なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

誤嚥性肺炎

2024年06月09日 | 呼吸器疾患

 5月28日に施設入所中の73歳男性が誤嚥性肺炎で入院した。新任の先生が担当して入院となった。

 脳梗塞とクモ膜下出血の既往があった。頭部CTで慢性硬膜下水腫を呈していて、脳室が圧排されていたが、これは保存的に経過をみるしかないようだ。

 胸部X線・CTで右下葉背側に浸潤影を呈していて、誤嚥性肺炎と判断された。当院としては誤嚥性肺炎は一番多い入院病名だが、抗菌薬はセファゾリンを使用していたので、ちょっと気になっていた。間違いではないかもしれないが、通常使用することはない。

 入院後にどうなったかと経過をみると、問題なく軽快治癒していた。もともと発熱がなかったが、酸素吸入も中止となり、炎症反応も軽快した。(白血球17500→7400、CRP7.4→1.1)陰影も軽減している。食事摂取もできるようになった。

 経過順調でセファゾリンでもいけるということになっていて、ちょっと驚いた。では使用するかというと、しないと思う。アンピシリン/スルバクタムをもっぱら使用しているが、当院はセフトリアキソン(口腔内嫌気性菌にも効く)を使用することが多い。

 

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