橡の木の下で

俳句と共に

第4回 橡の芽投句欄 選後鑑賞

2016-10-19 09:53:37 | 小・中学生の俳句募集

選後鑑賞  亜紀子

一席

岐阜 小六  豊田椎乃

天の川ツリーハウスにざこ寝する

 しっかりと大きなツリーハウスですね。星の中で眠っているような、こんな一晩を過ごしてみたいです。季語(季節のことば)の天の川が良いです。

二席

久留米 小五  大野慈峰

せみの声夕日にわかれ告げてい

 日中は大声のクマゼミの合唱。日暮れになると大人しいアブラゼミやニイニイゼミに変わります。今日一日にさよならしているような。

三席

吉岡 中二  内山由梨 

ビー玉に映る夕焼けラムネ飲む

 ラムネの瓶を夕日にかざしてみたのでしょうか。一日の終り、家へと帰るのか、あるいはお祭の始まりか。懐かしい光景です。

 

佳 作

にげられてせみにおしっこかけられた  横須賀市 小二 鈴木なのは

すなはまでみんなとやったすいかわり  富岡市 小六 岩井 勇真

青空に夕立雲が攻めてくる      港区 小五 田口煌太郎

暑い夜ゆかで寝るのが気持いい    新宿区 小四 梅沢  心

かたつむり雨が上がるとかくれんぼ  さいたま市 小三 野本 優奈

かぶと虫むしむしするとあらわれる  富岡市 小五 高田 早菜

寝ころぶと腹に船虫かけ上がる   岐阜市 小六 豊田 椎乃

ひまわりはみんなのせより大きいよ  名古屋市 小三 奥園 光香

稲穂出て千の雀の窃盗団      岐阜市 中二 豊田 風露

夏祭り金魚ひらひら踊ってる    北群馬郡 中一 大武 鈴菜

ひまわりがきれいにさくころ夏がくる  富岡市 小五 桐生 美来

入 選

五月雨で色とりどりのかさ見える  富岡市 小五 新井原唯李

夏のよるドアをあければセミの音  富岡市   吉水 皓南

がりがりと氷をけずるいい音だ  富岡市 小五 飯尾 悠生

夏が来た今すぐ海にいきたいな  富岡市 小五 栁澤 希海

プール行き水着の日焼けはっきりと  富岡市 小五 中村 かほ

熱い日はプールに入いる絶好日  富岡市 小五 神戸 琉希

かき氷暑さふきとぶ夏休み  富岡市 小五 赤見 俊輔

夏祭り花火がまう夜思い出に  富岡市 小五 入山 美空

風鈴のかすかなひびき身にしみる  富岡市 小五 新井 柚羽

わたがしをかってとねだる夏祭り  富岡市 小五 田中 美涼

きらきらと光さしこむ緑の葉  富岡市 小五 菅原 美玲

えんがわで風鈴の音がこだまする  富岡市 小六 石田真緒七

墓地目指し夜道を歩く肝だめし  富岡市 小六 細野 悠貴

太鼓の音天へと響く夏祭り  富岡市 小六 茂木 美祐

セミの声暑い暑いとないている  富岡市 小六 深澤 百華

エアコンですずんでいたらかぜひいた   富岡市 小六 佐藤  匠

夏の木は虫がたくさんついている  富岡市 小六 下山 健斗

ラムネ飲み祭り気分が盛り上がる  北群馬郡 中一 野口 佳葉

そよそよと風鈴ゆらす風が吹く  北群馬郡 中一 岡部千沙梨

夏祭りラムネ片手に花火見て  北群馬郡 中一 近藤 晃平

ラムネ持ち一気に飲んだ空の色  北群馬郡 中二 熊谷百乃佳

ラムネ飲むそのビー玉が欲しくなる  北群馬郡 中二 石田 千尋

風鈴の音が家族を包んでる  北群馬郡 中二 瀧川 光城

あさがおがふたつならんでみずをまつ  品川区 小一 榑松すず香

無人島キャンプばきっとわってうにを食う   岐阜市 小六 豊田 椎乃

太ようがぴかぴか光る夏休み  板橋区 小二 鳥越 晴椛

耳すますセミの鳴き声大合唱  板橋区 小五 鳥越 大暉

さあとるぞあみがちかずくかぶと虫  可児市 小二 庄田 小春_

 

