シングルスペイとスカジットの使い分け(20240324)
シングルスペイキャストはスコットランドのスペイ川が発祥地。
「スペイキャスト」
https://ja.wikipedia.org/wiki/スペイキャスト
スカジットキャストはエド・ワードらによるスカジット川が発祥地。
「エド・ワードが語るスカジットキャスト」(有料記事)
https://flyfisher.tsuribito.co.jp/archives/casting/interviewwithedward
「Skagit Castの歴史」byどんまいアングラー様
https://skagit-cast.com/history-of-skagit-cast/
スペイキャストは速く浅い流れの大河川を釣る方法、スカジットキャストは深い大河川を大型の重い鈎で釣る方法。
五ヶ瀬川中下流域は速く浅い流れの大河川でたぶんシングルスペイ向き、でも上中流部は狭く深い場が点在し、その意味でスカジット向き。
宮城県荒雄川は低い堰下の落ち込み以外深場はあまりなく、その意味でシングルスペイ向きだけれど、寒冷期の底べったりには大型の重い鈎なスカジットが有利。
どんまいアングラー様によると、快適なスカジットキャストには適したライン適したロッドが良いとのこと。
その意味で、ラインはシングルスペイと共有できない。
とはいえ、OPST含めスカジットラインは手元にあるけれど使いこなせていない。
使う場と対象魚に九州起点では限界があるから。
でも本流以北なら、使い道はかなり広がる。
例えば犀川殖産、魚野川、岐阜県宮川。
サクラマスな九頭竜川下流域もそんな河川かもしれない。
でも宮城県の江合川や広瀬川は浅く広い瀬が続き、どう見てもシングルスペイ向き、同じ仙台平野な白石川もそうではないか。
すると宮城で使えるのは、股下程度の深さに底べったりなマスを釣るマイクロスカジットくらいではなかろうか。
そのマイクロスカジットなら九州のニジマス場でも使えそうだ。
このマイクロスカジット系は、OPSTの「コマンドスムース」があり、これなら多くの河川をカバーできる。
ヘッドが短く近距離なので、メンディングも楽だから。
特に今季荒雄川も底べったりだろうから、ヘッド3m前後+シンクティップで重い鈎を転がすイメージも使ってみたい。
今手持ちのkencubeのPHシリーズをスカジット系に使ってみる予定、ロッドはDH12.2ft#6にて。
とはいえ、そんな使い方が荒雄川以外で通用するか不明で、実際使う場面は少ないと思うけれど。
来週、宮城県へとぶ。
でも釣りできるかわからない、それでも準備だけはしっかりするつもり。
シングルスペイ系、スカジット系、そして投げないメンディングステイ系。
早瀬だとして、広く浅い場はシングルスペイ系、狭く深い場はスカジット系、じっくり攻めるピンポイント場がメンディングステイ系と、それぞれ使い分ける。
犀川殖産魚野川のような大河川ではないから、立ち込める利点を最大限活かす。
二者択一で危険を避けながら。
五ヶ瀬雷鳴豪雨の朝(20240324)
夜半から激しい雨足、稲光りする窓辺、轟く雷鳴、かなり近い。
携帯に防災速報が入り、今日早朝の釣りはまず無理な状態。
もし水位が低くささ濁り状態でも、13.3ftロッドが稲光り、あっという間に流されかねない。
日之影川も含め早朝釣りは断念、大分へ撤退。
起床0520、宿発0550、雷鳴豪雨、気温12度。
豪雨で空いた高速を走り、洗車し帰宅0750。
一息してwebカメラを見ると案の定、濁流化。
天候変化から河川増水の正確な予測などできないけれど、今回は稀の正解。
いや、もし入っていたら危なかったわけで、二者択一理論から「生きてるだけで丸儲け」選択は正しかった。
荒天でひょっとすると釣れたかもしれない、でも生きて帰れない。
「釣れなかったけれど無事帰る」
「釣れたけれど生還に失敗」
この二者択一に選択の余地はない。
五ヶ瀬川5日目(20240323)
大分発1300、日之影着1500、まず宿にチェックイン、身支度しカンバの瀬へ。
途中、五ヶ瀬川発電所放水口をみると、良い水が流れ、たぶん天翔大橋下の取水堰からの水。
しかし放水口上は極端な渇水、雑魚のライズすら見えず。
星山ダムインレットへ回ると入渓2組、たぶんルアーとフライ、土曜午後だけれど人は少ない。
1600−1800、2時間、気温16度、曇り時々小雨。
