なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

家族の事情を聞くと

2012年03月05日 | Weblog
 外来に通院している患者さんの家族構成を把握する必要があって、時々聞いている。認知症で自分でインスリン注射ができないと、家族で注射してくれる人がいるかどうかが問題になる。また一人暮らしだと、ちょっとした病状悪化でも入院治療にするしかない。
 こちらから聞かなくても、外来に来たついでに家族の話をしていく患者さんもいる。他の病院に通院しているので一度も見たことはないが、患者さんから何度か病状を話てくるので、何となく知っているような気がする。
 今日外来に来た70歳台後半の男性は、奥さんが多発性骨髄腫で血液内科のある病院に入退院を繰り返していた。奥さんが今入院していて、敗血症を起こしてあぶないと言われているんですなどと教えてくれていた。その奥さんが先月亡くなったという。発症から4年だったそうだ。
 また今日外来にきた60歳台前半の女性は、息子さんが悪性リンパ腫で数年前に亡くなっている。これまで何度か亡くなった時の話を繰り返して話していた。その話を聞く前は、うつ傾向があるなあと思っていたが、そういう事情では仕方ないのだった。
 カルテを見ると先月大学からの応援医師の外来を受診していた。肺炎はないと言われたというが、胸部X線で右中葉にスリガラス様の陰影がありそうで、白血球12000・CRP20という血液検査の結果も出ていて、肺炎を起こしていたと思われる。午前中で帰る先生なので、検査結果を見ていないかもしれない。外来で経口抗生剤(クラビット)が処方されていて、結果的にはそれで治ったようだ。食欲がなくて数日点滴に通院していたが、最初から入院治療でよかったのだった。体調が悪ければ翌日再受診して、その時点で入院になることもある。今回は受診が金曜日で、その後土日をはさんだので、入院を考慮する機会がないまま経過してしまったようだ。
 今日はだるさが残っているが、食欲はあるという。肺炎になっていたかもしれないけど、外来治療でうまく治りましたねとお話した。
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