医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

誤解と批判を恐れない斜め後ろから見た医療情報

鎮痛解熱薬は心筋梗塞後の予後を悪化させる

2006年06月28日 | 循環器
私が留学していた大学のビル群です。この景色ともお別れです。明日帰国します。


発熱や痛みで病院にかかると、イブプロフェン(商品名ブルフェン)や、ジクロフェナク(商品名ボルタレン)という鎮痛解熱薬が処方されます。しかし心筋梗塞で過去に入院の既往がある方は要注意という論文が今月発表されました。

Risk of Death or Reinfarction Associated With the Use of Selective Cyclooxygenase-2 Inhibitors and Nonselective Nonsteroidal Antiinflammatory Drugs After Acute Myocardial Infarction.
Circulation 2006;113:2906.
(インパクトファクター★★★★★、研究対象人数★★★★★)

デンマークで1995年から2002年の間に心筋梗塞で入院した71,515人のうち退院できた58,432人(81.7%)の患者さんを対象に、退院後に内服している鎮痛解熱薬の種類・量によって、死亡率や心筋梗塞での再入院率に違いがないかが調査されました。退院後1回でも鎮痛解熱薬の処方があれば「内服あり」とされました。

鎮痛解熱薬が処方された率はボルタレンが10.6%で、ブルフェンは17.5%で、他の鎮痛解熱薬は12.7%でした。ボルタレンの平均処方期間は20日、ブルフェンの平均処方期間は37日、他の鎮痛解熱薬では83日でした。調査中、16,573人(28.4%)がその後死亡し、9,773人(16.7%)が心筋梗塞で再入院しました。

鎮痛解熱薬を内服していた場合の死亡のリスクは内服していない場合と比較して、ボルタレンが2.4倍、ブルフェン1.5倍、他の鎮痛解熱薬は1.3倍高くなりました。1日に使用した量を考慮した場合、ボルタレンが100mg/日以上で死亡のリスクは4.4倍、ブルフェンが1,200mg/日以上で2.2倍でした。

心筋梗塞による再入院のリスクは内服していない場合と比較して、ボルタレンが1.5倍、ブルフェン1.3倍、他の鎮痛解熱薬は1.3倍高くなりました。1日に使用した量を考慮した場合、ボルタレンが100mg/日以上で死亡のリスクは1.9倍、ブルフェンが1,200mg/日以上で1.2倍でした。

ただし、日本ではボルタレンの1日最大使用量は100mg、ブルフェンは600mgです。この容量ではブルフェンの1,200mg/日以下の使用で再入院のリスクが1.3倍と高くなっただけでした。

欧米での鎮痛解熱薬の1回の内服量は日本の2~4倍で、そういう条件下での結果ですが、イブプロフェン(商品名ブルフェン)は日本での使用量でも心筋梗塞による再入院のリスクを高めますから注意が必要です。


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鼻からの胃カメラ

2006年06月20日 | 消化器
帰国がせまってきました。私が勤めていた病院です。


医療機器の進歩はめざましく、以前お伝えしたようにカプセル型胃カメラも登場しました。今回は鼻からの胃カメラです。一見すると口から入れる場合より怖そうな感じですが、「おえー」っという嘔吐反射は舌の根本(舌根)に物が触れることにより起こるので鼻からファイバーを入れれば嘔吐反射を誘発することなく口から入れるよりも楽です。

これまでの口から入れる胃カメラは細いものでも直径が8mmでした。2002年にフジノンという日本の会社が直径5.9mmの胃カメラを開発・発売して鼻からの胃カメラが始まりました。その後この会社は東芝と合弁して現在はフジノン東芝ESシステムとなっています。

この開発は他のメーカーにも刺激をあたえ、最近ではオリンパス社が最大径5.2mmというGIF-N260を発売しましたし、ペンタックス社は最大径5.3mmのEG-1540を発売しました。フジノン東芝ESシステム社は、最大径4.9mmの世界最細径スコープを発売する予定です。

