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11年目のオートバイに乗って。 【 5 】

 冬かとおもったらば春っぽかった2017年の始まり。
そこからまた寒波にて真冬に雪にと思えば・・・また春の陽気。
よくわかりませんねヽ(´▽`)ノ?

 でも春は少しづつ近づいております。
千葉県のある房総半島の南側はところどころに春の足音が聴こえてきているようです♪

 画像は意図せず整備後初の本格テスト走行となった1月最後の週末のもの。
菜の花を探して南房総に向かっていたらば、
海から少し入ったところで見つけた菜の花畑です。


 話は遡る事ほぼひと月。
今回が、永らく続いていたスロットルボディ清掃と周辺メンテ記事の最終回です。
(作業期間は部品発注も入れて1週間も掛かっておりませんが何故か長くなりました)


 前回はスロットルボディを戻し、ついでにプラグも新品交換を終えたところでした。
プラグ交換後、インテークダクトやそれに伴い外したラジエータステー等を元に戻し、
スロットルボディのバンド締めを行い、スロットルケーブルを戻して調整を行ったらば、
バキュームゲージを接続しつつ、エアクリを仮戻し・・・の前に。

 テストのために2次空気供給システムを殺さなくてはなりませんので、
シリンダヘッドにあるリードバルブからつながる配管のところに栓をしておきます。


 それでは調整開始!

 サスペンションやキャブの調整ネジなどの時と違って情報の重要性が低い為、
今回は特に”戻し回転数”などを記録しておりませんでしたので、
固定されている1番シリンダーのエアバルブを基準に合わせてゆきます。
指定の値は 1,200rpm±100rpm のときに、150-250mmHg 内で 気筒間が±20mmHg。


 実は私のバイク置き場は猫の額程度の狭さ且つ隣家もありますので、
エンジンをかけた作業は日中の限られた時間に、出来る限り手短に行う必要があります。

 暖機を終えてアイドリングが落ち着いたらばアジャストスクリュをちょいちょいと操作。

 完成1歩手前でこんな感じ。
基準シリンダがほぼ20kPaでしたのでそこに向けて調整。
この後2番と4番を微調整してほぼ納得したところで終了です。


 あとは2次エア供給ルートの再接続を行い、エアクリーナー類を本締めして戻してゆきます。

 エアクリーナーBOXとファンネルを取り付けてしまうともうスロットルバルブは見えませんので、
取り付け前にスロットルボディ周りは最終確認。

 スロットルのモリブデンコートについては『盛りすぎたな』ぐらいに塗ってありますが、
多少のカスはすぐ出てゆくでしょうし問題なしかと。
当然ですが固着もなく開閉にはなんら支障がない状態としてあります。


 走行に必要な機器類を戻したらばいよいよ動作テスト。
とその前に。

 負圧センサーを外した状態でエンジンをかけた関係で、
ECUがフェイルセーフモードに入っておりますのでリセットを行い、
各種センサ計測値の収集を正常化しておきます。


 ここでサービスチェックカプラのショートを行う作業が必要となるのですが、
純正のショート用カプラが販売されているものの、そんなものを買う必要は無し。
そもそも正月だったのでHONDAは休み。汎用の電材屋さんも休み。

 ちょっと悩んで 「 ゼムクリップあるかなあ 」と戸棚を探してみたのですが、
会社ではあんなに腐るほど余っているクリップも自宅には1個もなし。
仕方ないので適当な電線をカットして使うことに致しました。

 ECUからのエラーが負圧センサ以外記録されていないことを確認したらば、
ちょちょいと所定の手順でリセット完了。今度こそ動作テストです。

 ひとまずこの状態でご近所走行。
SC59ミラーを移植しておりますので、サイドカウルがなくてもウィンカーに問題なし。
毎度この姿を見て思うのですが「黒いオートバイもいいなあ」なんて。

 時間の制約もあって僅か5分ほどのテスト走行でしたが問題はなさそうでした。

 

