電力のグリーン化による脱原子力社会のシナリオ 第23回 最終回
4)脱原発社会へのシナリオ (5)
2009年の東北電力の資料によると次のようになる。
2009年東北電力電源構成(発電量736億kWh)
電源構成 構成割合% 稼働率%
水力 10.3 23.2
原子力 60.6 68.5
火力 27.7 16.9
再生可能 1.4 43.9
東北電力の特徴は、原発依存度が極めて高く、火力・水力の稼働率が極めて低いのである。原子力をすべて停止しても(2011年度秋現在停止中であるが電力不足は深刻ではない)、宝の持ち腐れであった火力と水力の稼働率を上げれば容易にクリアできることが分かる。ではなぜ原発の構成比率が高いのかといえば、それは温暖化対策であり、発電コストが理不尽に安く見積もられて(税金に化けているにすぎない、経済外行為)原子力を使うほど電力会社の利益が上がる経済政策的仕組みが出来ていたからである。
次に日本全体の電源構成を見ながら原発をなくする3つのオプションを検討しよう。
2010 年日本の電力電源構成(発電量9762億kWh)
電源構成 構成割合% 稼働率%
水力 8.7 20.7
原子力 30.8 70
火力 59.3 44.8
(天然ガス 27.2 48.5)
(石炭 23.8 68.2)
(石油 8.3 20.1)
再生可能 1.4 -
オプション1:原発を完全に火力で置き換えるシナリオ。火力の稼働率を68%に上げるだけである。炭酸ガス排出量は15%ほど上昇する。
オプション2:オプション1の天然ガス火力発電の稼働率を引き上げる。7.5%の節電を実行することで原発は停止できる。炭酸ガス排出量は約8%増加する。
オプション3:5%の節電で原発7基分、天然ガス稼働率引きあげで原発26基分、再生可能エネル義開発で原発13基分をまかなうシナリオである。
4)脱原発社会へのシナリオ (5)
2009年の東北電力の資料によると次のようになる。
2009年東北電力電源構成(発電量736億kWh)
電源構成 構成割合% 稼働率%
水力 10.3 23.2
原子力 60.6 68.5
火力 27.7 16.9
再生可能 1.4 43.9
東北電力の特徴は、原発依存度が極めて高く、火力・水力の稼働率が極めて低いのである。原子力をすべて停止しても(2011年度秋現在停止中であるが電力不足は深刻ではない)、宝の持ち腐れであった火力と水力の稼働率を上げれば容易にクリアできることが分かる。ではなぜ原発の構成比率が高いのかといえば、それは温暖化対策であり、発電コストが理不尽に安く見積もられて(税金に化けているにすぎない、経済外行為)原子力を使うほど電力会社の利益が上がる経済政策的仕組みが出来ていたからである。
次に日本全体の電源構成を見ながら原発をなくする3つのオプションを検討しよう。
2010 年日本の電力電源構成(発電量9762億kWh)
電源構成 構成割合% 稼働率%
水力 8.7 20.7
原子力 30.8 70
火力 59.3 44.8
(天然ガス 27.2 48.5)
(石炭 23.8 68.2)
(石油 8.3 20.1)
再生可能 1.4 -
オプション1:原発を完全に火力で置き換えるシナリオ。火力の稼働率を68%に上げるだけである。炭酸ガス排出量は15%ほど上昇する。
オプション2:オプション1の天然ガス火力発電の稼働率を引き上げる。7.5%の節電を実行することで原発は停止できる。炭酸ガス排出量は約8%増加する。
オプション3:5%の節電で原発7基分、天然ガス稼働率引きあげで原発26基分、再生可能エネル義開発で原発13基分をまかなうシナリオである。
(完)