主にオートバイ。時々クルマ。
なんだかんだと永年のブログです。
風に向かう刻
円盤中毒
さてさて。お約束しましたのでペースを上げてまいります!(それでも週イチ)
先日のろくに乗らずに錆びたタンクの錆び取りに続きまして、実はこんなこともしております。
というのも私のCBR1000RRもいよいよ14年@60,000kmになっており、
各所の消耗品の随時交換や部分毎のOHなどは続けてきたものの、
その他の比較的長寿命な消耗部材も傷みが目立ってきた経緯があります。
そこで本日は フロントブレーキディスク のメンテナンス。
ついでに状態の確認と手持ちの部材でできることを進めてゆきます。
まずはここから。フロントホイール回りをフリーにするためリフトアップ。
よいしょっと。J-TRIPのフロントスタンドはほんと良いです。
ただ、数年使ってたらば地が錆びて塗装がかなり浮いているのだけが気になります。
それでは外した従来の消耗したディスク付きホイールと、
今回調達したブレーキディスクの比較をしてゆきます。
上のものが今回購入したもの。
選定の経緯ですが、そもそもがご存知の通りブレーキディスクというのは結構高い!
純正のものは2006年当時で25,500円/枚だったものの、軒並み値上がりして今は1枚4万円程度。2枚で8万円にもなります。
社外品ではサンスターのブレミアムレーシングラインの ホール+スリット モデルが気になりますが、
これもまたベースモデルで1枚39,000円。各々税抜きです。
そこで冷静に我に返る。
『そんなにお金ないじゃん・・・』と。諸々合わせてここだけで10万円はきついです(笑)
そんなときに頼りになるのが某ヤフオク(笑) もはやCBRも解体販売が進む旧車ですのでたまに出物があります。
私が購入したものは、SC57後期のSPモデルのもの。使用距離は10,000km以下のものでした。お値段は2枚で4万円ちょっと。
が、オークションなのでギャンブルではありますが、今回は幸いにしてちゃんとした解体屋さんでアタリでした♪
ここで、いままでのものの消耗状態について。
御覧の通りパッドが当たる部分の摩耗が進み段付きしています。
ただし残量は充分あり4mm付近、使用下限は3.5mmですし歪みもないので見た目ほどのインパクトはありません。
それでも気になり出すとスッキリ乗れないのがオートバイ。
ブレーキフィーリングにも若干の違和感があった(気がする)ので交換に踏み切りました。
そして今回調達の中古品。
見た目ではレコード摩耗はありますが明らかに消耗が軽度で指触確認でも問題なし。
当然ながら歪みもありません。マイクロメータで実測しても正常な値でした。
ここでお気づきでしょうか。
新旧重ねてみたのがこちら。
実はインナーローター+ピンの色が変わっています。
今まではインナーが金、ピンがグレー。今度はインナーが黒でピンが金になりました。
ちょうどよくイメチェンにもなります♪
それでは作業。
ブレーキ部分だけにネジロックが塗布されて固定してありますので加熱して外します。
ネジ穴のネジロック剤はタップで落としておきます。
これでよし。
続いてディスク以外の購入した部品も交換。
ネジですね。ローター交換時は新品交換指定です。
ネジロック剤も塗布されていますが、手持ちのものも必要に応じて塗りつつ取り付け。
そういえば作業中に気になった箇所あり。
HONDAのホイールはENKEIなんですね。NSR SPのマグホイールが懐かしいなあ。
そんな寄り道もしつつもまた寄り道。というか必要な作業を行います。
折角サラのローターに換えるのにパッドがガッタガタでは何にもなりません。
元々今回のローター交換を見越してギリギリまで使っていたのもあり、
画像の状態でしたので色々とチェック&メンテしてゆきます。
パッドもほぼ使用限度ですね。
購入したのは長年愛用のZCOO Type-C。
今回調達するのに公式ページを見ると、
いつの間にか「サーキット専用部品です」なんて書いてありましたが理由がよくわかりません。
温度依存でもあるのかしら??