 これにて一連の整備は完了!
ここからは1月最後の週末に出かけたツーリング(結果として本番テスト)のお話。

 年明けからこっち、色々事情がおありのようで最近激務のNSR氏をお誘いし、
私は私でこれまたこの先半年が激務の予感がする激務コンビでお出かけ。
こういうとき年中(比較的)温暖な房総半島は本当にステキです。


 前日の色々もあって集合は昼頃。
まずは内陸を1時間ほど走り・・・ちょっと冷えたのでトイレタイム。

 なんとなくいつものダム湖ではなく、清澄養老ライン沿いの里見駅に。

 里山をローカルのディーゼル機関車が走る雰囲気のよい路線の駅ですが、
なんとなくホームが騒がしいので見てみると・・・なにやらナイスな汽車が。

 命名権?的なアレでしょうか。
ヘッドマークは鉄道マニアにとって重要なもののはず。
そこに自分の趣味を掲げるというのはさぞ痛快なことでしょう。


 思いがけずレアなものを見られた話でNSR氏とインカムで盛り上がりつつ。
時間は既に14時前でしたのでそこから山中をワープ。

 房総スカイラインからもみじロードに抜けて長狭街道経由で館山手前まで。
そこから外房黒潮ラインにスイッチして鴨川に向かいます。

 道の駅 鴨川オーシャンパークに到着。

 僅か3台しか停められない狭さの2輪用駐輪場になんとか入ると、
隣にカタナが。やっぱりカッコいいですよね~。


 この道の駅に来たのは遅めの昼食が目的。
お気に入りの 地魚漬け丼 を頂くためです。

 この時期は 『 鰆 』 が旬。漢字自体もさかなへんに春。
関東ではこの魚の旬はまさに新春頃ですから、今が絶好のタイミングですね。
日当たりのよい食堂で注文をしてしばらく待つと到着。

 地魚漬け丼 !と、シーフードカレー!です( ̄ー ̄)

 道中山陰は日が当たらないこともあってそれなりに寒かったものですから、
なんとなくシーフードカレーも注文してしまいました。

 ここの道の駅を訪れられた方はご存知かもしれませんが、
別段力の入った食堂ではなく素朴さが魅力。
そういう意味で地元海鮮系のものはハズレ無しですが、カレーその他は基本的にハズレです^^;
それでも冷えた体にはとても美味く、この後の日没後の体力も考えると注文して良かったです。


 食事を終え、2食分で膨れ上がったハラに若干の後悔を覚えつつ、
道の駅表側の漁港を眺めながらそろそろ帰ります。

 真冬な筈なのに凍える寒さもなく、景色も手伝ってとてもいい気分です。

 駐輪場に戻る途中、策の上で鳥さんを発見。

 右に左にと行き交う車を眺めているようでした。


 さて、我々も帰りましょう。
しっかり買い込んだ御土産をサイドケースに放り込み、
山の向こうに沈みかけた夕日を背に東、そして北へ。

 19時頃には無事に自宅に到着し一息です。

 【 本日の走行距離 : 207.3km 】


 肝心のスロットル周りの動作についてもなんら問題なく、
冷間始動後のファストアイドル上昇が適切に作動するようになり、
暖機後のアイドリングの安定もまったく不満のない状態になりました。
プラグ交換もあってアクセルの反応もかつての鞭のようなレスポンスが戻り良い感じです。

 
 それでは、これにてスロットル周りのメンテのお話はおしまい。
楽しいオートバイライフには細かな状況把握と調整必須。
まだまだ気になるところは出ておりますが、
あとはお金と相談しながら引き続き様子をみてゆこうと思っております。

 なによりオートバイで走るのはいつだって最高ですヽ(´▽`)ノ!!