実際に体験された方に、口から入れる胃カメラと較べて楽だったかというアンケートをすると9割強の方が楽だったと答えているそうです。残りの1割の中にはもともと口からの胃カメラが苦痛でない方が含まれていますので、鼻からの胃カメラの効果は絶大です。ついでに声帯も観察できますので、声帯ポリープも見つけられます。

例えばオリンパス社製のものでは上下2方向しかアングルがかからず操作しにくいとか、ペンタックス社製のものでは鉗子孔と送水孔が同一であるためレンズのくもりを取りにくいなど、術者側への不都合はあるものの、将来これらが改善されれば爆発的に普及すると考えられます。


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食事指導はどれくらい有効なのか

2006年06月19日 | 循環器
健康診断でコレステロールが高いとか血糖が高いといわれると栄養士から日常の食事の内容を改善するために食事指導をうけることがありますが、それがどれくらい有効かという研究の結果が発表されました。

Low-fat dietary pattern and risk of cardiovascular disease: the Women's Health Initiative Randomized Controlled Dietary Modification Trial.
Journal of American Medical Association. 2006;295:655.
(インパクトファクター★★★★★、研究対象人数★★★★★)

1993年から1998年に調査対象とされた50歳から79歳までの閉経後の女性48,835人が、脂肪の摂取をカロリー換算で20%減らし野菜と果物を1日に5品以上摂取するように食事指導された指導群19,541人とそれまでと同様の食生活をしていただく非指導群29,294人にわけられ8年間調査されました。

アンケートの結果、指導群では脂肪摂取量は8.2%減少し、野菜と果物の摂取が1.1品/日増えたものの、悪玉のコレステロールであるLDLコレステロールは3.55md/dlしか減少せず、血圧も0.31mmHg低下しただけで、血糖値、善玉コレステロール、中性脂肪は変化しませんでした。その結果、心筋梗塞(危険率0.94)と脳卒中(危険率1.02)の発症率は低下しませんでした。

食事指導だけで食生活を変え心筋梗塞や脳卒中の発症率を低下させるのは難しいようです。

ところで、こんなユニークな論文もありました。

トランス脂肪酸とは、悪玉の脂肪で、脂肪の分子中の炭素と水素の結びつきに変化が生じたもので、炭素の二重結合の場所で炭素と水素の結びつきが正常な結合である蹄鉄型をしたシス結合と違い直線的なトランス型をしているためこう名付けられました。

脂肪酸は細胞膜の構成要素になっていますが、細胞膜の中にトランス型が紛れこむと細胞膜は弱くなり、その結果としてさまざまなトラブルを生ずるといわれています。トランス脂肪酸は、熱によって生じるので、溶剤抽出法による高温下の食用油製造過程や使い古しの天ぷら油にも生じます。

トランス脂肪酸は飽和脂肪酸と同様に悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らします。

Trans Fat Now Listed with Saturated Fat and Cholesterol on the Nutrition Facts Label.
The New England Journal of Medicine, 2006;354:1650.

世界のマクドナルドとケンタッキーフライドチキン(KFC)のフライドポテト(171g)とチキンナゲット(160g)に含まれるトランス脂肪酸の含量を調べた結果、デンマークとドイツでは1g未満と少ないのですが、ニューヨーク(マクドナルド)では10g、ハンガリー(KFC)では24gでした。マクドナルドの食品の場合、トランス脂肪の含量が最も高かった上位3カ所は、ニューヨーク、ペルー、アトランタで、KFCの食品の場合、最も高かった上位3カ所は、ハンガリー、ポーランド、およびペルーでニューヨークは8位でした。米国およびペルーのマクドナルドの店舗でフライドポテトの調理に使用されている油には、それぞれ23%および24%のトランス脂肪酸が含まれていたのに対して、多くの欧州諸国のフライドポテトに使用されている油にはトランス脂肪酸が約10%しか含まれておらず、5%(スペイン)および1%(デンマーク)とさらに低い国もあったそうです。