1)DH13.3ft#7、ナイロン6号、kencube-SSL#7-DH(9.5m27g)、フロロリーダー、フロロ1.0号4本マルチ
ノータッチノーフィッシュ。
ドロッパー間隔60cmだけれど、ストレッチで絡んでしまう。
ターンしない中途半端なストレッチが原因らしい。
これはドロッパーを付けて初めてわかるミスと癖。
それで1本鈎に替え、修正しながら対応した。
ところで、止水と激流中では全く違う。
右岸なので、左上手側の左脚後ろが激流中で安定する。
身体を流れに開く姿勢、ここから始めた。
昨日の反省から低いスイープに努めた。
けれどアンカーはやはり真横か後ろに入る。
よく見ると上手側の左脚後ろだからバックスイープが深くなる。
ロッドティップでかなり後までラインを引き込んでしまうから。
この結果、大きな角度変換なら良いけれど、より鋭角に打ち返す場合、Dループが後ろ下手側に膨らみ暴れてしまう。
スイープを身体の横で止めるはずが、左上手ではそれが出来ないらしい。
不安定な激流中で左上手側の左脚前にすると、体軸捻れの物理的な限界から、スイープが真横で自然に止まる。
でも激流中では安全な立ち位置は選べないので、キャストはどんな足位置でも出来る必要がある。
とすると、深くなりがちな上手側足後ろ位置でのキャス練が要る。
一番不安定で苦手な位置からのキャス練こそ大事。
今回の収穫
1)スイープを引き止めた方向にラインが飛ぶ
なので、前後位置はそのままキープし、後方に飛んだラインが墜落しないよう、ロッドティップを上に掲げ軌道修正する。
2)フォアキャストの目安はライン8割の通過
フォアキャスト開始が後方のライン荷重を感じてからになっている。
そのためわずかにタイミングが遅れ、フォアキャスト開始時点でメインライン9割が後ろにある。
慌ててフォアしてもアンカーは良くて真横、最悪アンカー切れしてしまう。
これは右上手にはない癖、なぜかロッドを後に引けるまで引き続けてしまう。
左上手ロッドの無荷重に不安を感じるらしい。
その不安の原因の一つに、左上手右下手の感覚の鈍さ。
あまりに鈍すぎ、その1秒をとてつもなく短く感じる。
右上手と比較にならない。
つまり、左上手の経験が少なすぎるのだ。
左上手の1秒間で出来ることがあまりに少なすぎるので、ロッド操作も重心移動も全部追いつかない。
もっと左上手の練習を重ね、わずか1秒間の充実を図ろう。
そして不安の原因二つ目。
エド・ワード氏「ロッドは止めない」キャスト理論へのこだわり。
「コンティニュアスロード」byエド・ワード氏
https://flyfisher.tsuribito.co.jp/archives/casting/interviewwithedward
でもこれはスカジットキャスト理論であり、シングルスペイでは全然ない。
これは当のエド・ワード氏がおっしゃっておられるから、その言葉通りだ。
しかし私はスカジットとシングルスペイの違いを正しく区別していなかった。
エド・ワード氏のスカジットキャスト解説を拝聴すると、あらためてシングルスペイのツボがわかる。
シングルスペイのキャストアウトは、スイープ後にロッドを止め、高く掲げ角度変換するのが正しい。
私の場合、比較的覚え易いSHスカジットキャストから入り、シングルハンドスペイ、DHスカジット、そしてDHシングルスペイへ進んだ。
シングルスペイが一番後なのは一番難しかったから。
右上手である程度覚えるまで、かなり時間がかかったけれど、それが左上手なら尚更だ。
でも今は、左上手シングルスペイが楽しくて仕方ない。
まるでスキーの新しい技を覚えつつあるような、そんな新鮮な感覚。
でもその始めがスカジットだったから、どうしてもスカジット癖が抜けない。
その癖の修正には、もう一度スカジットを理解し直すのが近道かもしれない。
追記)20240326
左上手の使い方。
スイープを止めた瞬間に左上手を上に引き上げ始める。
これは右上手で出来ていいて、それが左上手だと出来ていない。
つまり、スイープを止めた瞬間に、左上手はまだスイープ位置に置いたままなのだ。
これだと、スイープで後ろに飛んだラインは真後ろにそのまま飛び去ってしまう、まるで特急列車の通過のように。
これがアンカー切れやミスアンカーの原因になる。
なので、スイープを止めた瞬間、直ちに左上手を上方へ回す動作を身体で覚えるのが必須。
この1秒間を必ず充実させる。