Chang! Blog

福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです

白銀週間台湾漫遊【1】バスを乗り継ぎ夜の九分へ

2015年09月18日 | ■旅と鉄道
 今年は、待ちに待ったシルバーウイークのある年!この機会を逃すまいと、3月には早々と航空券を抑えていました。
 その行き先は、台湾。一昨年~昨年の年越しを迎えて以来、1年半ぶりの訪台になります。異国なのに、どこか懐かしい場所。かの地は晩夏といえる時期、どんな表情を見せてくれるのでしょうか。


 SWの1日前、9月18日に遅い夏休みを貰って出発です。台湾・台北までの足に利用するのは、前回と同じくエバー航空の直行便。おっちゃんにはちょっと気恥ずかしくなるような、ハローキティのジェット機です。
 台湾人、日本人に関わらず大人気で、滑走路に降り立ってきた時には大勢がカメラを構えていました。


 機内もご覧の通りのキティづくし。枕カバーは、ちゃんと秋バージョンになっています。


 台湾・桃園空港側の滑走路混雑で往路便が遅れたため、折り返し便の桃園行きも1時間半遅れで離陸。久留米の我が職場を眼下にしながら、高度を稼いで行きます。
 エバー航空はLCCではないため、機内食もきっちり1食分出てきます。暖かいパンがおいしいです。おかずは台湾風味で苦手な人も多いようですが、僕は大丈夫。アイスまで食べて、満腹になりました。


 全席にテレビモニタがあるのも大手キャリアならでは。青春映画を見ながらくつろいでいたら、いつしか外の空と海の色が変わっていました。


 前回は北側から着陸しましたが、今回は南の海側から滑走路に進入していきます。
 直前には桃園周辺を走る台鉄(在来線)の電車を見下ろし、さらに遠くには高架橋の上を高鉄(新幹線)が走り抜けて行きました。ジオラマのような風景が、楽しい鉄道の旅が待っていることを予感させます。


 定刻より1時間半遅れて、台湾・桃園空港着。前回は年末だったこともあり、入国審査も携帯会社のカウンターも長蛇の列でしたが、今回は空いていて、1時間で空港を脱出できました。
 現地での通信手段は、手持ちのスマホ(SIMロック解除済み)に台湾モバイルのSIMカードを挿して確保。5日間300NTで3G通信無制限、50NT分の通話もついているので、ルーターのレンタルよりだいぶ割安感があります。設定も、カウンターのお姉さんがやってくれるので安心です。


 台北駅行きのバスには行列ができていたので、東京でいえば羽田に当たる、松山空港行きのバスに乗ってみました。松山空港にも電車が乗り入れているので、目的地によっては早く市内に入れます。
 バスの車窓には、すでに完成している空港連絡鉄道の高架橋が。予定ではとっくにできていたはずの鉄道も、台湾らしくずるずる開業延期中です。今年末の開業がアナウンスされていますが、さてどうなることやら。


 夕方5時、ようやく松山空港着。羽田から乗ればここまで直接飛んでこられるわけで、うらやましくもあります。
 福岡はアジア圏各国に近いことをアドバンテージに掲げているものの、ソウル、台北、上海に関してはシャトル便の存在で東京優位といえる状況であり、なんとも歯がゆいところです。




 空港には、捷運(近郊電車)の文湖線が乗り入れています。ゴムタイヤで走る新交通システムで、無人運行です。金曜夕方のラッシュ時とあって、3分間隔で次々電車はやってきますが、乗り切れないほどの満員でした。
 捷運の足元を走る幹線道路は、車以上にバイクでいっぱい。騒々しいエンジン音は、日本と変わらない近代的な街並みの中に、台湾を感じさせます。


 南京復興駅で下車。歩いて10分のセブンイレブン前には、この8月に「誕生」したばかりの名所があります。その名も「微笑萌ポスト」。緑と赤の双子のポストが、「腰」のあたりから斜めになっている、なんとも「萌」な名所です。


 実はこれ、8月の台風の際に猛烈な風で傾いてしまったもの。台風一過の台湾の話題をさらう人気者となり、あまりの加熱ぶりに移設も検討されたとか。今はだいぶ落ち着いたものの、平日夕方でも記念写真を撮る人が数組取り囲んでいました。
 台風の遺構が名物になってしまう台湾のノリ、僕は好きです。


 台北の市内にはコミュニティサイクルが設置されていて、これが結構利用されています。オレンジの自転車は、街の景観としてもよいアクセントです。


 今日の宿泊先は、山間の九分。宜蘭線の瑞芳からバスでアクセスするのが定番ルートですが、南京復興の隣駅、忠孝復興から直行のバスも出ているので、乗ってみることにしました。
 バイクの洪水の中を、泳ぐように走っていきますです。車内はガンガンに冷房が効いていて、山で使うつもりでいた上着を羽織って暖を取りました。


 台北101の夜景を見ながら、台北の街を離れます。高速が混雑したり、住宅街へ入ったりもするものだから、瑞芳駅まで2時間近くを要しました。
 さらにバスも瑞芳駅前止まりの便で、結局は瑞芳からのバスに乗り換えることに。これなら素直に、列車で来た方が早かった…とっぷり日も暮れてしまい、九分名物の夕暮れにも間に合いませんでした。


 バスを降り、宿を探したものの、あてにしていたGoogleマップでは大まかな位置しか出てきません。電話をかけてみても、片言の英語では自分の位置を伝えることもままならず。近所の人に聞いてみましたが、他人の家の軒先に迷い込んでしまい、あてもなく歩いていたらたまたま発見しました。ああ、疲れた…
 今夜の宿は、小角落民宿(コーナー・イン)。ドミトリー式のゲストハウスで、朝食付き800NTでした。僕の部屋には今日は客はなく、事実上の貸し切り状態。さみしい気はするけど、気楽に過ごせそうです。








 夜8時、ご飯も食べていないので、さっそく夜の街歩きに出発です。公式には否定されているものの、千と千尋の神隠しのモデルにもなったと言われる九分の街並み。名物のランタンは残念ながら消えていましたが、人も少なく、ゆったりと歩くことができました。


 食堂の類は次々に閉まり始めており、えり好みもできず、眺めのよさそうな食堂兼民宿へ。一人用の「火鍋」があったのはありがたく、汗をかきつつ鍋をつつきました。
 大規模なホテルはない九分にも、このようなカフェや食堂を兼業している民宿はあまたあります。宿泊サイトを駆使して探すもよし、今日のような平日の夜なら、飛び込みでも見つかるかもしれません。特に夜は市内行きのバスの本数も減ってしまうので、時間を気にせず散策したいなら泊りがオススメ。


 宿で素晴らしかったのは、テラスからの眺め。見下ろす海上には、漁火が揺れています。コンビニで買ってきたビールを一人傾け、海から吹き上げてくる夜風を浴びつつ、異国のヒトリノ夜は過ぎていきました。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。