いいですよね、紫陽花。
陰鬱な梅雨時にあって、その曇天に負けないように瑞々しく咲く姿は
ある意味『雨』が一番似合う花なのではないかとさえ思います。
そんな日曜日の朝。
気候的にはあまり”バイク日和”というわけではありませんでしたが、
なんとなく録画してあった地デジ動画をチェックしていると
『テレビとか見てる場合じゃないな』と又候悪い虫が。
窓から薄暗い曇天を眺めていると脳裏に紫陽花の姿が過ぎりました。
となれば迷うでもなく、とりあえずシャワーだけ浴びて支度を済ませます。
本日の目的地は、千葉県随一の紫陽花の名所。
実は普段敢えて通る道ではなく、より山間の峠っぽい区間から海に抜けるのですが
過去、その途上で見掛けた紫陽花が見所の高原となります。
自宅を出発し、東京湾岸から内陸に抜ける《国道297号(大多喜街道)》へ。
そこから地元ツーリングライダー御用達の《うぐいすライン》を経由し、
《上総鶴舞》近辺で再び国道297号を横切り《県道81号(清澄養老ライン)》を南下。
大多喜を横目に養老渓谷を駆け抜けるといよいよ目的の、
【麻綿原(まめんばら)高原】に至りました。
入り口から15kmほどでしょうか、
公称《20万本》とされる紫陽花の咲き乱れる高原を駆け抜けます。
周囲は梅雨らしい生憎の曇天、時折霧雨を切り裂きながらなんともいい雰囲気。
とっても綺麗なので停まってみました。
紫陽花の見頃は【7月上旬】との事なので、
まさにこれからという所ですが、既に路傍には沢山の紫陽花が見られます。

紫陽花とロスマンズ。
私は子供の頃から、紫色が一番好きな色です。
紫陽花は青から赤へと遷移するグラデーションが、
微妙に違う様々な紫色を見せてくれるので見ていて飽きることがありません♪
私事ではありますが、紫陽花にはかけがえのない大切な思い出もあったりも。
更に数km走ると、なにやら賑やかな看板がある場所に。
白いハイライトが消えかけた看板は通過しながらの判読が難しいですね。
それにしても少々多すぎやしませんか。
看板をふむふむと読むと、
どうやら山を挟んで裏手には日蓮聖人で有名な清澄寺があるようですね。
余談ですが、この地域の紫陽花も日蓮の手によるものとか。
でもこれはちょっと・・・
「パワースポットです」「パワーブッダは堂内です」と書いてあります。
流行語ゆえにパワースポットは仕方ないとしても、
”パワーブッダ”はどうなんだろう(笑
ちなみに、上の一方通行表示は紫陽花シーズンの
【6/20~7/31】のという指定です。それだけ首都圏の観光客が来るという事ですね。
案内板から更に進み【妙法正寺】方面へ。
暫く走るとパワーブッダ堂が見えてきたので停車。
駐車場は車が4台ほど停められるような作りになっていましたが、
”ヤザワエイキチ”という日章旗?のようなステッカーを貼った軽が、
直交するように2台分のスペースを塞いでいたので3台までになっていました。
『そんな生き様がエイちゃん流か?』と思いました。ロケンロール!
それなりに急なパワーブッダ堂(八角堂?)への坂道を、
レーシングブーツでキュッキュと音をたてながら登り切ると
堂内に安置された仏像が見つめる先には・・・
遠く麻綿原高原の眺望がひらけていました。
起伏があまりないのも房総半島らしいですね。
紫陽花シーズン直前とはいえ、
日曜ゆえに観光客がそれなりに参拝に見えておいでだったので
感動もそこそこに参道を降ります。
坂の横にはこんな表示も。
「この先あじさいはありません」と書いてあります。
これをして、その素性自体が人間の手による管理であることが解りますが
日蓮聖人が植え(させ)たというのも逸話ではなく、本当なのかもしれませんね。
「この先ありません」と言われても、
結局一方通行なので戻るわけにはゆきませんので”その先”に進みます。
5kmほど路面の悪い山道を進み、
割とどこにでもあるような山の名前がナビに見えたので停まってみました。
【御嶽山】ってフランチャイズなのかしら(笑
日本の野山にありがちな杉の植林ではなく、原生林に近い植生にも見えます。
こういう場所に来るといつも思い浮かべるのが【もののけ姫】の森。
そういえば近々にもまた金曜ロードショーで放映されるようですが、
今の日本には”鹿神の去った後の資源としての森”の方が多いのではないでしょうか。
人に畏怖を与えるような原初の森というのは本当に貴重ですよね。
基本的には舗装路ですが、路面は所々こんな感じ。
苔生すアスファルトや、落石、枝や枯葉などの落下物がそこら中にあります。
何度かズルッと滑りながら『わははははっ!』ぐらいのノリで高原から駆け下りました。
あてもなく北へ北へと走ってゆくと、
見覚えのある、《久留里》と《養老渓谷》を結ぶ道に交差したので一安心しつつ、
休憩できそうな場所を探して走ると、養老渓谷駅まで来てしまいました。
電車でお見えになる方にはお馴染みかもしれませんね。
【小湊鉄道 養老渓谷駅】です。
霧雨混じりの梅雨模様の中、
ここまでずっと滑る路面で少し遊びながら降りてきたので
それなりに暑く感じていたのもあったので、トイレ休憩がてら水分補給。
まずは用を足し、さて手を洗おう・・・と思ったところ
なんと洗面台を含めて水道が断水しているとの事。
仕方がないので、ミネラルウォーターで顔を洗いがてら対応しました(笑
ツーリングライダーゆえ、基本的に駅は利用しないので知らなかったのですが、
養老渓谷駅には足湯もあるようです。
ソロツーリングではなかなか寄りようもありませんが、誰かと来たら入ってみようかしら。
休憩を済ませてサッパリした頃には時間もそろそろ夕方。
日曜の夕刻になると翌日の仕事が気になり始めるのが社会人の宿命かもしれませんが
私も例に漏れず、あまり遊び歩いている気分でも無くなりつつありましたので
いよいよ帰る事に致しました。
霧雨なれど、スクリーンに大粒の水滴がつかないような状況の中
服を少ししっとりと濡らしながら無事に帰宅と相成りました。
写真は撮り忘れましたが、走行距離は170kmぐらいだったのかしら。
梅雨となると走行を控えがちな向きもありますが、
こと、紫陽花などの季節のものに限ってはやはり一期一会という面も。
首都圏在住のツーリングライダーの皆様、
7月上旬が見頃らしいので、何かのついでにお立ち寄りになってみては如何でしょうか♪