ふぉるもさキッチン(台湾厨房)

台湾あれやこれや、色々なトピックスをご紹介したいと思います。(すでに閉店してしまった施設、店舗もあります。悪しからず。)

仙人の果物?

2006-12-03 00:18:45 | 野菜、果物
         
 
 さて今回は「仙桃」というフルーツの紹介です。写真をご覧くださいませ、これが仙桃でーす。「仙」という字がつくからには仙人のように高貴で、仙女のように繊細でみずみずしいフルーツに違いないと思ったのですが・・・・。

 切ってみると、果肉はアボガドのそれと似ています。食べてみてびっくり!甘みがあることはあるのですが、柿に共通するような渋みというか、えぐみのようなものが感じられました。そして食べれば食べるほど喉につっかえるんです。バナナを食べているような、もっと言えばふかし芋を食べているような食感で、水分がないんですよ!何か飲み物がなくちゃ呑み込めないような。変なの。果物なのに飲み物が欲しくなるなんて。

 後で調べてみたら、エッグフルーツという果物だということがわかりました。(本名はカニステルというのだそうです)なるほど、ゆで卵を食べるがごとき感覚は確かに“エッグフルーツ”。日本でも沖縄で栽培されているらしいです。しかし、なんで台湾では「仙桃」と言うのかな。こんなに水分がない果実は蟹も捨てる(カニステル)なのに何故仙人や仙女の桃なのかしら。謎です。

 台湾では1920年代に栽培が始まったとのことですが、マンゴーやパパイヤなんかと比べるとまだまだマイナーなフルーツのよう。アイスクリームの原料やスイーツの着色などにも用いられていると聞きます。

 が、ナマでは食べにくい感が否めません。どなたか食べたことがある方はおいしい食べ方などお教えいただけたらありがたいです。

にほんブログ村 海外生活ブログ 台湾情報へ

文旦(ブンタン)

2006-10-04 16:12:30 | 野菜、果物
        

 9月から10月にかけて、台湾では文旦(ブンタン)という柑橘系の果物が出回ります。大きさは子どもの顔ぐらいで、上の方が小さく、下の方が大きいという形をしています。

 文旦が出る頃、台湾はちょうど中秋節(お月見)なので、人々は文旦を友人や親戚に贈って中秋節の喜びを分かち合うのです。

 果物にしては大きい文旦ですが、皮がぶ厚く、剥くと果肉の部分はそんなに大きくないことに気がつきます。果肉は淡いピンク色と黄色が混じったような色で、食べると爽やかな酸味と甘みがお口の中に広がります。しつこい味じゃないのでいくらでも食べられ、「食欲の秋」に拍車がかかっちゃうのですが・・・・。

 台湾では台南の麻豆という所が文旦の一大産地ですが、日本でも高知県など南方で生産されていると聞きます。南方中国でも、中秋節にはこの文旦を食べますが、「柚子(ヨウズ)」と言われているようです。

        

 文旦を食べた後、子どもなんかは皮をかぶって遊んだりします。わ~い、素敵な帽子でしょ?

ぶあ~

2006-08-31 00:42:50 | 野菜、果物
        

 さて、いきなりですが、問題です。これは果物でしょうか、野菜でしょうか。なんだか形が憎めないでしょう?

 これは「扁蒲」というヒョウタンみたいなお野菜です。黄緑の皮を剥くと、中身は白く、煮ると食感が大根みたいですが、大根よりは柔らかく、冬瓜みたいですが、冬瓜よりは硬さがあります。

        

 我が家では煮物とスープが好評ですが、台湾では、やや薄めに切って、肉や小エビとともに炒めたり、スープの具にしたりするようです。

 昔の人は、扁蒲を縦半分に切って白い部分をくりぬき、皮だけにして乾燥させたものをヒシャク代わりに使っていたそうです。それで「瓢瓜」とも言われるそうですが、一般的にはみなさん台湾語で「ぶあ~」と呼びます。この呼び名、のんびりした感じがして、個人的にはすごく好きなんですが、お味のほうもなかなかいいですよ!

