教育史研究と邦楽作曲の生活

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学位論文の目次(第1部:教員改良の原点)

2014年09月04日 23時55分55秒 | 教育会史研究

 鳥取県史ブックレット執筆のめどが立ってきました。原稿は9月末締め切り。

 以下、学位論文目次の続きです。


白石崇人「明治期大日本教育会・帝国教育会の教員改良―資質向上への指導的教員の動員―」(学位論文)

 

 第Ⅰ部:教員改良の原点

   はじめに

第1章:「師匠から教員へ」の過程における教員改良問題の発生

 1.「教員」の誕生
  (1)教員誕生過程における師匠の克服対象化
  (2)師匠から教員へ
 2.地域教育改革の主体としての教員―自由民権運動のなかで
  (1)学習活動としての自由民権運動
  (2)地域教育の模索への教員の参加
  (3)教員の民権運動離れ
 3.明治10年代前半の教員改良政策の展開―「政治」から「学理」へ
  (1)品行による自己制御的教員像
  (2)小学校教員心得における学習する教員像
  (3)文部省示諭における教員改良構想の提示
  (4)国家隆替に関与する普通教育の実践者への改良
  (5)「政治」から「学理」へ

第2章:東京教育会における官立師範学校卒業生の動員 ―東京府教育の改良―

 1.東京教育会の組織構造
  (1)本社員と通常社員
  (2)東京教育会の運営者たち
  (3)『東京教育会雑誌』の担い手
 2.東京教育会の活動実態
  (1)東京教育会の結成
  (2)活動の活発化
  (3)東京府学事を担う当事者としての活動
 3.「自由」教育令期における小学試験法改正への関与
  (1)「保護教育」論
  (2)東京教育会の小学試験法への姿勢
  (3)小学試験法と公立小学試験規則
 4.教育令期における小学教則編成への関与
  (1)小学教則改正への東京府の動き
  (2)東京教育会原案起草委員と小学教則草案取調委員

第3章:明治13年東京教育会における教師論 ―普通教育の擁護・推進への視点―

 1.東京教育会における教師論の出発点
  (1)何のための論か―思慮的・自立的思考とその共有
  (2)教育方法の担い手としての教師論
  (3)教員軽視への問題意識
 2.普通教育の擁護者を求めて―明治13年夏
  (1)反普通教育説への直面
  (2)明治13年夏の東京府会における普通教育費削除問題
  (3)中学費の審議過程
  (4)削除された教育費と予算通過した教育費
  (5)三次会における中学費・師範学校費の再議
  (6)東京府会の教育費削除決議への批判―普通教育の擁護
 3.普通教育の推進者を求めて
  (1)普通教育推進のための教員と教育行政官との協同
  (2)教師・教育行政・学者の役割分担論
  (3)「普通教育」概念の考究―大日本教育会への道

第4章:東京教育学会から大日本教育会へ ―全国教育の進歩を目指して―

 1.東京教育学会の活動実態
  (1)東京教育協会の全国志向
  (2)東京教育学会の全国志向の発展
  (3)なぜ「学会」であったか
 2.大日本教育会結成の背景
  (1)東京教育学会会員と文部省高官の交流
  (2)「教育」を中心概念とする同業者意識
  (3)大日本教育会結成への胎動―地方教育会的機能の分離
  (4)対決すべき「教育ノ退歩」と目指すべき「教育全体ノ進歩」
 3.大日本教育会結成に対する期待
  (1)全国職能団体的教育会による自主的施政翼賛―辻新次の期待
  (2)教員改良施策の補完―西村貞の期待
  (3)衆議による合理的判断・合意形成―外山正一の期待

第5章:明治期大日本教育会・帝国教育会と指導的教員

 1.明治期大日本教育会・帝国教育会の組織
  (1)組織的活動による教育の普及・改良・上進を目指して
  (2)常に検討され続けた事業規程
  (3)1,600名以上の教育普及・改良従事者の入会
 2.明治期大日本教育会・帝国教育会の幹部組織
  (1)代表―皇室・外国・政界・学界との結節点
  (2)役員―文部官僚・高師教員・小学校教員ほか
 3.明治期大日本教育会・帝国教育会の組織における指導的教員
  (1)幹部組織における指導的教員
  (2)地域の指導的教員の入会―広島県会員を事例に

   第Ⅰ部の小括

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