ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
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岡山栄泉堂、町山ミシン商会/松戸市松戸
千葉茨城埼玉県
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2012-02-07 16:15:51
旧鈴木眼科。千葉県松戸市松戸。1989(平成1)年4月1日
松戸駅の西を南北に走る旧水戸街道を、駅前通りの交差点から南へ行くと坂川があり、春雨橋を渡る。写真はそのすぐ先。銅板貼りの看板建築は右側が鈴木眼科だった家、左が町山ミシン商会。出桁造りの家は和菓子の岡山栄泉堂。その隣がこうじや酒店。写真左端に写っている店はなんだったか不明だ。
看板建築といえば関東大震災後の建築とするのが普通で、写真の店舗もたぶんそうだと思うが、家自体はもっと古くて、正面を大震災後に改修したのかもしれない。松戸の旧街道沿いは関東大震災以前の建物も残っていて、大震災で軒並み倒壊したわけではないらしい。したがって看板建築もあまり見られない。
岡松栄泉堂。2005(平成17)年1月25日
『昭和の松戸誌』(渡邉幸三郎著、崙書房出版、平成17年)によると、岡松栄泉堂は栄泉堂岡埜から暖簾分けされた店。建物は明治末期のものという。
町山ミシン商会。2005(平成17)年1月25日
町山ミシン商会は戦前からの店だ。右側の家は空き家らしいが、『昭和の松戸誌』によると、昭和12年では「鈴木眼科医院」。鈴木眼科は船橋の鈴木眼科の出張所という形で宮本医師が診ていたそうで、その婦人が裏で産婆をしていたという。現在は松戸市本町に移転して宮本眼科を営業している。
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精工舎中央館/太平4丁目
深川・向島・葛飾
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2012-02-06 10:29:48
精工舎中央館。墨田区太平4-1。1992(平成4)年4月26日
精工舎工場の敷地のほぼ中央にあった中央館は4階建てで時計塔がそびえていた。『東京建築回顧録』(読売新聞社編、読売新聞社、1988年)によると、昭和12年に完成した工作機械工場である。平面は東側が開いたコの字形。自社で使う工作機械は、勿論製造したのだろうが、商品としての機械も造っていたのかもしれない。
精工舎は1960・70年代に、しだいに生産拠点を地方に移していった。その最初が昭和36年に茨城県石岡市に造った工場だ。1985年頃には、特注の大型時計の組立部門を除くと、製品の研究開発施設になっていたという。『東京建築回顧録』には「(時計資料館以外の)他の建物は今も現役。コンピューター、実験機器がずらりと並び、時計ばかりでなく、カメラのシャッター、パソコン、プリンター、半導体、さまざまな精密機械の開発に取り組む研究施設となっている」とある。
精工舎中央館。2002(平成14)年1月3日
四ツ目通りから見る。中央左手が西館、右手が中央館。建物解体のための周りの整備を進めている状況らしい。2002(平成14)年1月3日
太平4交差点の本所警察署太平4丁目派出所と四ツ目通り側の塀。1992(平成4)年4月26日
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精工舎南館、製品倉庫/太平4丁目
深川・向島・葛飾
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2012-02-03 13:20:38
精工舎南館。墨田区太平4-1。左:1992(平成4)年4月26日、右:2002(平成14)年1月3日
精工舎の敷地の南側、錦糸公園の側に中央館と南館が建っていたが、その東の方が南館。『東京建築回顧録』(読売新聞社編、読売新聞社、1988年)によると、昭和9年に第二懐中時計工場として完成した建物。航空写真を見ると、大きさは昭和3年に建った東館(懐中時計工場)と同じで、両者とも中庭を2つもつ「日」の字形の平面。ファサードは少し異なるが構造は同一なのかもしれない。
「懐中時計工場」というからには、当時は腕時計より懐中時計のほうを多く製造していたのだろう。腕時計が普及するのは戦後のことなのだろうか?
『TIMEKEEPER>
精工舎・服部時計店
』に、「精工舎が昭和8年7月に作成したと考えられる資料」が掲載されている。それによると、昭和8年の生産高は「1.懐中時計(腕時計を含む)=45万個、2.掛置時計=95万個、3.懐中時計側、艦船用時計、蓄音機等」。従業員数は「職員=83人、男工=1,696人、女工=731人」。第三期拡張工事(南館)が昭和8年末に完成見込み、としており、そうなると生産量も5割アップということになりそうだ。
精工舎南館。2002(平成14)年1月3日
左:1992(平成4)年4月12日。右:1992(平成4)年4月12日
工場敷地の東側に資材や製品の搬入出荷口があり、製品倉庫もその横にある。上左写真の左の工場が南館、右は東館。
製品倉庫。1992(平成4)年4月12日
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精工舎東館、西館/太平4丁目
深川・向島・葛飾
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2012-02-01 12:04:55
精工舎東館
墨田区太平4-1
上:2002(平成14)年1月3日
左:1992(平成4)年4月12日
上の写真左が東館、正面奥が西館、右にちょっとだけ写っているビルが都営太平南アパートという都営団地(1963年建設、186戸)。そのビルの反対側が蔵前橋通りで、広場のような道路は蔵前橋通りの裏の路地のようなものだ。
『東京建築回顧録』(読売新聞社編、読売新聞社、1988年)によると、東館は昭和3年3月に完成した懐中時計工場。鉄筋コンクリート3階建て、延べ7,686㎡という。
精工舎西館。2002(平成14)年1月3日
西館は蔵前橋通り沿いに長く伸びている。昭和5年3月の竣工で、置時計工場だった。東館より一回り大きい。東館と西館とは全体的には似た外観で、採光を重視したのか、大きい窓が並んでいて、パラペットの飾りがついている。ただし3階の窓が、東館が台形、西館はアーチ形という違いが大きい。
精工舎西館。1991(平成3)年5月2日
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