ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




えの木てい(89安藤彦郎邸)。横浜市中区山手町89。1993(平成5)年5月5日

えの木てい>えの木ていの歴史』には「昭和2(1927)年、日本人建築家朝香吉蔵氏が設計した英国式の洋館で当時を偲ばせる貴重な建築物としても知られています。元はアメリカン人検事が暮らしていましたが、昭和45(1970)年に現オーナーのご両親が自宅用に買い取りました」とあり、えの木ていを開店したのは昭和54(1979)年。
朝香吉蔵は隣の山手234番館の設計者でもあるが、施工者も両方とも宮内建築事務所。『神奈川の近代建築探訪>O邸』にO邸(72番邸)の設計者について「戦前の横浜を代表する建築事務所として、県内外で数多くの建築物の施工を手掛けた、宮内建築事務所の施工、同事務所所長の宮内初太郎の設計により建てられた住宅です」と紹介されている。宮内建築事務所が手掛けた建物には以上のほかに、横浜市中区山手町に「横浜共立学園本校舎」(設計=ヴォーリズ、昭和6年)、「フェリス女学院」(設計=森山伊望、昭和4.年)。宇都宮の「カトリック松が峰教会」(設計=ヒンデル、昭和7年)などが知られている。
写真は20年以上前のものだが当然ながら佇まいは変らない。看板は素朴な感じで、電柱は今はないのではないか。紅茶でケーキを味わう店だろうから、おじさんが一人で入るわけにはいかない。

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