苦情が入る

ある管理アパートに半年前に入居したＡお客さんがいる。
入居してすぐに隣のお客さんから苦情の電話がかかってきた。
「今度入居したＡさんが、夜中に洗濯機を回して眠れない」
鉄筋コンクリートの造りだが、寝ているときに隣で洗濯機を回
されたらたまったものではないのですぐに注意をした。
・
その後は、洗濯機の苦情はなくなって胸をなでおろした。
ところが昨日、Ａさんの新たなたくさんの苦情が入ったきた。
苦情を言ってきた人は、苦情の内容は言わないでほしい。
内容を言えば、自分が言ったことがわかり何されるかわからな
いので怖いと言う。
・
Ａさんは大手企業に１０年以上勤務して、寮生活をしてきたの
で社会人として物事の分別のできる人と思ったがどうもそうで
はないようだ。しかし苦情の内容を言わずにどう言えば本人に
伝えることができるだろう。色々と考えてある結論を出した。
・
まさか勤務中にこんな電話をするわけにはいかないので、苦情
が入った本日の夕方６時に電話をすることにした。
「Ａさんのことで色々苦情が入っているので注意して下さい」
「どんな苦情ですか、洗濯機はもう回していませんが・・」
「内容は個人情報があるので言えません。胸に手を当てればわ
かるはずです。今度苦情が入ったら退去してもらいますよ」
電話のやり取りでは、どうも内容がわからない様子。かわいそ
うだが今夜は眠れないかもしれないが、今後の生活態度が改善
されることに期待することにした。






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