仕事を終えビルを出て空を見上げると
急に冷え込んだ空気の中、静かに三日月が浮かんでいました。
暑い通勤電車から薄着のまま飛び出して自宅へ。
確かな季節の変わり目。
少し寂しい匂いのする空気を吸い込みながらCBRで走り出しました。
前回のツーリングに250km程走ったあと
給油をしていなかったものですから程なく給油警告等が点灯。
ひとまず街道沿いのスタンドに立ち寄ります。
『んー…。7Lでいいか。』
満タンじゃない日というのが年に何度かあります。
決して構えたお出かけではなく、
ただひたすら走りたい。そんな気持ちの日。
タンク容量の半分以下。
スポーツバイクのみならず、タンクが上にあるオートバイならば
この具合の良さというのはなんともいい気分。
Yシャツと軽い羽織だけで夏着に近い姿のまま、
灯りも碌にない山の中を無心で走り続けます。
最早オートバイで走ることは呼吸をすることと同じですから、
これほど心地よい時間はそうあるものではありません。
山間から抜けたところの駐車場でひとやすみ。
周囲に全く人気のない空間で
あるのは自分とオートバイにポケットに入るだけのお小遣い、
先ほど買った少し冷めた缶コーヒーだけ。
ほんのり温かいブラックコーヒーを飲み干すと、
気持ちを切替えてCBRに跨りまた暗い山道に向かって走り出します。
また給油警告灯が点くかという頃、
再び軽くなったCBRに気持ちも軽くなりながら到着です。
本日の走行距離 【 99.9km 】
木枯らしが吹く季節に薄着で2時間少々。
身体の表面はすっかり冷え切っていますが、
静かな三日月に見守られながら、また内なる闘志が湧いて来ました。
オートバイメーカーのキャッチコピーにも使われておりますが、
「 バイクが好きだ 」
できることならばいつまでも大切にしたい気持ちです。


























