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養老渓谷の乱

 千葉県には、県下のみならず首都圏の人々が、
秋になると大挙して押し寄せる【養老渓谷】という、
紅葉で有名な渓谷があります。

 年中オートバイで走れるぐらいに温暖な千葉県にあって、
毎年の紅葉シーズンにあたる11月下旬~12月上旬はまさに最盛期。
この週末などは、11/27・28に丁度晴れ間も重なるという事で
毎度の事ながら四輪の大渋滞が予想されました。
 
 養老渓谷自体は、
実際に行ってみるとわかりますが所詮は房総半島、
太古は海の底にあったような土地が隆起したものですから起伏に乏しく、
富士山やアルプスのような地域の渓谷に比べると、
流れが悪い川の水質も悪く、『渓谷か?』というような場所です。
 それでも、東京や神奈川から行くとなると
アクアラインや高速道路をそのまま利用して2時間少々もあれば行けますし、
電車でも、末端の小湊線こそ少々不便ではありますが
現地に”養老渓谷駅”もあり、全体的なアクセスの良さが魅力なようです。
 
 
 
 千葉に再移住して3年、
房総半島エリアのある程度の渋滞の癖も把握できてはいましたので、
今日は気楽なカブで養老渓谷に冷やかしに行ってみる事にしました。
 
 
  
 自宅から数十km走り、国道297号に入ると
内陸部の主要な町のひとつである【 牛久 】近辺へ。

01_ushiku

 『おー・・・既に混んでるなぁ』
週末ということもあり、
街道沿いの商店からの車の飛び出しなども酷い状態で注意しながら進みます。
車のナンバーを見ていると、首都圏エリアの様々なものを見掛けます。
  
  
  
 続いて、【 高滝ダム湖 】の横を走る【 清澄養老ライン(県道81号)】へ。
 

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 養老渓谷エリアの入り口付近の、下りの峠部分ですが、
もはや数珠繋ぎ状態であり、懐かしの牛歩戦術のようです。
養老渓谷自体は、ここから更に数kmほど進んだ養老渓谷駅の先辺り。
 
 
 途中の駐車場では、
この先の主要駐車場の混雑状況の看板がありました。
 

07_overflow
 
 案の定というべきでしょうか、メインエリアの駐車場は満車なようです。
 
 
 
 更に進み、いよいよ養老渓谷の始まりです。

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 曇ったり晴れたりを繰り返す天気ゆえ、この瞬間は曇りです。
観光客を狙った露店が沢山軒を連ねています。
ちょっとだけ寄りたかったのですが、駐車場がどこも満車なので断念。
県外からツーリングにきているらしい大型バイクの連中は
歩道の奥の空き地などにも駐輪していたようですが、
それもちょっとなぁと、結局寄る気にもならず通過です。
 
 

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 ちょっと見辛いですが、坂の上までびっしり車が続いています。
(画像をクリックして頂くと、僅かに拡大されます)
 
 

05_threw
 
『みんな必死で抜けていくなぁ・・・』
 原付二種のカブで来ているので、
2st250レプリカを除く、並のバイクよりもすり抜け向きのジャンルですが、
カブってやつはとても不思議な乗り物でして、気を急く必要がありません。

 60歳にはなろうかといういい歳したオッサンが白いビックスクーターに乗って
急に私の前に割り込んだかと思うと、ヘタクソなすり抜けを披露したり、
大型バイクの集団が、行列に空きなんてないのに無理な追い越しをするのを
かなり苦々しい思いをしながら、車の渋滞に付き合って周囲を観察していました。
 
 
 つくづく『CBRで来なくてよかったなぁ・・・』なんて思いながら、
30分で1kmも進まないような渋滞の中をゆっくり進んでゆきます。

 カタログ値では172PSも出ているCBR1000RRの998ccエンジンは、
相応に発熱も多く、真冬でも5分も渋滞につかまれば水温は一気に110℃付近へ。
ラジエータファンが作動するとはいえ、
エンジンの状態を考えると気分のよいものではありません。
そうなるとどうしても、気分が急いて色々な意味で苛立ってしまうものです。 
 
 
 漸く先ほどの渋滞写真の、上り坂部分の中腹あたりに達しました。
これから進む道路の構造を考えると、
更に5kmほどはこの状態が続くのが間違いなく想像出来ます。(苦笑

 実はこの先数kmほど進んでやっと、
岩肌を幅広く流れる、有名な【 粟又の滝 】エリアに入りますが、
そこの前後の道は、車のすれ違いすら困難な箇所が多数あります。
観光バスも含め、四輪車がそこでも渋滞を形成していますので
車で来ると、そこまで更に1時間は掛かると思います。
  
  
 『あーあ・・・』などと思いながらふと横に目を遣ると

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 里山に紛れた紅葉が目に飛び込んできました。
ここに至るまでも、それなりに紅葉は目にしてきたので
『今日はここまでかなあ・・・』などと見切りをつけ、ガラガラな対向車線へ。
四輪車と違って、Uターンをしても迷惑にならないから気楽なものです。

 対向車線は、流れこそスムーズなものの
駐車場に飛び込んでくる反対車線の四輪車が多くとても危険です。
一瞬空いたかと思うと、ウィンカーも出さずにガクッと曲がって来ますので。

 少し進むと、状況を読めないダメなドライバーが
1車線で転回できる筈もないミニバンでUターンしようとしたらしく
車線を真横に塞いで居ました。信じられない光景です。
 
 ド田舎の中途半端に観光地化されたスポットゆえ、
交通誘導員の類は、施設の駐車場入り口あたりにしか居ませんので
それ以外の部分は実に混沌とした状態で、観光どころではありません。
 
 一応別ルートから粟又の滝方面を伺ってもみたのですが、
やっぱり滝の先のあたりまで(麻綿原の手前ぐらいかな?)までは似たような状態でした。 
 
 結局、帰りも対向車線の酷い四輪車渋滞に呆れながら、
ようやく見慣れた高滝ダム周辺の交差点まで戻れました。

08_takatakicross

 ここまでくれば一安心。あとは帰るだけ。
とはいえ、普通の国道でもサンデードライバーも多く、
そこかしこに危ない箇所はありましたがなんとか無事帰宅です。
 
 
 
 もしこの時期に養老渓谷に行かれるおつもりの方は、
せめて小回りの利く、小さめのオートバイで行くことをお勧め致します(笑

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