日本での結果がないのが残念ですが、ニューヨークではマクドナルドとケンタッキーフライドチキンの食品をあまり食べない方がよさそうです。

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レモネードは腎臓結石を抑制する

2006年06月15日 | 生活習慣病
ウィスコンシン大学のSteven Y. Nakada教授はレモン果汁には腎臓結石の形成を抑制するクエン酸塩が含まれており、低糖または無糖のレモネードが腎臓結石の形成を抑制すると報告しました。医師は通常、結石ができやすい方にクエン酸カリウムを処方しますが、レモンの果汁には天然のクエン酸塩が豊富に含まれているのです。

腎臓結石が形成されるのは、腎臓内の尿が結石形成塩の過飽和状態になった時、または尿中に十分な量の結石形成抑制物質が含まれていない時で、抑制物質のひとつがクエン酸塩なのです。

さらに、デューク大学の総合腎臓結石センターの研究者であるDavid Kang氏は、レモネード療法が腎臓結石の形成抑制を長期間果たすことが可能であることを見出しました。Kang氏らは、最長4年間レモネード療法を続けている腎臓結石患者12例の経過観察を行った結果、レモネードを飲んでいた期間中は、レモネード療法の開始前よりも、患者が腎臓結石で苦しむことが少なく、腎臓結石の形成速度が遅いようであったと報告しました。これらの知見を確認するには大規模臨床試験が必要ですが、Kang氏は「平均4年間の治療期間中に医学的治療を必要とした患者はいなかった」と述べました。

腎臓結石の解決策でレモネード以外の方法は、
食事に含まれる塩分を減らすこと
毎食の肉や魚の量を減らすこと
1日の尿量が1.5-2Lになるよう、水分摂取量を増やすことです。

「レモネードを飲んで、それが美味しいと思えるなら、それもまた利点である」と、Stoller博士は述べています。

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市販類似の病院処方薬、全額患者負担を検討

2006年06月12日 | 薬・総合
アメリカでの留学生活を終えて、今月末で帰国することになりました。今月は引っ越しで忙しくなりそうです。

(日本経済新聞より引用)
政府・自民党は、かぜ薬など市販薬と類似する医薬品を医療機関が処方した場合、公的医療保険を適用せず全額を患者の自己負担とする方向で検討に入った。歳出・歳入一体改革の一環で、医療機関の薬剤投与を抑える。医療費の2割を占める薬剤費の抑制につなげる狙いだが、来夏の参院選を控え与党内の反発も予想され、調整が必要になりそうだ。

現在、医薬品は保険対象となる医療品(70歳未満の自己負担は3割)と、医師の処方せんがなくても薬局で購入できる保険外の一般用に区別されている。医療品は安全性に配慮して医師の診断でしか処方されないが、かぜ薬などでは「一般薬とほとんど同じものが医療用にある」(厚生労働省)のが実情。このため自民党内からは「市販品と変わらないものに保険適応するのはおかしい」との声が上がっていた。

保険外にする対象として想定される医療用薬品はかぜ薬や湿布薬、うがい薬やビタミン剤など。除外範囲にもよるが。導入による薬剤費の抑制効果は「数百億円に上る」(財務省幹部)。ただ、新たな患者負担となるため、患者側の反発も予想される。

薬剤師会や製薬関連団体も「薬剤費抑制のためだけに恣意的に対象範囲が決められる可能性がある」と慎重な声が多い。医療用医薬品に公的医療保険が支払う薬剤給付費は2004年度で6兆4千億円と近年、医療給付費の約2割の水準で高止まりを続けており、薬剤費抑制は医療改革の課題となっている。

先進国での同様の取り組みとしては、ドイツが2004年の医療制度改革で処方せんなしで入手できる医薬品を保険外にした例がある。
(以上、日本経済新聞より引用)

確かに、湿布薬などは薬局で買うと全額自費だからと病院で「先生、湿布も下さい」と保険で手にいれるのは不公平ですね。かぜ薬もそうです。高血圧で通院中の患者さんが風邪をひいた時のために医者にあらかじめ処方を頼むのも保険の不公平使用にあたります。だいたい、アメリカでは風邪ぐらいでは病院にかかりません。それどころか、風邪で病院にかかると叱られてしまいます(叱られるからかからないのかもしれませんが)。自分で薬局でアスピリンを買い、自宅で安静にしているのが一般的です。

