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橡の木の下で

俳句と共に

草稿03/06

2011-03-06 09:37:53 | 一日一句

「東山動植物園」

黒鳥の池の濁りも温みけり

黒鳥の喇叭折りをり木々芽吹く

春光や象舎に暗き戸がひとつ

春禽のライオンの辺に来ては去り

冬眠とも春眠とも園の熊

春浅き風はキリンの身に添はず

春淡き苑に人来ぬひとところ

そぞろ来て春の水鳴るかたへ寄り

山茱萸や光つま弾く瀬々の石

余寒なほ嵩雀がくづす古落葉

ふるさとに丘あり揺るる榛の花

 

湯が沸いてとりどり茹でる春野菜

芹噛んで信濃の遠き思ひ出よ

春星座低き甍に足をおき

啓蟄やボール拾ひの子が走り

 

 


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