１０円玉が２枚

一時の寒さもやわらぎ、だいぶん過ごし安くなってきました。
今日も日中は小春日和の暖かさになりそうですが、今年の冬は暖かい日
と寒い日が交互にやってきて温暖の差が激しそうです。温暖に合わせて
服装を着こなさないと風邪を引いてしまいそうですね。
さて昨日は、地域限定の折込チラシを刷るのにホームセンターに紙を買
いに行ってきました。以前は紙問屋から買っていたのですが、最近は
ホームセンターで買う方が安いんです。おまけに材質も安定していて紙
詰まりによる印刷機のトラブルも少ないので、もっぱら紙はホームセン
ターのみで買うようになりました。
精算を住ませて、台車に乗せた紙を軽トラックに積みました。台車をレ
ジの後ろに戻そうとすると、先程精算をしてくれた若い店員さんのけた
たましい声が聞こえてきました。「おつり～おつり～」。おつりを受け
取らずに３ｍほど帰りかけた初老のお客さんは、あわててレジに戻って
きました。その時お客さんは小銭入れの入口を開けていたのか、手元か
ら『チャリ～ン』と小銭が落ちる音がしました。よく見ると１０円玉が２枚レジの
方に転がっています。今の音であれば本人も気付いているだろうと様子を見
ていると、お客さんは店員さんからおつりを受け取ると、下を見ることなくサッ
と１８０度向きを変えて帰ろうとしました。それを見た私は、お客さんの背中を
人差し指でトントンとたたき「１０円玉が２枚落ちましたよ」と言うと、あわてて
その十円玉を拾いに行きました。そして悪びれることなく「すいませ～ん」。
私服姿から、仕事の現役を離れてまだ間がなさそうな６５才ほどの初老です。
あわてん坊さんなのかもしれませんが、人の良さがにじみ出ていて、回りの人
を一瞬にして明るくすることができる天才なのかもしれません。

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