なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

5年ぶりのてんかん発作

2016年04月09日 | Weblog

 昨日は日直で出ていた。28歳男性がけいれん発作を起こして救急搬入された。中学2年生でてんかん(特発性全般てんかん)と診断された。治療はデパケンを内服していた。最後の発作は5年前で、その後発作がなく、2年前に抗てんかん薬は中止して経過をみていた(通院はしていない)。当院の神経内科から脳神経の専門病院の神経内科医(てんかん専門医)に紹介されて、そちらの判断だった。もっとも患者さんの希望に沿った面もあるようだ。

 今日は午前中からパチンコをしていた(パチンコ台の点滅はてんかん誘発につながると思うが)。昼を過ぎて全身のけいれん発作を起こして、口から泡を吹いていたそうだ。お店からの通報で救急隊が向かった。救急隊到着時はけいれんは治まっていて、床に座り込んでいた。問いかけの対する反応が悪かった(救急隊はJSC3と表現していた)。

 当院搬入時は意識清明で普通に会話ができ、これまでの経緯を教えてくれた。念のため、点滴ラインをとって外来で経過を見ていたが、夕方になっても特に発作もなく、帰宅とした。遠方の専門医の病院まで行くのは希望せず、当院の神経内科外来を希望したので、週明けに今後の治療を相談してもらうことにした。

 日直の時の救急搬入は他の2名。前日に転倒してから動けなくなったパーキンソン病の74歳男性は、救急隊が骨折はないようですが、と言って内科で搬入されたが、普通に右大腿骨頸部骨折だった(整形外科に入院)。自宅で倒れているところを訪問したヘルパーさんに発見されて救急搬入された86歳女性は右肺炎だった。

 内科の当番なので、そのまま病院に泊まっていたが、当直帯で2名入院した。78歳男性は同程度の認知症の妻と二人暮らしで、高熱で動けなくなって救急搬入された。インフルエンザB型陽性。食欲もなく、短期入院とした。もう一人は施設に入所中の91歳女性で、大腿骨頸部骨折と脳梗塞の既往がある、当院ではあまり聞いたことのない施設だった。救急隊が5か所の病院に搬入要請したが、断られたそうだ。当院の当直医が引き受けた。白血球数3万、CRP30と炎症反応が著明に上昇していた。感染症は肺か尿路かと検査したら、肺炎があり、尿混濁があり、なぜか膵臓周囲から後腹膜にかけて浸出液があった。膵臓自体は腫脹していないし、血清アミラーゼは正常域だった。血液培養2セットと尿培養をとって(痰はとれず)抗菌薬を開始した。責任者である義理の弟さんには、できる範囲で治療はするが、厳しそうだと伝えた。

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