ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




松戸宿本陣。千葉県松戸市松戸。2003(平成15)年12月2日

写真の左手にすぐ、旧水戸街道の宮前町交差点、右手にすぐ江戸川の堤防である。写真の家は撮影時では民家だったようだが、松戸宿の本陣だった建物。松戸宿には、本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠28軒という構成だった。宮前町交差点のすぐ南、松戸郵便局のところが脇本陣跡である。18世紀半ばに建造された茅葺屋根の本陣が1867(慶長3)年に焼失した。その後に再建されたのが写真の家だ。
2004年6月に取り壊されて、現在は3階建てのマンションに替わっている。ぼくは明確に本陣とは意識していなかったらしく、撮った写真はこの1枚しかない。歴史的にも貴重な建物と思うが、保存できなかったのは費用の関係だろう。土地を買い取るか借りる費用、建物を維持していく費用が松戸市では捻出できなかったのだろう。近年名が知れるようになってきた戸定邸と一体にして、その別館のような扱いが出来なかったのかとも思うが・・・
玄関部分が松戸市立博物館に保管されている。その展示と市内の史跡を示す標柱などの設置を進めるために 「松戸宿振興会」が資金援助を募っている。

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