なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

抗精神薬の投与法

2024年04月06日 | 精神科疾患

 40歳代後半の女性が大学病院から当院の回復期リハビリ病棟に転院してきた。胸髄黄色靭帯骨化症の術後だった。

 担当は整形外科になるが、内科で処方の管理をすることになっている。つまり高血圧症や糖尿病の治療薬を継続したり、少し変更したりという作業になるが、この患者さんは違った。

 鎮痛薬(アセトアミノフェン)以外は、精神科処方だった。統合失調症で精神科病院に通院していて、転院日の翌日が外来予約日になっていた。転院してからそれが判明して、病院の持ち出しになるので、地域医療連携室のMSWが慌てていた。

 抗精神病薬はブロナンセリンの内服が入っていたが、患者さんに話を訊くと、4週間に1回の受診時ごろにアリピプラゾール注射(持続性水懸筋注)を受けているという。こういうものは、治療を中断しやすい患者さんで使用されると思っていたので意外だった。(きちんと通院継続しそうな雰囲気)

 

 「精神診療プラチナマニュアル」第3版が出た。今回疾患名がちょっと変わったこともあり、新たに購入した。

 統合失調症では非定型抗精神病薬から選択される。今どきは、パリペリドン(インヴェガ)・アリピプラゾール(エビリファイ)・ブロナンセリン(ロナセン)が選択されるようだ。

 さらに「効果と忍容性が確認できたら、持効性注射剤への変更を検討する」とあり、基本的に患者さんは治療中断するものとして治療しているらしい。

精神診療プラチナマニュアル Grande 第3版

 

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