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東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

東京方面散策(2/6) 大学インタビューと畑の草刈り耕耘

2013年10月18日 | 家族関連

 里山ボランティアについて、東京大学大学院社会文化環境学の方からインタビューを受けました。この八王子堀之内地区で活動していたユギファーマーズクラブについて、発展と衰退の歴史について少しばかりお話をしました。
 このクラブは発足して30年以上経つ「農家と都市住民を結びつけるボランティア」の老舗のような団体でした。今のグリーンツーリズムのはしりでしょうか。春はフェスティバルに出店したり,田植え正月(早苗饗:さなぶり)をしたり,秋は収穫祭を開催したり,活動成果や目標を本として出版したりするなど、一時期はテレビや新聞の取材を受けるほど盛んでした。会員も200人以上いました。傘下に、染色,織物,養蚕,炭焼き,バードウォッチング,田畑作り,酪農応援などの部会がありました。私は主に、田畑の部会で学生の米作り体験などを企画しました。

         八王子に住んでいた頃に耕していた畑の脇を、綺麗に草刈り


 しかしながら、一軒の農家しか活動に参加しなかったことや、会員の考え方の違いがだんだん表面化して烏合の衆化してきました。また、せっかく収穫した作物を腐らせてしまう会員がいたり、連れてきた子供が畑を踏み荒らしたりするケースがあるなど、農家と市民の考え方の違いなどが顕著になりました。
 私の考えでは、会則が無いことによる自由な雰囲気は良かったのですが、農家の方に挨拶しなかったり、知らずに畑を踏み荒らすなど常識的ルールが守れない会員がいました。そして、農家がだんだん公園化してしまいました。少なくとも新会員には農家と付き合うための最低限の教育は必要と思いました。そして、それらの問題を上層部が知らないことでした。現場を知らない社長のようなものでしょうか。あまりに性善説に頼り過ぎていたように思いました。そして10年位前にリーダーが亡くなったことで、活動低下に拍車がかかりました。そして、脱会者が出たり傘下の部会が離れていくなど、だんだん衰退していきました。
 しかし、学んだり,脱退,独立していった方々はそれぞれが目指す里山ボランティアなどの団体やNPOを作るなど、ある意味ユギファーマーズクラブの精神は各地に継承されていると思います。そして、いくつかの農地が緑地保全対象地となったことも成果の一つだと思います。

       田んぼ脇を草刈り                愛用していた耕運機で耕耘
 

 最近グリーンツーリズムが流行っており、一見成功しているように見えます。しかし、10年20年の永い期間を見ないと本当に成功したかどうかは判定できません。30年後も根付いていて、初めてその活動が成功していると言えます。ユギファーマーズクラブの発展と衰退はそれを暗示しています。
 ユギファーマーズクラブ本体は今、実質的に解散の状態です。その活動の光と影について自分なりの考えをインタビューで説明しました。インタビューが終わったのは夕方5時前だったでしょうか、あたりが暗くなり始めた頃でした。少々、話し疲れました。

 次の日は、畑や田んぼの草刈りなどを少ししました。山口県に引っ越しするまで耕していた田畑です。今この畑は、ユギファーマーズクラブから独立したユギ里山保全チームが管理しています。草刈りを少しして耕運機で耕していると、にわかに雨が降ってきました。このため作業が中途半端になってしまいましたが、作業を中断して我家に帰りました。

               途中まで耕した畑、雨が降ってきたため作業を中断

コメント
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