ただ、このパッドはお気に入りで十数年使っていますが今まで一度も不満に感じたことはありませんでした。
実際に公道でのユーザーも実に多いパッドですが、ご使用の際はお約束の ”自己責任” でお願い致します。
このパッド、ネガはほぼ感じませんが唯一あるとするとその値段かな。
”1キャリパー分で1万円”するので、今回は左右2キャリパーで2万円となりました。けっこうします。
それでもブレーキ関連なんてものは気に入っている部品が一番ですので、
気持ちよくとりつけて行きましょう。
いつもやっている作業として、
パッドのローターとの馴染み管理のためケガキ針で取り付け位置表示もやっておきます。
相手が金属なのでペンのようにはゆかず酷い字です(笑)
パッド交換の他にも当然ですがキャリパーの清掃も行った上で取り付けます。
見た目はキレイです♪
清掃の際はピストンのメンテもするのですが、若干点錆びが出つつありますので遠からず交換かなあ。
それ以外にも以前交換しているシールも気温の所為もあってか固く感じましたので、
その時には同時交換の予定です。
ちなみにパーツ価格ピストン1個が2,000円ぐらい。1キャリパー*4で2キャリパーで8pcs。
更にシール類を買うと・・・なんだかんだ23,000円ぐらいですね。うーむお小遣いを貯めねば(笑)
続いては油圧系統。
マスターシリンダーリザーバータンクの古い液を抜き取り。
ホース&シリンダー内のブレーキフルードも総入れ替えしておきます。
新しいフルードを補充したらば油圧系はOKです。
ちなみに巻いてあるリピートタイは、
CBRのパーキングロック用(笑)坂道などで停める時にフロントブレーキをかけておくのに使います。
そういえばマスターシリンダーのピストン&カップも劣化している頃だなあ。
これも遠からずですね。ここは多分3000円位なのでそんなに高くありません。
これで一通りフロントブレーキ周りのチェック&作業は完成!
夕方から作業していたので暗くなってしまいましたが、
インナーローターが黒になったこともあってビジュアル的に引き締まっていい感じです♪
肝心の交換したローターについても非常によい状態。これでまた安心して走れますね。
節約したとはいえお金はそれなりに掛かりましたが、ブレーキ周りは手をぬいてはいけませんし、
SSなどの高性能バイクを楽しく乗るための生命線でもありますのでとても大切な作業でした。
最後にオマケ。
先日買った中華バックステップのフレーム固定ボルトが1週間で赤錆びました(笑)
相手がアルミだけに件のガルバニック腐食のこともありますので鉄の選定自体はいいんですが如何せん見た目が。
どうせネジロックを塗って固定するので接触面積は最小限(ということにして)。
ステンのボルトに換えてしまうことにしました。本当は適当なメッキの鉄ボルトがいいのですけれど。
見た目がこれだけ違いますからね。
というかそもそもバックステップを組み上げているボルトもステンなのでなにがなにやら。
ブレーキに続き、バックステップ周りもスッキリしました♪
と、今回のメンテのお話はここまで。実はまだまだ続きます♪
よかったらお楽しみに~( ̄ー ̄)またご来訪くださいませ。
錆び付いた刀
皆さま毎度のご無沙汰でございます。
コロナ禍で先行きがまるで見えない中いかがお過ごしでしょうか。
私は変わらず東京行きの電車に乗って仕事に向かい毎日フルタイム労働をしております。
ニュースなどで目にする医療関係の皆様のご苦労も察して余りありますが、
世のなかではその他にも命を懸けて働いている人々がいるからこそ社会が回るわけで。
そんな報われないながらも頑張る人々には、せめて健康でいられることを心から願うばかりでございます。
まー実際コロナがどうこうなんて言ってたら、日頃から苦しくても頑張っている層は生きていけませんし、
コロナがどうこう言ってられる層はそもそもギリギリで生きているわけではないのも現実。実に難しいですね。
そうそう。難しい現実といえば。私のCBRのタンクが錆びました(笑)
実際去年の諸々から乗る頻度が下がっていることもありそんな気はしていましたが、
酷いときは月に1回乗るか乗らないかでしたので仕方ありません。
ただ、タンクはダメにするとけっこう高い&錆はあちらこちらにダメージが及ぶのでこのあたりで手を打っておきましょう。
というわけで車体からタンクを降ろしました。
SC57型 CBR1000RRは樹脂製タンクシェルに包まれたインナータンク(重心バランスの関係で)ですので、
タンク自体は黒い鉄のオーソドックスなものです。ゆえに錆びるわけで。
給油口から中を覗くとけっこう酷い赤さび具合に見えます。
ただ、元々の管理がわるかったわけでもないので実際にはそこまで悪くはないようで、