楊桃の効能?

2006-03-27 16:45:01 | 野菜、果物
            

 さて今回は果物の話題をお一つ。台湾には日本では珍しいトロピカルフルーツがたくさんありますが、スターフルーツっていう果物聞いたことがあるでしょうか。最近では日本のスーパーでも売られているのかもしれませんが、まずは最初の写真を見てください。これがスターフルーツです。こちらでは楊桃と言われていて、果物屋さんでは三つで50元(180円くらい)ほどで売っています。

 楊桃について改めて調べてみますと正式名称はゴレイシって言うんだそうですねぇ。五菱形だから輪切りにすると星形になることからスターフルーツと呼ばれていますが、この名前のほうがとっつきやすいですね。未熟なうちは緑色ですがよく熟れるに従って写真のように黄色やオレンジに色づき、あま~くなってとっても美味!なんでもβカロチンとビタミンCが豊富に含まれていて血圧を下げる効果もあるっていうから、だんだん年を取っていく身にとってはありがたい果実と言えましょう。

 ところで台湾ではもう一つ楊桃の良さがあるのです。よく熟れた楊桃は確かに甘くておいしいのですが、その甘さの中に青臭いような渋みも感じられるのですね。それが喉に良いと言うのです。で、こちらには楊桃ジュースなるものがあり、たいていはペットボトルや紙パックに入ったものがスーパーやコンビニなどでも売っているのです。二番目の写真を見てください。

                

 これは紙パック入りのもので、パッケージだけ見るとすごくおいしそうに見える
でしょう。しかし、初めてこの楊桃ジュースを飲んだときは、ぎょえ~っ、ま、ま、まずーい!と顔をしかめたものでした。なんでこんなにまずいのか。パックに印刷されてある原料を見てびっくり!!なんとジュースの中には塩が入っていたのです。味からすると結構塩が入っているのではないかしら。よく栗きんとんなどの甘みを引き立てるため少量の塩を入れたりしますが、そんなかわいげのある塩の量じゃないでしょうね。なんで塩なんか入れてまずいジュースにするのか最初は本当に謎でした。が、後に楊桃には喉のトラブルに効き目があると聞き、なるほどそうかと思いました。塩には殺菌作用があるって言いますよね。風邪をひいたときなど塩水でうがいをしましょうなんてお医者さんから言われたことがあったっけ。それで喉をいたわる楊桃に殺菌効果のある塩をミックスさせれば喉に良いこと間違いなしというわけなんですね。

 スーパー、コンビニ以外でも塩入楊桃ジュースを売る屋台もあり、そういう光景も見慣れてきたのか最近ではまずさも感じなくなってきました。むしろ職業柄喉がイガイガしてきたときには楊桃ジュースにお世話になっちゃってる今日この頃です。

 楊桃ジュースはお世辞にもおいしいとは言えないのでお勧めはできませんが、喉がトラブったときの強い味方には違いありません。ゴホンといえば龍角散と楊桃ジュース、エヘン虫にはヴィックスドロップと楊桃ジュース、なんちゃって・・・


これが「山蘇」だ

2006-03-15 23:42:26 | 野菜、果物
 台湾には日本にはない野菜がいろいろ存在します。所変われば品変わるっていう言葉を改めて感じています。

 今回紹介するのは行きつけの八百屋の老板お勧めの野菜山蘇です。こいつは一見観葉植物の葉っぱような形と色をしていながらりっぱに食用ざんす。食べるには下ごしらえとして写真右のように葉枝(?)の太いところをちぎっておいてから炒めるようにと老板から教えてもらいました。食べてみると意外にシャキシャキしていてほんの少しぬめりが出て好吃。おっと、ここは台湾だから「好呷(ホウジャ)」と言うべきか。

 ちなみに山蘇は冬の野菜なのであったかい時期はあまり見かけせん。というわけでこっちの人は正月料理に使ったりもするそうです。