庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

効率追求一辺倒の経済は貧困化にまっしぐら。

2012-10-16 | 経済問題
モノがあふれかえっている先進国は、経済的に恵まれている様に見える。
しかし、必需品が満たされてしまえば、それ以上のモノは、不要品になって価値が下落する。
現代の先進国では、モノの値段が落ちて行くばかりになっている。
モノやサービスの値段が下がることは、企業で働く人の収入が減ることだ。
収入が減るから、マスマス、必需品は安いモノを求めて買うことになる。
そして、今すぐ必要なモノ以外には、おカネを使わずに備えとして貯めておく。

この悪循環に陥った日本は、政府が借金をして「需要を喚起」しても、おカネは国内では回らずに、企業の内部保留か、海外への投資に向かって、国の借金は膨れあがっていく。
この隘路から抜け出すためには、国民が「豊かで安心出来る生活」を求めている要求に、商品やサービスの提供で応えることである。

企業は常に生活必需品を提供しているだけでなく、プラスアルファの価値を創りだして、消費者がもっと価値の高い商品に、おカネを積み増ししてでも購入することを、追及し続けなければならない。

自動車では、より一層の燃料消費の少ない「低燃費車」や「ハイブリッド車」など、使用者の利得と満足度を向上させた商品を、提供し続けることである。

家電製品の分野では、「大型薄型テレビ」を開発して、日本の狭い部屋でも使えるサイズを提供してきた。
多くの消費者は、手ごろな価格になったところで、大型薄型テレビに買い替えて、必需品として爆発的に普及した。
その普及拡販競争の段階で、価格は下がるだけ下がってしまい、国内の家電メーカーは、どこも赤字になってしまった。

豊かな生活の商品が、必需品になった段階で、貧困化の道に落ち込んで、家電メーカーは、人員整理をせざるを得ない状況に追い込まれてしまった。
負荷価値が、より一層高い商品を開発し続ける努力を少しでも緩めると、一流企業でも転落の道に落ち込んでくのが、先進国での宿命なのだ。

欧州の経済破綻をしている国は、付加価値の高い商品やサービスを提供出来なくなった状況を放置した国では、借金漬けになって信用不安をひき起こした。
この状態になったら、共通通貨に守られることから離れて、生活水準を半分程度に下げるしか、生き残れる道はなくなっている。

そこで、日本はどうする?

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。