医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

誤解と批判を恐れない斜め後ろから見た医療情報

成人後のファストフード好みは10代のテレビの見過ぎが原因

2009年02月14日 | 総合
Does television viewing predict dietary intake five years later in high school students and young adults?
International Journal of Behavioral Nutrition and Physical Activity 2009
(インパクトファクター★★☆☆☆、研究対象人数★★★★★)

この研究では、中学生564人と高校生1,366人を対象に1日あたりのテレビ視聴時間と5年後の食生活が検討されました。

その結果、1日5時間以上テレビを見ていた高校生は1日2時間以下の高校生と比較して、5年後、果物や野菜、全粒穀物、カルシウムの豊富な食品はあまり摂らず、スナックや揚げ物、甘味飲料、トランス脂肪酸を含む食品を多く摂取していました。

また、テレビを見る時間が長い思春期の若者の1日のカロリー摂取量は、適度な時間しか見ない若者に比べて、平均で約200kcal多いことが明らかになりました。


著者らは
(1)結果の原因として、ファストフードレストラン、スナックやその他の不健康な食品のコマーシャルを見る時間が長すぎることが関与している。テレビを見ながらの食事は、コマーシャルで見る食品を摂取する可能性を高めていると言える。

(2)子どもの食生活を健康的にするには、親がテレビを見る時間を制限し、健康的な食習慣を身につけさせることが必要。

(3)不健康な食品のコマーシャルと四六時中テレビの前に座り間食するライフスタイルのどちらが、あるいは両方が悪い食生活の原因となっているのかは明らかではないが、いずれにしてもテレビは1日2時間以内にすべきである。

と結論づけています。

原文はこちらです


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タミフル:異常行動、直接の影響は示唆されず

2009年02月09日 | インフルエンザ
以前、タミフル:異常行動との因果関係、決着つかないままという記事を載せましたが、決着がついたようです。


(毎日新聞より引用)
インフルエンザ治療薬「タミフル」(一般名・リン酸オセルタミビル)と異常行動との関連を基礎研究面から検討している厚生労働省・安全対策調査会の作業部会(大野泰雄座長)は6日、異常行動につながる中枢神経系への影響について「直接の影響は示唆されなかった」との見解をまとめた。

しかし、タミフルが中枢神経系への影響を増強させるという動物実験が国内で出ているとして、「今後も国内外の研究結果を検証する必要がある」などとする報告書をまとめ、安全対策調査会に報告する。



ところで、以前の記事で「一般的には安静にしていれば5~7日で治る。発症したら即、抗インフルエンザ薬を使うというのはやりすぎだ。効果と副作用の可能性のバランスを考慮し、重症化の危険性の高い高齢者など少数の患者に限定的に処方すべきだ」という感染症科部長のコメントに同感でしたので、先日、私の息子(10代)がインフルエンザにかかった時、薬剤を一切使用しなかったらどうなのか様子をみてみました。

その結果をご報告いたします。ちなみに息子はインフルエンザの予防接種も受けていませんでした。

第1病日 夕方から発熱があり最高で38.5度でした。

第2病日 最高39.4度の発熱があり、もうろうとしていました。親心としてはここで少量でもアセトアミノフェンを使いたいところですが、そのまま様子をみました。水分は摂れるようでした。夕食はなんとか粥を食べることができました。

第3病日 発熱は37度台後半に下がりましたが、平熱に下がることはありませんでした。少し元気が出てきました。もちろん学校は休んでいます。入浴させれば気分がすっきりすると思い、風呂に誘いました。さっぱりしたと喜んでいました。

第4病日 平熱になることもあり、少し元気が出てきましたが、本調子ではないようでした。読書好きなのに本には見向きもしませんでした。熱はなくてもしんどいのでしょう。

第5病日 1日平熱ですごす事ができました。

第6日目 登校していきました。


注目していただきたいのは、第2病日です。

39度台の発熱時、子どもは人が動くのがコマ送りや早送りのように見えたと言っていました。1名だけの経験からはなんとも言えませんが、タミフルを内服していなくても発熱時に子どもの脳は想像もつかない現象にみまわれており、これがタミフルのせいだと思われたのではないかと考えた次第です。


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