表層が赤錆びを吹いている程度で穴や痩せの懸念はほぼない程度ではあるようです。
それでもこの錆びが遊離して燃焼系に混ざるのも、フィルタを目詰まりさせるのもなんか嫌。処置をします。
タンクを裏返して燃料ポンプを外してゆきます。
これが燃料ポンプ単体。新車から14年経過の割には奇麗なものですね。
下側の周辺を覆っているゴムパッキンは消耗品なのであとで交換します。
ポンプを抜いた下側からタンク上側を覗いてみます。
想像通り錆の程度は薄いですが全体にうっすら来てますね。
長期間給油が滞ったせいで水分が抜けず、しかもガソリンが減って空気に触れていた場所から錆びている印象。
これで程度が判りましたのであとは対処。
物理的にガリガリやって落としたりする必要はない程度ですので、あとはケミカルで対応します。
まずはガソリンの油分&表面の錆除去。
台所用洗剤と高圧洗浄機(別に普通の水道のホースの水でもOK)で内部を洗浄。
そしてケミカルの出番です。
みんな大好き 『 花咲かG 』。これほど有名なタンククリーナーはありませんね~信頼の製品です。
余談ですがこの絵はモンキーパンチさんが描かれたとかなんとか。絵もいい感じです。
用法は 大体10~20倍希釈 と 反応を活性化するため 希釈液の温度を50℃くらいまであげる こと。
希釈用にお湯を使って処理液をつくってゆきます。
このケミカル自体は 1リットル 入りでしたがCBRのタンクは17Lですので丁度いい量でした。
尚、希釈液の一部は1L程度取り分けて最後までとっておき、仕上げの内部コーティングに使う指定です。
それでは投入。擦切りまで入れてあとは蓋をします。
本当は栓を作るほうが安定しますが面倒なので私はダクトテープで対応。
しかもタンクの給油口のキャップをそのまま利用し、燃料ポンプ側の穴から処理液を入れました。
ただし給油口のパッキンなどへの影響が懸念されますのでお勧めはしません。ホームセンターでゴム栓でも買うのが正解ですね。
そして待つこと大体24時間。
蓋を開けてみるとほぼ透明だった処理液が赤茶色くなっていました。
この処理液ですが、化学反応で錆を取ったあとも未反応の成分は繰り返し使える(性能は落ちる)とのことで、
抜き取り時はポリタンクにとって保管しておきます。ちなみに性質は中性とのことで酸やアルカリでないのが安全でいいですね。
タンクは適当な灯油用のもの。錆などが入るのは好ましくありませんので濾して保存しておきます。
御覧のとおり処理後で出てきた固形物はほぼありませんので、
私のタンクはそこまで程度が悪くもなく、処理液の化学反応で概ね溶けて消えたようです。
処理液を抜きったらばふたたびホースの水でしっかり水洗い。
そして ”1Lほど取り分けておいた処理液 ” を洗ったタンクに入れて全体に行きわたらせたらば乾燥です。
天日干しでもしておけばそこそこ早く乾くとは思われますが、
この日は薄曇りでしたので扇風機も併用してまた1日程度完全乾燥させました。
それではお待ちかね。お楽しみの処理結果です。
いやーすごいものですね~!流石は花咲かG。
あんなに赤かった錆がすっかり取れ、その下は黒錆に転換されているような印象です。
処理状況を確認したらばあとは部品の取り付け。
燃料ポンプのパッキンは新品交換。ポンプのストレーナは軽くエアブローなどして清掃。
各々タンクに再びとりつけてホース類などを適正位置に戻し、車体に積んだらば完成です。
そんなこんなでかなり綺麗で大満足です♪ なにより精神衛生上よいです。
最後に今後の対策ですが、予防にタンクの樹脂コートなどをされる向きもあるようですがどう見てもあれは悪手。
それこそ経年で劣化してボロボロになることが約束されているわけで選択肢にはありません。
そこは乗り物や機械の基本ですが、ちゃんと使うことが一番の快調維持の秘訣ですので、
出来る限り乗って錆びないように気を付けようと思っております。
・・・・と、これを処理&乗る決意をしたのがじつはかなり時間軸が遡ることこの夏のお話。
記事を書いている現在は冬の入り口ですが、ろくに乗らず居たらばまたもやうっすら錆びました(笑)
そしてあえなく先日2度目の再処理をする羽目に^^;
”取り分けた処理液”でやった内部トリートメント” 必ずしも万能ではないようです。所詮は鉄タンクですから。
とはえ処理液を再利用した先日の作業でもまた期待通りにピッカピカにはなりました!
今度こそちゃんと走るぞ~ということでツーリングをしたいところですが、世間はコロナコロナでなかなか難しく。
そのぶんこの作業ですっかり燻っていたCBRの整備欲に少しだけ火がつきましたので、
このあとも暫く整備の連載が続きます♪♪(予定)
ここ2年ほどの更新頻度からご信用は頂けないものとは存じますが(笑) よかったらお付きあいくださいませm(__)m