ふぉるもさキッチン(台湾厨房)

台湾あれやこれや、色々なトピックスをご紹介したいと思います。(すでに閉店してしまった施設、店舗もあります。悪しからず。)

客家文化の町、北埔ぶらぶら

2008-07-15 23:58:31 | 町を訪ねて
     
 客家の伝統的な集落が残っている町、北埔へ行ってきました。台北からはまず、國光客運の竹東行きに乗って出発です。竹東までは1時間半強の道のり。

     
 竹東に着いたら、今度は新竹客運に乗り換えます。竹東から北埔までは15分くらいで着きます。

 北埔に着いたらもうお昼。なにはともあれ腹ごしらえよね、と「北埔食堂」に駆け込みました。

     
            
 レトロな造りの店内で食事です。客家板條、九層塔入りの玉子焼き、川魚の五味ソースかけ、客家小炒、タケノコサラダなどなど。写真には写っていませんが、客家湯圓や干し柿の天ぷらなどこの土地ならではの菜を注文しました。

     
 お昼の後は「慈天宮」というお寺を見学。三級古蹟に指定されているそうです。1846年に造られた古いお寺。去年修理が済みました。

            
 上り龍を表す柱の彫刻が凄いですね。このお寺の彫刻は台湾でもかなり有名なんだそうですよ。

     
 名産の干し柿を売るお店がありました。柿は台湾では縁起物。お土産としても人気があります。

 北埔でもひときわ目立つ洋館、姜阿新宅に行きました。ここを見学するには予約を入れないといけないということだったので、前日に予約を入れたのですが、なんと私達が日本人だというと日本語ペラペラの会長さん(御年80歳)が来てくださいました。恐縮しつつも中に入りました。

 1940年に建てられたゴージャスな洋館は完成に2,3年費やしたということで、室内の天井や壁、柱などに施された木造彫刻は「いい仕事してますね~」と溜息が出るような優美さ。内部は本当は写真禁止だったのですが、撮ってもいいという許可をいただいたので、その一部をご紹介します。

            
 部屋の外の廊下に置いてあった引き出しつきの台でしょうか?これは机のように見えますが、小さな細い穴が机の表面にあいていて、硬貨を入れる仕組みになっています。これは何か品物を売買したときに使われたということですから、現代ではさしずめレジスターというところでしょうか。

     
 鏡台です!この鏡台に細かく施された彫刻が素晴らしい!椅子の背もたれのデザインも素敵です。

     
 タンスの扉に施された彫刻も非常に緻密。物語の一部を描いたものなのでしょうか。

     
 姜阿新宅の管理人さんの林さん(左)と、通訳をするために竹東から駆けつけてくださった会長さん。本当にありがとうございました。

     
 この家は「金廣福公館」。金廣福というのは当時北埔を開墾したグループの名前だそうです。この建物は1922年に開墾事業団の事務所として建てられたものだそうです。外観は黒い屋根瓦と白い壁というシックな造り。50㎝もの厚みがある外壁から「武装移民本部」であったことを窺わせます。

            
 古い建物を利用した茶芸館「水井」。どっしりとした佇まいの中に懐かしい優しさを感じさせる落ち着いた雰囲気です。 

     
 「水井」で擂茶をしました。大きなすり鉢に茶葉、ピーナツ、ゴマを入れて、すりこ木ですり混ぜ、どろどろになるまでよく擦ります。その後に抹茶や豆類などを入れた特製の粉を混ぜ入れ、薄目のお茶に溶かしていただきます。
 静かな空間の中で擂茶を作って飲むのもいいですが、みんなでワイワイ言いながら楽しく擂茶するのも一興ですね。

 いにしえの客家文化が残る町を半日ぶらぶらした、素敵な初夏の午後でした。

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