なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

急性膵炎

2023年07月19日 | Weblog

 先週の木曜日に腹痛で73歳男性が内科新患を受診した。救急外来扱いとなり、担当の外科医(大学病院外科から)が診察・検査をした。

 腹部造影CTで、膵腫脹・周囲脂肪織の炎症像・主膵管拡張があった。胆嚢内に結石を認め、総胆管拡張と末端に石灰化があり、総胆管結石による症状・所見と判断された。

 総胆管結石による膵炎だと、内視鏡処置による結石除去を要するが、内科新患の先生がそのまま入院としていた。血清アミラーゼが2899と上昇していたが、肝機能検査はほぼ正常域だった。

 週末の連休があり、どうなるかと思われたが、腹痛は次第に軽減して血清アミラーゼも軽減してきた。保存的治療だけで治まりそうな経過だった。(造影CT再検が予定された)

 

 この患者さんは11年前にも膵炎で入院していて、膵周囲膿瘍も伴っていた。当時内科に在籍した若い先生が外来で診て、外科に治療を依頼して外科入院となった。

 膵癌疑いとなったが、エコーガイドに穿刺吸引細胞診・培養が行われて、腫瘍ではなく、膿瘍(Klebsiella oxytocaが検出)だった。抗菌薬投与(点滴静注から内服で長期に継続)で軽快治癒していた。

 この時は胆石ははっきりしない。原因についても言及もされていないが、何によるとして診ていたのだろうか。それにしても抗菌薬投与だけで良く治ったものだ。

 

 

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