 春もすぐそこ。
皆様も愛車で楽しくお出かけする準備はお済みですか( ̄- ̄)~♪

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11年目のオートバイに乗って。 【 4 】

 さてさて。
長期連載なのか長期間(放置)連載なのかは微妙でございますが、
図らずも長期連載となっております本シリーズも終盤です。

 この土曜は久しぶりによく寝て元気に迎えた日曜日。
金曜は金曜で同僚3名で結構な量を呑んできて色々リフレッシュ。
初めて行った1杯280円均一の安い飲み屋の鳥貴族で15,000円超。しかも8割以上が酒でした。

 なんぞ 響 JAPANESE HARMONY なんてのもラインナップにあったので、
ストレートでそればっかり飲んでいたのですが、280円だったらお得な気がしますね~。
普段SUNTORYはあまり好まないのですが、大変ライトで飲み易すぎるぐらいのお酒でした。
ビールやチューハイなどはただカサが多いだけでアルコール感がほぼないのであまり好みません。



 そんな訳で前置きが長くなりましたが、やっと戻ってまいりましたブログ。
前回まではCBR1000RRのスロットルボディ取り外しと、その洗浄を行っておりました。

 一連の作業で折角スロットルボディまで外しておりますので、
今回はちょっと作業の対象が変わり、周辺のメンテナンスを行います。


 まずはメンテナンス前に、燃焼室のインテークポート付近を観察。

 うーむ。10年 55,000kmにしては吹き返しもなく拍子抜けするぐらい綺麗ですね~。
バルブ付近にも炭化したカーボンなどは皆無です。ポート壁面も綺麗なもの。


 とりあえず現段階でここでやることは御座いませんので観察のみでおしまい。
続いてシリンダーヘッドカバー方面にむかいます。
色々なデバイスが凝縮されて詰まっているCBR1000RRは、
エアクリーナーを外しただけではシリンダーヘッドはまるで見えませんので、
まずはエアインテークダクトを外します。

 細かく言うと、ラジエータを外してずらし、冷却水タンクを外し、
インテークダクトのバルブの接続を外せば、漸くインテークダクトがフロント側にずらせます。

 というわけでシリンダーヘッドカバーとご対面。

 道すがら外したインテークダクトのエアクリーナー接続部を確認すると・・・。

 あるはずのシール材(スポンジ)がぽろっと脱落。

 熱とオイル、汚れに常に曝される場所だけに仕方ないんですけれどね~。所詮はスポンジですし。


 仕方がないので修正。
とはいえ、2017年の三が日でHONDAは閉まっておりますので、
正月でも買えるお店ということでネット通販を利用して部材を手配。

 使う場所も場所なので、EVAのスポンジテープを購入いたしました。
写真に写っているシリコンのプラグはまた別用途なので今回は使いません。

 こいつをこんな感じでぐるっと配置。

 ダクトが噛み合った時にエアが漏れなければOKなので問題なしです。


 ダクト周りの清掃と修正が終わったらばシリンダヘッドに戻ります。

 ダイレクトイグニッションのコイルが見えますね。まずはこちらをスポンと取り外し。
順番が入れ替わると状態が判らなくなりますので並べておきます。

 一つずつ清掃をしながら『そろそろ換えたいなあ』などと思うのですが、
先日見積もりを取ったらば1本6,000円ぐらいだったかしら。
全部で24,000円。そんなお金はないですね~!

 というわけで優しく清掃しておしまい。すぐ死ぬものでもないので再利用します。


 ただ、こちらは再利用しません。

 IMR9C-9HES ×4本。 これだけで8,000円超です。

 前回交換時は40,000km少々でしたので今回はあまり走っておりませんが、
15,000km程度は利用しておりますので、換えても損はないぐらいの状況です。

 使用前後比較。

 CBR1000RRは純正でイリジウムプラグ指定ですが、電極の損耗はほぼ問題ない程度。
碍子部分を撮り忘れましたが、
ネジ穴周辺にはカーボンの付着あるものの、碍子部分の焼け具合は良好でした。


 プラグ交換を終えたらば、ある程度周辺を掃除してダクトおよびラジエーター類を戻します。
続いて気になっていた箇所をもう一つ。

 基本的に有給は取れないもので、前回はやむなくショップに車検を依頼したのですが、
そのときにエアクリーナーの汚れと共に指摘されていた、(エアクリは既に交換済みです)
ガソリンタンクのドレンホースのダメージをなおしておきます。

