
ですから議論は「南京事件」の存在自体を問うことは最早出来ない状態で、では実際はどうだったのか、という数的な部分の検証がアカデミズムのメインであり、また「まぼろし派」とも呼ばれる否定派も略奪や暴行など軍規違反が存在したことは否定できず(実際に記録として残っている)、さらに民間人の殺害は便衣兵として国際法上保護されないという主張で、死んではいるが殺害ではない、という定義の問題にしています。
まあこの半世紀、議論百出でしたがどうやら着地点は見えてきたわけです。それが敗戦後80年が経過してさすがに一次証言を得られなくなり直接検証できなくなったことで歴史を修正しようとする動きでしょうか。まさに「歴史戦」といえますが、中国など他国の歴史修正には反発する国士様御用達新聞などは、自分たちを鏡で見よという行動をしていることに気が付かないようです。
政府の公式見解がいわゆる「近隣諸国問題」の妥協であるという批判もありますが、だからといって殺害や略奪といった事実を否定できるものではないことがこれまでの研究や証言で確定していると言えます。あるいは中国側の同様の行為を挙げる向きも少なくないですが、そういう相対化で可能なのは「どっちもどっち」という評価までであり、否定はできません。あおの人だってやってるじゃない、という大阪のオバちゃん論理が自分の違反行為を否定は出来ないというのと一緒です。
前にも指摘しましたが、関東大震災時の「朝鮮人虐殺」を否定すると鳴り物入りで今でいうところのネトウヨ雑誌に連載された記事がいつまで経っても「それはなかった」という内容が出てこないままに終了し、単行本で確認したら何のことは無い、朝鮮人によるテロ行為やその陰謀があったから殺されて当然という杜撰な理論に匙を投げたのを思い出しますね。
結局トンデモが紛れ込むから中国側も「犠牲者30万人」を取り下げる気は毛頭ないという状態です。そしてそれを訪中する海外首脳に示すのですから大いに国益を損なっています。別件で過去の海外出張などの写真を確認する機会がありましたが、中国の中央電視台のニュースでチェコ大統領が南京の記念館を訪問し献花、と「30万人の犠牲者」と英語と中国語で書かれているのを背景にした映像が世界に流れていたのをキャプチャーしており、隙だらけの理論で反論になっていないおかげで国益がどんどん損なわれているのがよくわかります。
まあ政府は模範解答というか想定問答でいなした格好ですが、ネトウヨ政党側は「南京事件」の否定を引き出したいわけで、その手は桑名の、というところでしょう。
この問題が我が国言論界をにぎわすようになってもう半世紀以上の歴史を誇る?わけですが、一方で「虚構」の証拠が出てくると期待していたら、不祥事の事実を示す証拠が出るわ出るわという有様です。もちろん中国側が主張する犠牲者30万人といった「大虐殺」もまた証拠がないレベルの誇大宣伝ですが、当時の南京で日本軍による問題行為が少なからず発生したことは疑うことのできない事実でしょう。
まず何よりも昭和天皇を筆頭に直宮など皇族から南京での問題が語られているわけです。まだ当時従軍していた人が普通にいた時代に編纂された戦史やその他資料にも記載がありますし、いわゆる陣中日誌にも多数出てきます。
ですから議論は「南京事件」の存在自体を問うことは最早出来ない状態で、では実際はどうだったのか、という数的な部分の検証がアカデミズムのメインであり、また「まぼろし派」とも呼ばれる否定派も略奪や暴行など軍規違反が存在したことは否定できず(実際に記録として残っている)、さらに民間人の殺害は便衣兵として国際法上保護されないという主張で、死んではいるが殺害ではない、という定義の問題にしています。
まあこの半世紀、議論百出でしたがどうやら着地点は見えてきたわけです。それが敗戦後80年が経過してさすがに一次証言を得られなくなり直接検証できなくなったことで歴史を修正しようとする動きでしょうか。まさに「歴史戦」といえますが、中国など他国の歴史修正には反発する国士様御用達新聞などは、自分たちを鏡で見よという行動をしていることに気が付かないようです。
政府の公式見解がいわゆる「近隣諸国問題」の妥協であるという批判もありますが、だからといって殺害や略奪といった事実を否定できるものではないことがこれまでの研究や証言で確定していると言えます。あるいは中国側の同様の行為を挙げる向きも少なくないですが、そういう相対化で可能なのは「どっちもどっち」という評価までであり、否定はできません。あおの人だってやってるじゃない、という大阪のオバちゃん論理が自分の違反行為を否定は出来ないというのと一緒です。
前にも指摘しましたが、関東大震災時の「朝鮮人虐殺」を否定すると鳴り物入りで今でいうところのネトウヨ雑誌に連載された記事がいつまで経っても「それはなかった」という内容が出てこないままに終了し、単行本で確認したら何のことは無い、朝鮮人によるテロ行為やその陰謀があったから殺されて当然という杜撰な理論に匙を投げたのを思い出しますね。
結局トンデモが紛れ込むから中国側も「犠牲者30万人」を取り下げる気は毛頭ないという状態です。そしてそれを訪中する海外首脳に示すのですから大いに国益を損なっています。別件で過去の海外出張などの写真を確認する機会がありましたが、中国の中央電視台のニュースでチェコ大統領が南京の記念館を訪問し献花、と「30万人の犠牲者」と英語と中国語で書かれているのを背景にした映像が世界に流れていたのをキャプチャーしており、隙だらけの理論で反論になっていないおかげで国益がどんどん損なわれているのがよくわかります。