この記事で不思議に感じたことはありませんか?そうです、薬剤師会や製薬関連団体はこの制度導入に反対しているのに、医師会が反対しているとは書かれていません。今や薬剤費から得られる利益はほとんど病院や診療所にもたらされていないので利害関係があまりないのです。むしろ薬剤師会や製薬関連団体が反対するところをみると、やはり薬剤費で儲かっているんだなぁという印象を受けませんか。

医療でこのようなコストの話が出ると、必ず「金のない者は寿命が縮んでもいいのか」という意見が出ますが、それは極論です。今までの日本の医療にはコストの概念があまりにもなさすぎました。


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善玉コレステロールと悪玉コレステロール

2006年06月08日 | 循環器
皆さんは健康診断でコレステロールが高いといわれ病院に行き、そのまま薬を飲むことになったことはありませんか?でもここに1つ盲点があります。

通常、コレステロールと言っているのは総コレステロールの事です。この値が220mg/dlを超えると高脂血症と診断されます。ただし、総コレステロールにはHDLコレステロールと呼ばれる善玉コレステロールとLDLコレステロールと呼ばれる悪玉コレステロールが両方含まれています。総コレステロールが高いだけでは善玉コレステロールが高いのか悪玉コレステロールが高いのかわかりません。それなのにこの値が220mg/dlを超えると高脂血症と診断され、250mg/dlもあれば投薬が開始されてしまう事があるとすれば、それは理論的におかしな話です。最近では健康診断でも悪玉コレステロールを測定することが多くなり、悪玉コレステロールが高いという理由で投薬が開始されるのであればまだ納得がいきます。

善玉コレステロールは余分なコレステロールを血管壁から肝臓に戻す働きをしており正常値は40mg/dl以上ですが、高い方がよく60mg/dl以上あれば理想的といえます。一方、悪玉コレステロールは140mg/dl以上で高脂血症と診断されます。

そこで、悪玉コレステロールも善玉コレステロールも両方高い場合はどうなのかという疑問がうまれます。それを評価するにはどうしたらいいのか。そうです、その比率を計算すればいいのです。

Plasma lipiproteins and apolipoprotein as predictors of cardiovascular risk and treatment benefit in the PROspective study of Pravastatin in the elderly at risk (PROSPER).
Circulation 2005;112:3058.
(インパクトファクター★★★★☆、研究対象人数★★★★★)

70歳から82歳までの高齢者5,804人をメバロチンと言うスタチンを1日40mg内服した群2,891人と内服していない群2,913人に分け3.2年間比較して、心筋梗塞と脳梗塞の発症率を調査したPROSPER(プロスパー)という研究のサブ解析です。

上の図で実線は非内服群、点線は内服群です。縦軸は3.2年間での心筋梗塞と脳梗塞の発症率です。左の図をみると、悪玉コレステロールを善玉コレステロールで割った割合が3.32まではスタチンを内服していてもしていなくても発症率は同じです。つまりその割合が3.32まではスタチンを内服する必要はないといえます。

同様に右の図では総コレステロールを善玉コレステロールで割った割合が4.88まではスタチンを内服していてもしていなくても発症率は同じです。

これだけデータが揃ってくると、総コレステロールだけで善し悪しを判断するのは時代遅れです。そこで結論です。悪玉コレステロールを善玉コレステロールで割った割合が3.3(覚えやすいように)まではスタチンを内服しても効果なく、3.3を超えたらスタチンを内服する。明日さっそく主治医に聞いてみて下さい。「先生、私の悪玉コレステロールと善玉コレステロールの比は3.3以下ですか?」と


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コーヒーの飲用は閉経後の55歳から69歳の女性の死亡率を下げる

2006年06月05日 | 生活習慣病
以前、コーヒーは26歳から46歳の女性の糖尿病を減らすことをお伝えしました。今回は比較的高齢者を対象とした研究の結果です。
Consumption of coffee is associated with reduced risk of death attributed to inflammatory and cardiovascular diseases in the Iowa Women's Health Study.
American Journal of Clinical Nutrition.2006;83.1039.
(インパクトファクター★★★☆☆、研究対象人数★★★★★)