 実は長年のテンションに負けてドレンホースが裂けています。
以前は曲がっているだけでしたので、中にステンレスのパイプを入れて誤魔化しておりましたが、
いよいよ限界が来たので要修理ですね。

 ここの部材については年末にHONDAに発注しておりましたのでぬかりなし。
ただ、使用する長さは5cmぐらいに対して、50cmぐらいでの販売だったので大半は余りました。
とはいえ、構造上しょっちゅう曲がったり折れたりする場所なので、まだまだ出番はありそうです。


 さてさて。今回はここまで。
次回は最終回(予定)。スロットルボディの組み付けと同調調整を行いテスト走行までとなります。

 また近いうち?に~ヽ(´▽`)ノ。

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11年目のオートバイに乗って。 【 3 】

 うおおおおっ!?
もう1月も半分が過ぎようとしております。
まずはコメント下さった皆さん、返信が送れて申し訳ございません。やっとブログに帰ってまいりました。

 言い訳にすぎませんが、
なにせ年末年始休みからの2営業日→連休→4営業日という流れにて、仕事の時間が圧倒的に足りず。
私の職場はお客様が年末年始を含む休みなしで動いている関係もあって大変でした。


 とはいえ、歳と共に記憶力も衰えてきておりますので忘れる前に続きをば。
・・・アレ?なにやってましたっけ( ゚д゚)?
こんなとき、私的メモ代わりのブログ記事は大変便利でございます。

 そうそう。我がCBR1000RRのスロットルボディをスッポーンと外したところでした。


 やたらと暖かい2017年の年始。
取り外したスロットルボディを携えて自室に戻ると、年末に新調したデスクの上で店開き。

 毎度おなじみの ”部屋でみると意外とでかい” オートバイの部品です。
基本はPCのデスクですが、ある程度作業ができるサイズにしたので作業場として結構便利です。

 今回使用するケミカル類。
10年来必要に応じて1本づつ徐々に集まったものですが、思いのほか揃っているものです。
中には禁断の”キャブクリーナー”もございます。意外と使いどころを選ぶんですよねコレ。


 それではスロットルボディの状態確認から。

 ふむふむ。
スロットルケーブルで引くバルブやリンク周りの動きを試しますが、
日頃からある程度の注油や清掃などしているタイプではあるので、
特段渋いところや引っかかり、ガタなどはございません。


 そしてケーブル直引きのバルブ周りを確認。

 おおう。
スロットルバルブのモリブデンコートが悲惨なことになっております。

 そして裏側も。

 私のCBR1000RRは、2006年モデルで新車購入してから55,000km程度走行しておりますが、
コーティングを傷めるような方法でスロットルバルブを直に清掃したり、
ケミカルを吹き付けたりしたということはございませんで、あくまで自然的な劣化。
使っても精々WAKO'SのFUEL1ぐらいなもので、バルブコートを傷めることは考え難い状況です。


 この時代のCBRのスロットルはワイヤ直引きの強制開閉タイプですから、
アイドリングで必要なエアについては別途IACが調整する構造ですので、
ケーブルが戻った段階でスロットルバルブは全閉になって欲しいもの。
そこを補助する為のモリブデンコートなのですが、これが取れていると不要なエアを吸い放題です。


 モリブデンコートが落ちた現在の具合はこんな感じ。

 あんまり気持ちのよいものではありませんね~。
最近は始動性の悪さやアイドリングの不安定さも実感としてあり、
低回転からのスロットルレスポンスにも多少の影響はある印象でした。


 状況が確認できましたのでまずは清掃。

 ファーストアイドルワックスユニットおよび、スターターバルブのリンクを外し。
スターターバルブ自体も取り外します。

 全体的にパーツクリーナーとキャブクリーナーを使い分けて洗浄してゆきます。

 スターターバルブや周辺経路の汚損はそれほどでもなく。
特別固着しているような場所はまったくありませんでした。

 一部バルブのメッキに当たりが強い箇所もありましたが、
正月でHONDAも締まっている状況ですので、清掃と向き変えだけで今回は再利用します。
症状が改善しなければ発注すればよい話ですので。