               


第3回 橡の芽投句欄 選後鑑賞

2016-10-19 09:51:11 | 小・中学生の俳句募集

選後鑑賞  亜紀子

 

一席

久留米市  小五  大野慈峰

走ってるわたし追いこす春の風

 私の髪をなびかせ、私の手足に触れて、ほら春風の精が今私を追い抜いて行ったよ。 

二席

岐阜市  小六  豊田椎乃

デイキャンプ沢のみつばをみそ汁に

 学校の遠足でしょうか、家族とピクニックでしょうか。山野の三葉は香り高いことでしょう。渓流の水音、鳥の声も聞えてきました。

 

三席

横須賀市  小二  鈴木なのは

ひとつぶのにわのいちごをたべました

 家庭菜園のいちご、楽しみに楽しみに育ててきました。いよいよひとつ摘み取って食べました。真っ赤ないちご、この味は大人になっても残るでしょう。

 

佳作

万緑や陶工は火を守りをり  岐阜市 中二 豊田 風露

大岩に蟇が見ている沢のぼり  岐阜市 小六 豊田 椎乃

かえりみちはるいちばんにぼうしとぶ   可児市 小一 庄田 小春

しゃぼん玉友だちつれて飛んでゆく   久留米市 小五 大野 慈峰

ゆきのなかとらがぐるぐるあるいてる   品川区 小一 榑松すず香

ゆきがふるさくらのつぼみまだねてる   各務原市 小一 領木 乃愛

公園で弁当食べて花見気分  北群馬郡 中二 金本 夏奈

きれいだな桜がついた傘の中  北群馬郡 中二 石田 千尋

入 選

すずめの子お寺のよこでパンつつく   港区 小五 田口煌太郎

まいおちるさくらの花はきれいだね   名古屋市 小三 奥園 光香

春休み課題が終りひますぎる  北群馬郡 中三 関口 楓乃

一年の気持ち切り替え春休み  北群馬郡 中二 石田  萌

身を細め子供に寄り添う親つばめ  北群馬郡 中三 齋藤くるみ

桜咲き咲いたその日に散っていく  北群馬郡 中二 飯田  誠

花見する家族友達囲み合い  北群馬郡 中二 瀧川 光城

新学期桜の下の通学路  北群馬郡 中二 熊谷百乃佳

人去って入学式へと準備する  北群馬郡 中三 割田  羽

桜咲いてみんなの笑顔満開だ  北群馬郡 中二 内山 由梨

春が来て桜の花が踊ってる  北群馬郡 中二 山本 冴香

入学式桜がひらひら落ちてくる  北群馬郡 中二 萩原 ひな

木のみどりつつまれながらおべんとう   世田谷区 小二 厚地美彩子

ホトドキスホケキョの声にじんとくる   板橋区 小五 鳥越 大暉

ふじの花ゆらゆられゆれるぶらんこだ   板橋区 小二 鳥越 晴椛


第2回 橡の芽投句欄 選後鑑賞

2016-10-19 09:39:51 | 小・中学生の俳句募集

選後鑑賞 亜紀子 

一席

盛岡市  中三  大出俊友

新春駅伝異国エースのごぼう抜き  

 

 留学生ランナーの活躍。若き選手たちも、日本中の応援も、さわやかな初春の気に満ちている。 

 

二席

岐阜市  小五  豊田椎乃

初乗りの自転車とばしおつかいに

 

 お正月、家のお使いにすぐさま出かけたようだ。気持ち良くお手伝い。風切る自転車も気持ち良い。

 

三席

富岡市  小三  馬場栞

いつもより夜が長いよ大みそか

 

