とぎれとぎれの物語

瀬本あきらのHP「風の言葉」をここで復活させました。小説・エッセイをとぎれとぎれに連載します。

新たな支援者

2012-10-23 22:37:09 | 日記
新たな支援者



ボッティチェッリ「春」の中の三美神

 三美神とはローマ神話に登場する女神で、それぞれ愛(amor)、慎み(castitas)、美(pulchritude)を司っている。ラファエロ・サンティの作品にも描かれている。また、日本の画家も幾人かこの像を描いていて、それぞれ個性が表れていて興味深い。私はこのボッティチェッリの作品が好きである。


 小学校にご縁美術館が出来るという話は合同会議を開くこともなく、自然に進展していきました。古賀所長の働きかけで地元の商工会等の関係者の協力も取り付けました。そしてその上に積極的な支援者が現れました。その人は佐山医師の奥さんのイラストレーター仲間の娘さんです。名前は小仲笙子。小学校の大型額絵に感動して、出来ることなら何でもしますと奥さんに言っていたそうで、美術館の開館の計画を知って、自分の作品も提供したいという具体的な申し出があったそうです。日本画の画家としてすでに相当の評価を得ている人です。・・・そこで、私はご縁市場に出向き、古賀さんと情報交換をしました。

 畝本さん、作品収集でも見通しが明るくなりました。中村仙女さんが芸能人仲間に働きかけてくださって、相当数集まりそうです。美術館の看板として坂本龍太郎さんを選んだことも大変効果があったようです。それから寄付の額も相当増えました。これなら市の援助をあてにしなくても当面は運営していけそうです。 
 
 それはよかったです。それで、その、小仲笙子さんというお方ですが、ご存知ですか。

 いえ、私は洋画ですからそのお方の知識はありません。でも、いずれこちらに来られるとか聞いていますので、お気持ちを確かめたいと思います。貴方にもまた連絡します。お母さんがイラスト方面で、お父さんが著名な日本画家だそうです。

 お名前は・・・。

 小仲・・・、小仲渓川というお方です。

 渓川。

 そうです。

 多士済済、・・・楽しみですね。

 私は女性の力ということをすごく感じています。

 と言いますと・・・。

 三美神です。これで揃いました。

 三美神・・・。

 そうです。・・・冴子さん、仙女さん、・・・ああ、いやいや、ご免なさい、京子さんと郁子さんと笙子さん・・・。

 なるほど、そうですね。

 でも、私は坂本龍太郎さんの手腕に期待しています。彼はやってくれます。

 出雲のブランドとして美術館は機能するでしょうか。

 それはこれからの戦略にかかっています。新人を育てる美術館の機能も保有させねばと思っています。

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