 かつてキャブでやっていた頃と同じく、エアの通路は溶剤とエアダスターで洗浄。

 非分解指定の箇所以外は綺麗にしながら思ったのですが、
ボディを外すまで見えないバルブの裏側や、
エンジン側のスロットルボア内側の面もカーボンやタールの付着などは皆無。

 同時期のGSX-R1000ではカーボンの堆積でリコールが出ていたような気がしますが、
そこはHONDAだからなのか・・・短に飛ばしすぎなのか、私のCBRは状態がよいようです。


 一通り洗浄を終えたらば、欠損したモリブデンコートの復元から。
当初は「面倒くさいから専用のものがいいなあ」と思っていたのですが、
元日付近にそんなものがネット通販で買えるわけもなく。

 四輪用で有名な東名パワー度さんのスロットルコートを買おうと思ったものの、
取り扱いのあるというオートバックスなどでも、店頭在庫は確保されていないようで・・・
『これだから実店舗はアテにならんわ!』というわけで、
結局ネット通販で利用できそうな代替品を購入。

 要は二硫化モリブデンである程度の厚さが確保できて耐熱性があって乾いていればいい、
となれば・・・で買えそうなものは、住鉱潤滑剤のモリブデンコート5555 が最短でしたのでそれを手配。

 常温で指触乾燥まで5~6分という製品ですが、
元来スプレー塗布タイプなので些か緩すぎる感じあり。刷毛塗りに変更しつつ、
固さを見ながら丸一日掛けて塗って完成です。(液がゆるいのと、筆が太いので見栄えはご勘弁)


 洗浄の段階でコーティング残存物を除去しているときに感心したのですが、
よくしたもので、モリブデンコートが塗布してある箇所はあくまで”スロットルバルブが閉じた先の半周だけ”。
表裏都合で全周のコーティングができるように工夫されていました。

 こればっかりはスロットルボディを外さないと出来ない塗り方ですので、
その意味でも外してよかったですね~。
表側からだけ全周に塗ったところで、全閉タイプのバルブならば半周は掻き落とされて終わる気もします。

 あとは光の漏れ具合でコーティングに不備がないことを確認したらば、
インジェクタのコネクタやセンサー付近の清掃と端子用のケミカルを軽く吹いたらば次の工程へ。


 うーん。それにしてもIAC嫌いだなあ。
今回構造を観察するまでは、スロットル周りは触ったことも、予備知識も意識したことすらもないメカでしたが、
その点でのスロットルバイワイヤの使い道はオオアリな印象です。
宗教上の理由?で直引き派ではあるのですが、
新型CBR1000RRもCBR250RRもスロットルバイワイヤというので、少しだけ興味があります。


 と、そろそろ長くなりましたのでまた次回に( ̄ー ̄)記憶が残っている限りあとちょっとだけ続きます。

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11年目のオートバイに乗って。 【 2 】

 さてさて。
前回はインテークマニホールド負圧の確認をしたところで終わっておりましたが、
CBRには10年以上乗っておりますので、そこだけ調整して済むわけではございません。


 私は基本的に「俺は自分の目で見たことしか信じねえ!」的な面倒くさい性質ですので、
まずは現在の状態の確認からとなります。

 今回のターゲットはスロットルボディ、頑張って外してゆきましょう~。

 SC57後期型 CBR1000RRの場合ECUがエアクリーナーBOXの頂上に移動していますので、
まずはECUを取り外し、エアクリBOXの蓋を外し、エアクリーナーを取り出したらば、
今度はセカンダリインジェクタを外してBOX中段を取り外します。
そういえば吸気音抑制のための防音剤も外すのでした。

 そこからファンネルを取り外し、EAIとブローバイガス循環のホースを外しつつ、
ステアリングステム下から続く、エアインテークダクトとの接続を外せばBOX下段が外せます。

 ああ面倒くさ・・・基、でもなんかこう。この凝集感自体は嫌いじゃないんですよね~。


 続きまして今度はスロットルボディを取り外す訳ですが、
前回接続した負圧ホースとバキュームゲージのホースを外したらば、
タンクの燃料ポンプから続く、燃圧系の接続を外してゆきます。