閉経後の55歳から69歳の米国女性41,836人で、登録時にガン、心臓病、糖尿病、大腸炎、肝硬変に罹患していた人を除く27,312人(すごい対象人数です)を対象として15年間(これもすごい)調査されました。

15年間の調査で41,836人のうち4,265人が亡くなりました。(死亡率はだいたい100人に10人でしたよという意味です)

死因が特定された死亡のみ調査してみると、上のグラフのように、毎日コーヒーを1~3杯飲んでいた人の動脈硬化性心臓病の死亡率は、コーヒーを飲まない人の0.76倍、4~5杯では0.81倍、6杯以上では0.69倍でした。グラフの中の白丸は非禁煙者、白四角は過去に15本/日未満喫煙していた人、黒三角は現在15本/日未満喫煙していた人、黒菱形は過去に15本/日以上喫煙していた人、黒四角は現在15本/日以上喫煙していた人です。

肺炎などの炎症性疾患による死亡率は、コーヒーを飲まない人と比較して毎日コーヒーを1~3杯飲んでいた人で0.72倍、4~5杯では0.67倍、6杯以上では0.68倍でした。

研究者らは「食事性抗酸化物質の主要供給源であるコーヒーの摂取が炎症を抑える可能性があり、他の調査でも証明されれば、全世界で2番目に広く消費されている飲料であるので、相当大きな意味がある」と結論づけています。つまり、全員がコーヒーを飲んでいない場合の死亡率が100人に12人ぐらいと仮定すると、全員がコーヒーを飲んでいれば9人ぐらいに低下させることができたということです。すごいです。

薬を好んで飲む人はいないでしょうが、コーヒーは嗜好品ですから飲んでいる人は好んで飲んでいるはずです。それで寿命が延びるのですから、とても意義のある調査結果といえます。

これらの結果の方向性が今後も同じなら(例えば、閉経後の女性にはいいけれど、若い男性ではコーヒーでたくさん死んでしまったというような結果が今後でないとすればという意味です)健康的なイメージでサプリメントを宣伝するブログでは、ビタミンCやビタミンEのサプリメントの宣伝などをやめてコーヒーを宣伝したほうがいいのではないかという感じもします。


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病院・診療所の診察料(内視鏡検査料)

2006年06月02日 | 総合
光学技術の進歩に伴い内視鏡を使って診断・治療する機会が増えてきました。今回はそんな内視鏡の料金についてです。

一番なじみの深い内視鏡は胃カメラだと思います。レントゲンを使う場合のフィルムや現像液などと異なり、基本的に内視鏡検査には消耗品がありません。人間の目で見て、それがそのまま判断材料となるからです。ただし、画像を証拠としてプリントする場合の用紙代とインク代などは消耗品といえるかもしれません。

胃カメラ(正式には胃・十二指腸ファイバースコピー)の値段は、ズバリ11,400円です。わざわざズバリという言葉を使ったのは、たぶん皆さんがネットで調べようとしても、約・・・円ぐらいだとか、3割負担分のおおよその値段だけが示され、本当に消費されている医療費が明らかにされている事がほとんどないからです。

肛門から大腸を調べる大腸ファイバーの場合はファイバーを到達させる場所によって値段が違います。胃カメラと違い、ファーバーを通過させる場所により労力が異なるからです。

大腸ファイバーの値段はS字結腸といって直腸の向こう側までの場合は9,000円、下行結腸~横行結腸までの場合は13,500円、上行結腸~盲腸までの場合は15,500円です。

その他、尿道から内視鏡を入れて膀胱を見る、膀胱鏡は尿道ファイバースコピーと呼ばれ、9,000円です。

もちろんこれ以外に、前処置で注射された薬代や処置代は別途となります。胃カメラの場合別途料金は約2,000円で、総額13,000円から14,000円となり、3割負担で3,500円から4,000円となります。


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