まだ27歳。若き才能を讃えられる、「わたしはロランス」「Mommy/マミー」のグザヴィエ・ドラン監督最新作。
38歳の若さでこの世を去ったフランスの劇作家ジャン=リュック・ラガルスの戯曲を豪華キャストで映画化した家族ドラマ。
カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作。
12年ぶりに家に帰る。劇作家ルイに、ギャスパー・ウリエル。
近年ではシャネルのパフュームでも顔を見てたけど
「かげろう」で2003年にデビューした彼ももう大人のいい男になりました。
そういえば主演した「サンローラン」まだ観てなかった
母マルティーヌに「わたしはロランス」のナタリー・バイ。
会えない兄を慕っている妹、シュザンヌにカメレオン女優レア・セドゥ。
兄夫婦カトリーヌとアントワーヌ=マリオン・コティヤール&ヴァンサン・カッセル。
6/10(60点)
グザヴィエ・ドラン作品は全部観てる訳じゃないけど、前作「マミー」があまりによかった。
個人的なことでいうと、我が家も家族が多いので、いろんな個性を持つ人がいて、たまに家族集まって食卓を囲む時も
それぞれが好き放題喋ってたり、喋らなかったりする人がいたり、兄弟の嫁や夫が加わって
いろいろな会話の応酬、ぶつかり合う時もあるので
12年会わずにいた家族の元に帰ってきて、(そんな人はうちの家族にはいないけど)
本来言わなきゃいけないことが言えない。というこの状況はわからなくもないし、自分の中で理解はしてるけど
うんうん、家族だからこういう時もあるよね。
血が繋がっていても、いつも理解し合っているわけじゃないよね。
離れていた分、少しでも一緒にいたい。
言いたいことがあるのにうまく言えない。
気持ちを言わないといられない。
いろんな空気や気持ちを読み取り感じる作品で、あれこれと語り合うというような作品ではないような気がした。
なんでもぶち壊す。と言われ それを言われることにも嫌気がさしている長男。
好きなように恋愛をし、人生が終わる前に家族に会おうと決めたその弟。
メリル・ストリープとジュリア・ロバーツの共演で話題になった「8月の家族たち」
をちょっと思い出した。
あちらも元は舞台の映画化で、原作はトレイシー・レッツの同名戯曲で戯曲はピューリッツアーを受賞。
フランスの名優たちがよくぞこれだけ集まった!と言えるキャストが皆素晴らしい。
彼らはドラン監督の作品を観ていて、ぜひとも一緒に仕事をしたいとオファーをすぐに受け入れたそう。
毎回役ごとにイメージをガラリと変えるレア・セドゥも素晴らしいし
ヴァンサンも兄弟には全く見えないけど、笑 長男である彼なりの苦悩を魂のこもった演技で魅せる。
もちろん主演のギャスパーの秘めた言葉少ない中での演技も冴えている。
結局言えなかったまま出ていくこととなる。
「次は大丈夫よ」という母親の言葉が心に響く。
「もうすぐ死ぬ」と家族に伝えるために、12年ぶりに帰郷する人気劇作家のルイ。母のマルティーヌは息子の好きな料理を用意し、幼い頃に別れた兄を覚えていない妹のシュザンヌは慣れないオシャレをして待っていた。浮足立つ二人と違って、素っ気なく迎える兄のアントワーヌ、彼の妻のカトリーヌはルイとは初対面だ。オードブルにメインと、まるでルイが何かを告白するのを恐れるかのように、ひたすら続く意味のない会話。戸惑いながらも、デザートの頃には打ち明けようと決意するルイ。だが、過熱していく兄の激しい言葉が頂点に達した時、それぞれの思いがぶつかる、、、。
JUSTE LA FIN DU MONDE カナダ=フランス 99min
2月11日より、公開中〜
トロント映画祭にて。
カンヌ映画祭にて
ギャスパー来日。
ただの集合写真?でもこのかっこよさ さすが。
参りました