 と、その前に。
圧力のかかった状態から外せばガソリンブシャー!!(ふなっしー最近見ないですね)になるので、
セカンダリインジェクタの燃料パイプエンドにあるサービスチェックバルブを開けて圧力を抜きます。

 圧が逃げたらば、セカンダリインジェクタとスロットルボディを繋いでいるバンジョーホースを外します。

 圧力の掛かる場所なので当然ですが、シーリングワッシャは外したらば新品交換です。
年末年始でHONDAさんも休みに入るので部品の発注には難儀致しました。
 とはいえ、当初は欲張って多くのパーツを頼もうと思ったものの、
今回は状態チェックが目的なのでワッシャ類がメイン。


 燃料系が外れたらば今度はいよいよスロットルボディの取り外し。

 スロットルケーブルを外し、スロットルポジションセンサーを外したらば、
バキュームチャンバからのホースを抜いて、プライマリインジェクタのコネクタを抜いて、
インシュレータバンド*4を緩めればいよいよです。

 がぱっとな。
スロットルボディが外れると燃焼室(インレットバルブ)まで直。
ここでゴミや異物が落ちると大惨事になりますので、適当な栓をしておきます。

 私のバイク置き場は東京湾沿いで砂埃がひどいので保護は大事。
更に上から適当なウェスで覆いをしてからバイクを離れます。


 あとは外したスロットルボディを携えて、塵や砂のない室内へ・・・と、ここで書き物の時間切れでございます。
続きはまた次回に( ̄ー ̄)。
ご興味のない向きにはなんじゃこりゃというお話やもしれませんが、
今しばらくお付き合いくださいますと幸いでございます。

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11年目のオートバイに乗って。 【 1 】

 なんだかんだ言ってお気に入りのSC57型CBR1000RR。

 世代的な思い入れによる影響が大きいのでしょうが、
GPがNSR500からRC211Vになって、そのイメージを踏襲して出てきた印象が強いからか、
当時のCBR600RRとともに、今でも 『カッコいいオートバイ』 のイメージがあります。(あくまで外観の話です)

 2017年には久々の大幅なアップデートがかかるCBR1000RRですが、
CBR954RR → CBR1000RRへと変化したのに近いぐらいの変化が与えられており、
ここ10年停滞していたHONDA製SSのデバイス的進化について、
かなりのインパクトがあるモデルの印象。

 かなりいい印象ではある・・・のですが、欲しいグレードの予想価格は私のCBRの倍。
300万円にも迫るような話で私の生活水準には少々値が張りすぎますし、
そもそもRC213V(212も)系のデザインは好みの外ですので、
結局、今年も今のCBRに乗り続けるんじゃないかなあと思っております。
大体300万円のバイクじゃコケるのが怖くて気楽に乗れない気がします。身の丈に合ってないんでしょうね。


 そこでまだまだ乗りそうな私のCBRも10年56,000km。
機械の状態が変わるには充分な期間が経過しておりますので、色々な手間は必要です。
ただ、引越しの関係もあってタイヤ交換以外は原則バイク屋に頼っていないものですから、
気になったことがあれば自分での目で確認。無理そうならばこじらせる前にプロに任せる方針です。

 そんなわけでここ暫く気になっていたのは吸気系統の挙動。
アイドリングの状態然り、スロットルレスポンス然りです。
今回のターゲットはスロットルボディとそこに付随するいくつかの機構です。


 というわけで。
私は自分のオートバイが4stであることと、
インジェクション車であることぐらいしか意識していないごく普通のライダーですので、
ありもしない経験由来の勘に頼るより、まずは計器に頼ることにいたしました。


 秘密兵器。

 何年か前にオートバイ屋の整備場に吊るされている姿は見たことがありましたが、
今回目的が決まり、調べたいことが明確になるまで使い方すら知らない装置でした。

 モノとしては所謂 ”バキュームゲージ” で、負圧を計るためのものです。

 この手の機材は計器モノなので、マトモなものは基本的には高価。
私の予算(2万円以下)に収まるものでの選択肢は、
画像のDAYTONAブランドか、STRAIGHTやノーブランドの簡素なものだけでした。
要求性能はCBRの各気筒間インテークマニホールド許容負圧差20mmHgを測れるもの。

