タイトルだって、なんかいい感じのレトロな古いアパートを想像するじゃないですか?
そこで芽生える初恋は美しいアメリカ人女性への憧れで…って話では、全然なかった!
そんな甘さのない状況の、家族の話なのにね。
たとえば、途中で傷んで虫の湧いた肉の出てくるシーンがあるんです。
そこで母親が突然倒れて意識不明になっちゃうんだけど、
それを介抱しながら子供たちが言うのが
「生肉を積んだ船に隠れてアメリカにきたんだ」みたいなことで
移民の過酷さを垣間見せてたりします。
ちなみに原題は「The Saint Of The Inpossible」不可能の聖人、
これは映画の中で出てくる、双子が毎日祈るセント・リタのことですね。
主題歌もこれ。
すごく良い映画なのにタイトルのせいで見逃す人がいるかもしれないので、
ここは日本の駄邦題問題から話さねばならん!
駄邦題史のトップを争うと思ってる「50歳の恋愛白書」(良い映画なのに、
原題「ピッパ・リーの個人的生活」がなぜこうなる?)の監督と聞いては
見ないわけにいかなかったこの映画。今回の原題は「She came to me」で
映画を見るとピッタリのタイトルなのでこれをいい邦題にいじって欲しかったけど、
なぜウディ・アレン映画の安物みたいな邦題にするかね…