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Chang! Blog

福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです

年末3連休の旅【1-1】福井も路面電車先進地に

2016年12月23日 | ■旅と鉄道
 年末年始は大人しく過ごす代わりに、その前のクリスマス3連休は、北陸方面へ出かけることにしました。
 1日目は福井と富山の路面電車を巡り、2日目はレストラントレイン「雪月花」でランチ、3日目は観光列車「べるもんた」で富山の寿司を楽しむ2泊3日の行程です。


 12月23日。博多までは新幹線を使うつもりだったけど、早く駅に着いたので、在来線へ転身しました。まずは快速電車に乗って、鳥栖で「かもめ」に乗り換え。通勤客はいない連休でも、お出かけの人でデッキまで満員です。
 でも立ったおかげで、新幹線日帰り2枚きっぷ2,460円の予定が、有明2枚きっぷ1,740円で乗れ、差し引き720円の節約に成功しました。


 博多からは、新幹線で一気に新大阪へ。2列シートの「みずほ」か「さくら」をチョイスしたい区間ですが、時間が合わず東京直通の「のぞみ」にしました。
 博多発時点では余裕があった車内も、広島ではほぼ満席に。中国地方から東京方面への流動の太さは、たまに直通「のぞみ」に乗ってみないと分かりません。


 新大阪で、「サンダーバード」に乗り換え。車内販売がないのは分かっているので、売店でお弁当と、しっかり「燃料」まで確保しておきました。
 リニューアル編成を期待していたけど、やって来たのは未施工の683系。681系のモデルチェンジ型なので新しいイメージのあるこの形式も、もう15年選手です。車内も少し、くたびれてきたように見えます。


 サンダーバードも満席状態で、さすがは3連休。海側だったので、琵琶湖の車窓はあまり楽しめません。
 代わりに?現れたのが、大きな虹。高架の湖西線からは、虹の根本までよく見渡せました。


 武生駅で下車。ショッピングセンターの脇を歩くこと数分、福井鉄道の越前武生駅にやって来ました。福井鉄道は3月、えちぜん鉄道との相互直通運転を開始したのが、今年の大きなエポックです。
 さっそく券売機で、えちぜん鉄道方面のきっぷを買おうとしたところ、あれれ、口座がない…。直通のきっぷは、窓口販売に限られていました。


 直通急行には2社の低床電車が使われており、14時14分発の電車は、えちぜん鉄道のL型電車でした。黄色くて丸っこい外観には、愛嬌を感じます。


 愛称は「ki-bo(キーボ)」だそうです。


 もともと郊外電車の福井鉄道が、名鉄の路面電車の中古を購入して車両を刷新したのは2006年。福井市内の路面区間に合わせて、郊外の駅もホームが切り下げられました。
 各駅には、高いホームだった頃の名残りがあちこちに。改札から階段を下らなければならない駅もあり、バリアフリー化の観点からは課題も残っていそうです。


 郊外区間は急行運転で飛ばし、路面電車らしからぬ走りを見せます。ヨーロッパ各国のLRTに近い感覚です。
 市街地の路面区間に入ると、しっくりきた感じ。路面区間の電停も立派な上屋付きになっていて、悪天候時には助かりそうです。


 2両連接のki-boに対し、福井鉄道の低床電車「FUKURAM」は3両連接。角ばった車体はシャープなイメージで、ki-boと好対照です。
 乗っていた電車の乗客は少なく、2両で充分でしたが、すれ違うFUKURAMの乗客は多く、ki-boだったら満席状態だったはず。うまく運用されているように感じられます。


 ki-boの車内。福井鉄道もえち鉄も郊外電車なので、車体の規格が大きく、他都市の路面電車よりもゆったりしています。
 座席も1+2列の3列座席ではなく、2+2の4列。多くの座席を確保しています。


 座席はソファのような形状と座り心地で、ゆったりくつろげます。タグに記されたViscotecsとは、地場の繊維メーカー「セーレン」のブランド。地産地消な電車です。


 田原町駅で渡り線を渡り、えち鉄へ。せっかくの2社直通電車なのに、ほとんどの乗客は繁華街近くの駅で降りてしまい、えち鉄まで直通利用したのは、僕ら2人を合わせても3人だけでした。
 もっともえち鉄沿線の大学は、連休でお休み。直通急行のダイヤもデータイムでは平日2本/h、土休日1本/hで、平日の流動の方が大きいようです。


 えちぜん鉄道の、福大前西福井駅で下車。えちぜん鉄道はki-bo以外は高床の電車なので、ホームは高いもの、低いものの2種類があります。昔の、広島電鉄宮島線を見ているようです。


 駅の外に至るまでに、一旦高いホームに上がり、また地平レベルの改札まで下らねばならないのは、苦しい配置。スロープもなく、せっかく低床電車を入れたのに、バリアができています。
 改札側に低いホームを設ければ一発で解決だったのに、圧倒的に本数の多い高床の電車の乗客を、余分に歩かせるわけにはいかないという判断だったんでしょう。


 改札は昭和レトロな雰囲気。


 福大前西福井駅はその名の通り、福井大学の正門まで徒歩数分(福岡県人としては、福岡大学が現れる気がしてならないのですが)。ショッピングセンターが併設されており、雨の日でも濡れずに買い物ができて、便利な駅です。
 ただ中に入ってみれば、2階より上は閉鎖中。車社会の地方では、駅ナカ立地は必ずしもアドバンテージではありません。直通運行で広がった「商圏」が、いい影響を与えているといいのですが。


 えちぜん鉄道の電車で、福井駅方面へと戻ります。1両の電車は立客多数で、頼もしい限りです。


 えちぜん鉄道も昨年秋、福井駅付近の高架化を実現したのが大きなエポック。しかも現在は、北陸新幹線の高架を一時的に借用しているという、珍しい状態になっています。
 立派な防音壁と、幅の広い高架橋からの車窓は、北陸新幹線の先取り体験です。


 福井駅の1駅手前の新福井駅は、高架上。ホームは、高架の防音壁の内側に収まっていて、いかに新幹線が大きいかが分かります。


 福井駅に到着。京都方には引き上げ線も設けられており、仮設ながらに立派な駅です。


 階段は鉄板の音が響き、仮設らしいたたずまいですが、手すりは2段。別にエレベーターも設けられていて、バリアフリーにも抜かりありません。


 恐竜さんも電車待ち!?


 途中で切れた高架橋は、どう関西とつながっていくのか…? まさに紆余曲折の末、小浜経由で京都へ抜けることが決まったのは、つい2日前のことです。


 将来の新幹線口になる東口には、地域交流プラザ「アオッサ」なる再開発ビルが。商業施設と、福井県・市の施設が入居する複合ビルです。2007年オープンというから、もう10年近くになるんですね。


 ガラス張りの吹き抜けではクリスマスコンサートが開かれ、なかなかいい雰囲気でした。


 一方の西口は今年春、駅前広場と再開発ビルが整備され、面目を一新しました。
 駅前には福井鉄道の駅とバス乗り場が一体的にまとめられ、機能的なだけでなく、デザイン性にも優れています。


 再開発ビル「ハピリン」の前には、屋根付き広場「ハピテラス」がお目見えしました。
 雪の降る地方では、冬のイベントに対応させようと思えば、屋内型の広場が必須。中心部の賑わいに、つながっていってほしいものです。

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