 ・・・なのですが、手軽に入手できるものではkPaやcmHgオーダーのものばかり。
相応にスケールについても厳密な値が読み取れるものではありませんが、
その辺は構造上ファジーな感じで問題なさそうなので、正圧も取れるDAYTONAのものにしました。

 

 選ぶ上で一瞬悩んだのが、別メーカーのもので+4,000円ぐらい出すと専用のケースがついてくること。
使用頻度を考えると保管されている期間のほうが圧倒的に長いので、
ビニール袋に入れてボール紙の箱で保管するよりは、埃も衝撃も抑えられるケースが欲しいところ。
でも機能はあんまり・・・。ということでケースは自分で用意することにいたしました。

 私のCBRのサイドケースで一時期活躍した、おなじみの安いアルミケースです。
寸法的にちょうどよく、吊り下げて ”垂直” の状態で使用することが前提のバキュームゲージとしては、
箱のまま吊って使えると便利だなあと思い購入いたしました。

 あとは適当に加工し、防振用のスポンジなんかを箱と本体の間に設置して完成。

 お手軽にケース入りのバキュームゲージとなりました♪


 肝心のバキュームゲージ本体は±100kPaまで計測できるもの。
Hgのスケールではございませんが、そこは換算すればいいので問題ありません。
今回の目的に正圧はありませんが、機械には加圧方向での用途も想定されますので。

 4気筒分で4つ。
ゼロレンジでの針のばらつきはあるものの、安い割にメーターそのものの不良はなさそうです。
ちなみに4番ゲージは、ベースの板への取り付け角度が5度ぐらいズレており、
『この辺が安物だなあ』とは思うものの数値の読み取りが出来ないわけではなく、
気になれば自分で修正すればいいので気にしない方向に。

 

 それでは早速 ”現状” の確認から。
インテークマニホールド負圧の計測を行ってみましょう。

 CBRのタンクカバーおよびサイドカウルを取り、
タンクをメンテナンス用に跳ね上げておきます。

 実際にはタンクを外したほうがやり易いのですが、
燃料ポンプ付のタンクを横に置いておくほど私の作業場は広くありませんので、
この状態で作業することといたします。

 ただ、タンクを外さないとこれぐらいの隙間に手をつっこんでの作業となりますので、
色々と不便ですがいたし方なし。
燃料が自然落下のタイプならば、適当な耐ガソリンボトルとかでもよいのですが、
ここら辺は加圧されたインジェクション車両なので仕方ないですね。


 それではごそごそと作業。
スロットルボディに接続されている負圧センサ用のパイプを抜きます。

 4気筒分+負圧センサ行きで5分岐のジョイントからホースを取り外し、
外したホースをバキュームゲージに繋ぎます。

 実際はEXポート側二次空気供給システムを殺さなくてはなりませんが、
かの場所はエアクリの下、更にインテークダクト下のシリンダヘッドカバーにありますので、
この初回テストでは敢えて塞がずに対応しています。


 まずはバキュームゲージのバルブを閉じたままエンジンの暖機を開始。
負圧センサーが機能していませんので多少の難はありますが、スロットルストップスクリュで調整。
ファーストアイドルワックスユニットが温まる程度まで暖機が終わればOK。

 続いてバキュームゲージのバルブを開放し、
針のブレが落ち着くぐらいまでバルブを絞り値を読みます。

 ふむふむ。
1番および2番が大体150mmHg、3番が195mmHg、4番が187mmHgぐらいでしょうか。
気筒間の差が20mmHg、1番がベースで固定とされているのでそこに合わせる作業になります。


 ですが。
これからまだまだ作業が残っていますので、ここでは調整を行いません。

 と、時間が遅くなってしまいました。続きはまた次回の記事にて失礼致します。

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