新竹縣北埔のレトロな茶芸館「水井茶堂」のご紹介です。
もうすでにいろんな台湾のガイドブックに登場している茶芸館ですが、さすが有名所だけあって、素敵な雰囲気が漂っていました。
一級古蹟に指定されている天水堂の横手の道を入っていくと、ありましたありました、「水井茶堂」の文字!近寄っただけで昔ながらの素朴な佇まいであることが窺えますね。
渡り廊下にも鄙びた味わいが・・・。ちょっと懐かしい趣が多くのお客さんの心を惹きつけるんでしょうね。
中には何種類かお部屋があるのですが、こんな学校の教室みたいなお部屋もありました。新竹名産で縁起物の柿を描いた絵が張ってありました。
さて、それではいよいよ客家名物「擂茶」に挑戦です。「擂茶」とは、客家の人達が、その昔農作業に勤しんでいた時代、簡単に栄養を補えるようにと考え出したお茶のこと。
淹れ方は、まず大きなすり鉢に茶葉、ナッツ、ゴマなどを入れ、しっとりとじんわりと油が滲み出てくるまですりこ木ですり潰します。お店の人の「OK]の指示が出るまで、必死にすり続けてください。
お店の人が仕上げのすり潰し作業をしてくれて、抹茶や豆類を入れた特製ブレンド粉を混ぜ込み、最後に薄目のお茶をすり鉢に注ぎ入れ、軽く混ぜ合わせます。
人数分の小鉢に「擂茶」を注ぎ分けますが、この時砂糖の入っていないポン菓子をパラパラと小鉢に振り入れることが多いです。ここのお店では小鉢に最初からポン菓子が入っていました。
ほ~ら、出来上がりはこんな感じ。お茶というよりもお汁粉に近いかな。うすら甘くて、ヘルシーです。
部屋から渡り廊下を眺めると、植え込みの緑がまぶしいです。う~ん、絵になる風景だぁ。
ここのお店のご主人は、天水堂の管理をする人による何度かの面接を経て「老板(主人)」に決まった方だそうです。北埔の雰囲気を守る人を選びたかったんでしょうね。
では、これにて失礼「水井茶堂」!門扉をくぐり抜けてお別れです。モノクローム写真の世界のような、不思議なムードを満喫させてもらいました!
擂茶をしに、このお店に何人かの友達と、または家族で訪れるのもいいですよ。クーラーはないので、夏は暑いかもしれませんが。また開けっ放しだから冬は寒いでしょうね。春か秋がベストシーズンだと思います。
「水井茶堂」住所:新竹縣北埔郷中正路1號上段