 はい、本当にそのとおり。除夜の鐘を聞くまで起きていたのでしょうか。

入 選

宿題の妹よそに毛糸編む     岐阜市 中一 豊田 風露

雪の朝何どもころんで学校へ   富岡市 小二 吉野 聖奈

ゆきあそびみんなでやってあてまくる   富岡市 小三 森   陸

冬の空大きな屋根は浅草寺   東京都 小四 田口煌太郎

ありがとういうとみんなはあたたかい   名古屋市 小二 奥園 光香

ゆきだるまよくできたのにとけちゃった    東京都 小一 厚地美彩子

雪だるまじゃあねのあとのかえり道    東京都 小五 宮城 塁乙

雪だるま日ざしにいつか笑ってる   奈良市 十三歳 中谷 彩音

初雪で雪すべり台つくれたよ   富岡市 小三 石井 塁斗

雪がっせんいくさのようにたたかいだ   富岡市 小二 茂木  詠

寒い冬しずかに雪がふっている   富岡市 小三 富岡こはる

空の雪しぜんにできたけっしょうだ    富岡市 小三 原  悠星

雪がっせんみんなではりきりあせをかき   富岡市 小二 佐藤  瞭

雪合戦ぶつけられてもへいきだよ   富岡市 小四 角倉 菜奈

雪ふって雪かきをしてかたこった   富岡市 小二 矢島 昊空

雪がっせんあててあててあてまくれ    富岡市 小二 田中こうた

からっ風私の顔砂漠化す   北群馬郡 中二 関口 楓乃

庭のすみ仲良く並ぶ雪うさぎ   北群馬郡 中二 齋藤くるみ

お手伝いみかんどっさりとれました    北群馬郡 中一 金本 夏奈

雪うさぎとけて悲しむ幼き日  北群馬郡 中一 金本 夏奈

 どんどやきかさまのぼるてんのうえ   横須賀市 小一 鈴木なのは

水たまりまるく小さなスケート場   久留米市 小四 大野 慈峰

首元に玉投げられる雪合戦   久留米市 小四 大野 慈峰

校庭にみんなかけ出し雪合戦   久留米市 小四 大野 慈峰

つららさんなかまに相談何をする   富岡市 小三 佐藤 珠羽

大掃除懐かしい物大発見   横浜市 中一 望月 航夢

赤色のすごくきれいな初日の出   富岡市 小三 神戸 賢大

おそくまでテレビを観てる年の暮れ    北群馬郡 中一 飯田  誠

おへんじをゆっくりまとう年がじょう    富岡市 小三 小林 稚奈

ねんがじょうへんじをまってやっときた    富岡市 小三 三木かりん

はつもうでかぞくといっしょにえまかいた    富岡市 小三 綿貫 心咲

おふとんにゆたんぽ入れてあたたかい    富岡市 小三 石井  廉

初雪だ子どもが外で遊んでる   富岡市 小三 大しまけん太ろう

豆まきの日お豆をいっぱいあつめるよ    富岡市 小三 とみざわま羽

まど開けて町じゅうまっ白きれいだな    富岡市 小三 萩原陽菜乃

当て合いだ家族みんなで雪合戦   富岡市 小四 工藤 南沙

あせふいて家族で雪かき楽しいな   富岡市 小四 佐藤 乙矢

朝起きて外を見るなり雪景色   富岡市 小四 市川 那智

雪かきをしてもしてもふるばかり   富岡市 小四 工藤亜莉紗

ご用心買い過ぎ注意お年玉   富岡市 小五 五十嵐仁己

石垣の夕日そまりて秋の空   沖縄県 小一 松本  碧

飾り付け輝いていく冬の樅   奈良市 十三歳 中谷 彩音

冬の朝さむくてさむくてちぢこまる    富岡市 小二 茂木  詠

雪がふりあっというまに別世界   富岡市 小五 斉藤  輝

 

(感想)雪遊び、お正月、どなたも楽しまれた様子がよく分りました。今回はその中から少しみんなと変わった句に注目してみました。季節が進みます。また次回も楽しい俳句を送っていただけると嬉しいです。