東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

古い日立製トランジスタラジオ TH-660の修理(7/10)

2013年01月25日 | 古ラジオ修理工房

この日立製トランジスタラジオ TH-660の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。

  修理( 1/10) 修理( 2/10) 修理( 3/10) 修理( 4/10)
  修理( 5/10) 修理( 6/10) 修理( 7/10) 修理( 8/10)
  修理( 9/10) 修理(10/10)

 とても古い日立製トランジスタラジオTH-660を久しぶりに修理しています。先日、シグナルトレーサーを改造してから、局部発信周波数が正確に測定できるようなりました。これで、ラジオの周波数変換部の確認や修理がより容易になると思います。今回、修理中のTH-660の受信状況を確認してみました。1000kHz付近で、ラジオ放送と混信しない周波数910KHzを選び、1000Hzで振幅変調してこのラジオを受信してみました。

     局部発信周波数は1361kHz           SGは910KHzを発信
 

スピーカーから1000Hzのピーっと言う音が出ました。この状態で周波数変換部を測定してみました。局部発信周波数を測定すると1361kHzでした。この値から455kHzを差し引くと906kHzです。SGの910kHzとほぼ同じです。この値からすると、周波数変換部はほぼ正常のようです。

              基板の上から見た、トラッキング調整するOSCやIFT


 念のため、中間周波をチェックしてみました。今から40年以上前、私が高校生の頃に購入したオシロスコープで測定しました。すると、中間周波がきれいに1000Hzで振幅変調されていることが分かりました。ちなみに、検波後の低周波を周波数カウンタで測定すると、1043Hzでした。問題ありません。
 前回のような「受信周波数が高い方にずれている」といった現象はありませんでした。高い方は相変わらずでしたが、低い方は正常に受信できました。前回さわって以降、引越しなどでこのラジオは相当にがたがた揺れたはずです。もしかして、部品の傷みや微妙な接触不良が低い方が直ってしまったのかも知れません。または、前回低い方を測定するときに音が小さくて受信できないと勘違いしたのかも知れません。

     振幅変調された中間周波              1043Hzの低周波


 そこで、トラッキング調整しようと、最初OSCコイルを回そうとしました。しかし、私の持っている調整棒が入らないのです。さらに、汎用品ではないOSCコイルためか調整棒先端の幅と合わないようです。これは困った!無理に差し込んで回すと、調整棒か又はOSCコイルのどちらかが壊れてしまいます。OSCコイルを回すことを諦めました。古いラジオを直す場合、部品を壊さないことが絶対条件です。壊さない見極めがとても大切です。

         OSCコイルに調整棒が届かず合わず、回せない・・・・困った!


 ところで、トラッキングを合わせようとすると、ガリガリ音が出る上に、頻繁に音が出なかったり出たりします。特に、ボリューム周辺を触ると頻発します。どうもボリューム周辺に接触不良があるようです。ボリュームそのものがグラグラしますので、ボリュームそのものか、取付け部の故障が疑われます。次回、このボリュームを外すなどしてガリガリ音を修理しようと思います。トラッキング調整はこの故障を直してからにします。

         ボリュームを触ると、音が出なかったり又は大きなガリガリ音

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